Tuesday, January 29, 2013

チャーター機による強制送還に反対する3月行動(3月6日、水曜日)





  法務省がチャーター機をつかって「不法滞在者」を一気に強制送還する方針をたてている。『毎日新聞』が昨年末にそう報じています(2012年12月19日付の記事。『毎日』の記事は、末尾に転載しました)。

  入管が従来おこなってきたような、送還者ごとに航空券を一枚一枚買って一般乗客も乗り合わせる飛行機でひとりずつ送還する方法だと、大声を出して抵抗されるなどするので、航空会社が協力するのをいやがる。コストもかかる。一方、入管が退去強制令を出したにもかかわらず送還できずに仮放免になっているひとの数は、この5年で3倍の2500人にものぼっている。そこで飛行機をチャーターして、一気に送還してしまおう。

  このような方針を法務省幹部が『毎日新聞』の記者に語ったのだそうです。

  ということなので、仮放免者の会としては、これに反対する行動を3月6日(水曜日)におこないます。

  東京の日比谷公園に集合してデモ行進をおこない、街頭のひとびとと霞ヶ関の法務省にたいして、「強制送還をするな」「仮放免者にビザ(在留資格)をだせ」「再収容・長期収容をやめろ」といった主張をします。

  このデモは、関東地区はもちろん、東海地区や関西地区の仮放免者の会のメンバーと支援者も多数かけつけ、合同でおこないます。

  強制送還という不正義に反対する、たくさんのかたがたの参加をお待ちしております。また、3月6日のデモへの参加の呼びかけ、情報の拡散へのご協力をお願いいたします。

  以下、「チャーター機による強制送還に反対する3月行動」のチラシの文面と、法務省方針をつたえる『毎日新聞』記事の転載です。

  この法務省方針については、今後、このブログで論評していく予定です。ご注目のほど、よろしくお願いします。


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【チラシ表面】

チャーターき、きょうせいそうかん
はんたい 3がつ こうどう              

3がち6にち、「仮放免者の会(かりほうめんしゃの かい)」では、東京都千代田区(とうきょうとちよだく)日比谷(ひびや)、霞ヶ関(かすみがせき)で デモンストレーションを おこないます。
わたしたちは このデモで、ほうむしょうに たいして つぎの ことを もとめます。
「きょうせいそうかんをするな」「かりほうめんしゃにビザをだせ」「さいしゅうよう、ちょうきしゅうようをやめろ」。
 げんざい、にほんに きて せいかつ して いる ひとたちの なかには、ほんごくに かえると はくがいを うける なんみん である とか、かぞくが にほんに いるとか、10ねん、20ねんと にほんに いる など、かえるに かえれない りゆうが ある ひとたちが います。われわれは このような ひとたちに たいして にゅうかんが きょうせい そうかんを すること、さいしゅうよう、ちょうきしゅうようを する ことに はんたい します。われわれは 3がつ6にち、ほうむしょうに たいし このような きこく できない りゆうの ある ひとたちに びざを だす ように ようきゅうする、デモンストレーションを おこないます。
こんかいの デモには、かんとう だけでなく、かんさい、とうかいちく など、にほん ぜんこくの かりほうめんしゃが さんか します。
いっしょに たたかいましょう!

★2013ねん 3がつ 6にち(すいよう)13:00~
★ひびや こうえん「だいふんすい」(ひびやもんのちかく)の まえに きて ください













もよりえき:「ひびや」(ちかてつ)、または 「ゆうらくちょう」(JR)
いちじ りょこう きょか:「とうきょうと ちよだく」で とって ください。

しゅさい:仮放免者の会(かりほうめんしゃの かい,PRAJ)
れんらくさき:ますだ080-3421-4060 みやさこ090-6547-7628 Elizabeth 080-4163-1978
Blog: http://praj-praj.blogspot.jp/
e-mail: junkie_slip999@yahoo.co.jp

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【チラシ裏面】
NO Deportation
by chartered plane!!
 
DIE or ASK for the rights to live??

On December 19th 2012, cruel and heartless news made headlines around PRAJ.
Immigration budgeted for chartering the plane to send OVER-STAYED foreigners back to where we were born. Last year, approximately 500 people are provisionally released and more will be Karihomen this year.

The Ministry of Justice has decided to start using chartered planes to forcibly repatriate non-Japanese residing illegally in Japan in a bid to cut costs, it has been learned. Under the current system, deportees are sent home individually on commercial flights with other passengers. The ministry says chartered flights have the advantage of being safer and more economical.
Mainichi News December 19th, 2012

WHERE IS  OUR  DIGNITY??
Are we going to be deported just like the luggage?


On MARCH 6th, at HIBIYA PARK
  WATERSQUARE  1pm *map


Closest Station is Hibiya Station (TOKYO METRO) or YURAKUCHO (JR)
**Travel Permission “Tokyo, Chiyoda ward”


We are going to hold a demonstration to Immigration to stop deportation by chartered plane without our and family’s consent.
Some of us have been here for decades and make our living in Japan.
The others have family in Japan.
Many of us cannot go back home because we are refugees.
But all together, our voice will be heard.

Contact :MASUDA 080-3421-4060(ENGLISH)
Miyasako 090-6547-7628 Elizabeth 080-4163-1978 (ENGLISH)

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【「毎日新聞」記事(転載)】

不法滞在者:チャーター機で一気に強制送還へ  法務省方針
毎日新聞  2012年12月19日  02時30分

  不法滞在者の強制送還を効率化するため、法務省は、一度に多数を帰国させられる専用チャーター機の活用方針を固めた。一般客も乗り合わせる航空機で対象者を1人ずつ送り出す現在の方法より、費用と安全の両面で利点があるとしている。同省は来年度予算の概算要求で関連費用約3000万円を計上。予算が通れば、年間150人程度にとどまっていた送還拒否者の帰国人数を350人程度に増やせるという。

  不法滞在者には、同省が「退去強制令書」を出した上、原則として入管施設に収容し、飛行機などで母国へ帰国させている。昨年1年間で退去強制令書が出された不法滞在者は9348人で、国別では中国3103人、フィリピン1681人、韓国1172人の順。しかし、送還を拒んだり、難民認定手続きをして収容が長期化するなどし、仮に収容を解かれているケースはこの5年で約3倍に増え、10月末現在で約2500人に上る。

  送還費用(航空券代)は原則自己負担だが、送還拒否者は帰国する意思がないため、国費を充てざるを得ない。また、機内で不測の事態が起きないよう付き添う2~5人の入国警備官の航空券代も必要となる。現在の方法では送還拒否者が出発前の機内で大声を出すなどして航空会社から搭乗を拒否され送還が中止となることもあり、多い年は10件程度もあったという。

◇費用3割に抑制
  こうした事情から、同省はチャーター機で帰国先が同じ100人程度を一度に帰国させる方法を検討し、コストを試算。送還対象者1人当たりの費用は、最大で現在の約3割に抑えられることが分かった。

  同省幹部は「チャーター機の活用は欧米では一般的。コスト、安全の両面で一石二鳥の方法」と話している。【伊藤一郎】

Saturday, January 26, 2013

【ご支援ありがとうございました】ダニロさんのその後の経過と現状

  みなさまにご支援をよびかけた、フィリピン国籍のダニロさんの件について、その後の経過と現状の報告をいたします。

  ダニロさんは、退去強制令書の発付にともない入管に収容され、昨年1月に仮放免許可により収容をとかれたものの、大腸ガンが危機的なほどに進行していることがわかりました。かれは帰国できない事情をかかえており、日本で治療が受けられなければ死をまつしかなく、しかし、在留資格がないために、国民健康保険の加入や生活保護などが認められず、高額の手術や入院の費用を用意する見込みがたたない状況にありました。

  しかし、カンパや情報拡散等のご支援のよびかけにみなさまがこたえてくださり、また入管の迅速な再審のおかげもあって、昨年9月21日、ダニロさんは在留特別許可(在留資格は「特別活動」の1年)を認められました。

  以上は、9月23日のこのブログの記事「【ご支援ありがとうございました】ダニロさんに在留特別許可が出ました!! 」で報告したとおりです。

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  その後、ダニロさんが、春日部市の社会福祉課と病院のソーシャルワーカー・医師をはじめとするスタッフのお力添えもあり、10月15日、ぶじに大腸ガンの切除手術をうけることができました。

 術後の経過もよく、10月の大腸ガン切除にともなう付随的な手術をつい先日(1月21日)うけたところで、こちらも現在のところ経過は順調です。

 今後は、抗ガン剤による薬物療法等があり、まだしばらくは入退院をくりかえしながらの闘病になりますが、おかげさまで病院と相談しながら治療をすすめていく見通しをたてられる状態です。

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  カンパ・情報拡散のよびかけにこたえてご支援いただいたみなさまにふかくふかく感謝いたします。ありがとうございました。寄せていただいたカンパは、在留資格獲得の前にかかっていた医療費の未払い分の返済にあてさせていただきました。その後にかかる治療の費用につきましても、おかげさまでめどが立っている状態です。

  また、ダニロさんの再審情願について、東京入管審判部門は、ダニロさんの病状、今後の治療方針などについて真剣に聞き取り、申し立てから一週間という迅速さで、在留特別許可があたえられました。生命の危機におかれた仮放免者に在留特別許可を出すのは人道上当然のことではありますが、一週間という極めて短期のうちに在特が出されたのは、ダニロさんの深刻な病状を理解して特別に審査を急いでくれたからでしょう。東京入国管理局、法務省入国管理局に感謝いたします。