東京入管への抗議・意見提示、情報の拡散等にご協力いただいたみなさまに敬意を表しますとともに、感謝申しあげます。
ただし、ハンストの原因となった問題はなんら解決していませんし、入管側が問題に前向きに取り組む姿勢をみせているわけでもありません。ハンスト者の要求書に対して、東京入管は回答をしていないどころか、受け取ってすらいないのです。東京入管は、ハンスト参加者との対話の入り口にもついておらず、非暴力的な抗議に暴力的制圧でこたえ、負傷者を出すにいたりました。
また、今回のハンストの背景となっている問題も、根深いものがあります。以下の記事で指摘したとおり、このハンストの背景には、仮放免者問題(仮放免者数の増加と仮放免期間の長期化)があります。
- 東京入管被収容者ハンストの背景について - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年5月15日)
しかし、政策的な矛盾に由来する問題を、いわば力づくで「解決」しようという方針が、反発をまねかないわけがありません。その意味で、今回の大規模ハンストがおこなわれたのは、必然的であったと言ってもよいと思います。
東京入管の被収容者たちが、ハンガーストライキをとおして突きつけた問題は、解消されずに残っています。今後とも、東京入管の対応とともに、入管の収容と送還の問題、仮放免者問題への注目をお願いします。
【リンク】
ハンスト参加者の要求書・声明
- ハンスト参加者による声明――「より良い人類の未来のために」 - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年5月12日)
- 【日本語訳】東京入管ハンストの要求書 - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年5月19日)
ハンストの経過(5月9日~23日)
- 東京入管で被収容者が5月9日より集団ハンスト - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年5月12日)
- (続報)東京入管ハンスト――入管による暴力的制圧、体調不良者 - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年5月15日)
- 東京入管で被収容者が大規模ハンストを実施 | BOND ~外国人労働者・難民とともに歩む会(2017年5月15日)
- 被収容者ハンスト10日目(東京入管) - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年5月18日)
- 東京入管ハンストについて、申入れを行いました。 | BOND ~外国人労働者・難民とともに歩む会(2017年5月22日)
マスコミ報道
- 東京入管施設で約40人の被収容者がハンスト、長期収容などに抗議 | ロイター
- Dozens join rare hunger strike at Japanese immigration center | Reuters
- 東京入管で収容外国人約20人が仮放免など求めハンスト TBS NEWS
- 収容者20人以上抗議のハンスト 東京入管、仮放免者の再収容に - 共同通信 47NEWS
- Foreign detainees go on hunger strike at Tokyo immigration center | The Japan Times
- More than 20 detained foreigners on hunger strike in Tokyo | KYODO NEWS
- 「死ぬまで戦う」東京入管で収容された外国人たちが抗議の”断食” | Abema TIMES
- 東京入管の外国人収容者、ハンスト10日目 処遇に抗議:朝日新聞デジタル
- 外国人在东京入管收容机构绝食抗议 求改善待遇-新华网
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