Friday, March 18, 2011

収容中にハンストをしていた Aさんの手紙

  東京入管に収容され、ハンガーストライキをしていた難民のAさんについて、続報をおつたえします。
  これまでの経過については、以下の記事で報告してきました。

  Aさんは、2月24日から2週間あまりハンストをつづけたあと、3月11日に「仮放免」というかたちで、東京入管の収容場から出ることができました。14日にお会いしたところ、病院で検査をうけると言ってましたが、元気そうでした。
  Aさんについて、注目してくださったみなさま、ウェブ上で情報を拡散してくださったみなさま、ありがとうございました。Aさんは、「ハンスト中に支援してくれたみなさんに感謝している」とおっしゃっていました。
  しかし、Aさんや、ほかの「仮放免」中の難民・移民の人々にとって、収容は解かれても、それは「仮」の一時的なものにすぎません。いつまた収容されるかわからない恐怖と不安がつづきます。Aさんがハンストをつうじて要求していたのは、「仮放免」ではなく、「再収容の廃止」です。
  その Aさんが、東京入管に提出した手紙を、ご本人の許可をえて、公開させていただきます。かれがハンガーストライキ中に書いたものです。
  Aさんが書いた手書きの原稿の画像と、それを「仮放免者の会」メンバーがタイプしたもの(英文)/その日本語訳を、以下にのせます。





  To re-define refugee in a simple term means sheltering from ones' country or adopted country. So to say, under the United Nations, that the adopted country give them protection and area for living. Foreigners to be called that the only barrier is language. Humans are the same, we all cry and laugh, work and live and die. Although cultures differs, all humans are the same and should be treated with same and die with freedom. Why is there a need for a law abiding citizens and refugees to be detain and re-detain, not to mention married people or family man, not unless facing criminal charges. As an experienced detainee, the long prosess of investigation weakens mental and physical out of stress and anxiety inflicted during detention. As a result, phobia and trauma contributes of feeling cheated. After a long period of waiting, only to end up in expensive provisional release, that stated you can not work outside, meaning physically free but emotionally detained. Pushing people under pressure of life to do unnatural things outside and to look or find charges then re-detention is at stake. Watching us people if we abide the law but immigration itself violates the law and rules of the United Nations.


【日本語訳】
「難民」を、シンプルな言葉で定義しなしてみましょう。自分の国や移りすんだ国から保護をもとめて逃げてきた人々のことです。そして、国連の定めるところによれば、移住先の国は保護と生活の場を提供することになっています。そのような外国人にとって障壁となるのは言語だけであるはずです。人間はみな同じ。みんな泣いたり笑ったりするし、働き、生活して死ぬのです。文化の違いはありますが、すべての人間は同じであって、同じように扱われるべきであり、自由と共に死を迎えるべきです。刑事的な嫌疑がない限り、法を守る市民と難民(結婚している人々や家族のある者は言うまでもなく)を収容、再収容する必要などどこにあるのでしょうか。収容経験者として言うと、長期にわたって取り調べが続くと収容中のストレスと不安によって心も体も弱ります。結果として、恐怖症やトラウマにより、裏切られたという感情が増していきます。長いあいだ待っても、高額な費用の必要となる仮放免となるだけです。仮放免では、外で働くことはできないとされています。つまり、物理的には自由であっても、心は収容されたままなのです。命のプレッシャーの元にある人々に不自然なことをさせ、容疑を探して見つけだす。そうして、再収容の危機があります。私たちが法を守っているかどうか見てください。けれども、入管自体が法と国連の規則を破っているのです。

1 comment:

  1.  大変な中、率直なお気持ちを形にしてくださいましてありがとうございます。あなたに「裏切られた」と感じさせてしまったことには日本国民のひとりとして私にも責任があります、まことに恥ずかしいことで申し訳の言葉もございません。
     それでも、私はすでにこうしてあなた方のお気持ちを知りました。少しずつでも状況の改善(というか正常化)に向かうよう、連帯してゆきたいと思っております。
     どうぞお身体にお気をつけて。いつも応援しております。

    ReplyDelete