Tuesday, September 9, 2014

東日本入管センターでハンスト――長期収容の回避、病人の仮放免等をもとめて

  牛久入管収容所問題を考える会のホームページや、一部新聞で報じられていますが、東日本入国管理センターでは、9月1日に、クルド人被収容者がハンガーストライキを開始しました。

  センターでは、これに呼応するかたちで、寮・ブロックや国籍をまたいで被収容者がハンガーストライキをおこなう動きがあります。

  8Aブロックでは、被収容者6人(イラン、タイ、ブラジル、ペルー国籍)が、以下に転載する「申出書」を連名で提出し、9月6日(土)にハンストを開始しました(8日時点で継続中)。

  8Aブロックのハンスト参加者からは、センターに対し、3点の要求が出されています。(1)長期収容をやめ、収容期限を限定すること。(2)仮放免申請の審査期間を短縮し、不許可の場合にはその理由を説明すること。(3)医療の改善。

  (3)の医療問題が重要かつ切迫した課題であることはいうまでもありません。センターでは、3月末に被収容者2名があいついで死亡しており、さらに7月には、元被収容者が、在留特別許可をみとめられて出所後に病死しております。



  東日本入管センターは、誇張ぬきに“収容されたひとが、つぎつぎと死んでいく収容所”といえるような現状にあり、しかもその背景にある劣悪な医療の問題は改善されていません。それゆえ当会としても、センターの閉鎖を要求しているところです。いますぐの閉鎖がむずかしいのであれば、当面は、医療改善とともに、8Aの被収容者が(1)で要求しているように、長期収容の解消、とくに病人等の早期仮放免をみとめることが最低限、必要です。これらは、これ以上犠牲者をださないために、即刻とりくむべきことです。

  また、退去強制令書を発付されたひとの収容期限がきまっていない、事実上の無期限の収容であること、そして、仮放免不許可の理由が説明されないことも、非常に大きな問題といえます。

  仮放免許可を申請している被収容者たちは、私たちと面会するときに、ほぼ例外なく、申請日からかぞえて今日で何日めなのか、正確に話してくれます。被収容者たちは、収容期限がさだめられておらず、いつ出られるのか、また仮放免で出られる日がほんとうにいつか来るのかわからない監禁状態をすごしながら、審査結果がでるのを、まいにち指折りかぞえて待っているわけです。

  こうした人びとに、審査結果をなかなか出さずに長いあいだ待たせたあげくに、不許可理由の説明もなしにくり返し(4回も5回も)不許可を出すという、センターのおこなっている行為は、精神的・肉体的な拷問というべきものです。

  これらの問題は、本質的には法律(入管法)における人権尊重の観点の不備からくるものであるとはいえ、所長あるいは法務省の裁量によって大きく改善可能な問題でもあります。ハンスト参加者によると、センター側は、申出書に対して回答する姿勢をしめしているとのこと。まずは、センター側がハンスト参加者の意見をきちんと聞き、誠実に回答と説明をおこなうことをもとめます。

  以下、8Aブロックのハンスト参加者による「申出書」を転載します。
  なお、8Aブロックの被収容者からは、7月にもセンター所長あてに「申出書」を提出しております。ぜひ、こちらもあわせてごらんください。




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申  出  書
平成26年9月2日
  私達は、以下の要求を実行する約束をしてくれるまで、無期限でのハンガー・ストライキをします。今日から3日間の間に、お話しをしに来なければ9/6(土)からはじめます。下記の者が参加します[注:参加者6名の署名は省略]。
<要求する事>
(1)長期収容をやめ、収容期間を6カ月とし、病気の人、体の弱い・不自由な人は6カ月以下にする事。
(2)仮放免の結果の告知を40日以内とし、不許可になった時の理由も本人に知らせる事。
(3)医療をもっと早急に対応し、私達の命にもっと責任をもってやる事。

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