このデモの報告が遅くなってしまいましたが、関東だけでなく、関西や東海地区の仮放免者や支援者もかけつけ、350名の参加者が法務省に対して、方針の撤回をもとめ、抗議の声をあげました。
デモのくわしい報告は、またいずれすることにして、まずここでは、東日本入国管理センターに収容されている人たちの声を紹介します。
強制送還の危険がもっともさしせまっているのは、現在、入管センター等に収容中の人たちです。チャーター機での集団送還をおこなうとの法務省方針があきらかになった昨年12月以降、被収容者たちから「不安だ」「ストレスでねむれない」とのうったえをよく聞くようになりました。1月には、チャーター機による集団送還にさきだって、個別の無理やり送還が再開されたことも、被収容者の不安をかきたてています。
こうしたなか、東日本入管センターの被収容者たちから、法務省入国管理局局長あてに、チャーター機での送還方針の中止をもとめる声明が出されています。
また、デモのためのプラカードを収容所内で作成し、私たちにたくしてくれました。3月6日のデモでは、この被収容者たちのプラカードもかかげてデモをおこないました。デモに直接参加したのは350名ですが、いま収容されている人たちもともに参加し声をあげたのが今回のデモであったとおもいます。
私たちにプラカードをたくしてくれた被収容者のひとりは、こう語っていました。
「たとえ、今年度、チャーター機での送還が見送られたとしても、この問題はこれでおしまいではない。自分がやられなかったとしても、ほかのだれかがやられるのは許せない。だれであってもそんな目にあってほしくない」と。
以下、プラカードの写真と、被収容者の声明を紹介します(写真はクリックすると大きくなります)。
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法務省入国管理局長 殿
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~申 請 書
私たちは現在、東日本入国管理センターに収容されています、9Bブロックの者達です。
今回私たちは法務省方針である、一度に多数を帰国させられる専用チャーター機について固く反対し、早急に人道的な決議を再度重ねて、撤回して下さい。
そして、これから述べる事について真摯に考慮される事に期待します。
私たちには退去強制令書が出されて未だに帰国できてないからこのような対策をされてますが、帰国できない者の中には、家族や子供達が日本で生活をしており定着性があり、母国での生活が困難であるから帰国出来ない者や、母国で命の危険が生じる恐れがある難民者、又は夫婦や子供達と引き裂かれる者もいます。
もちろん皆誰もが非正規滞在の身分で在留したくありませんので収容中にも在留資格の取得手続きも進めていますが、現行の法律でなのか取得が難しいものであり、正規化での滞在が私達には厳しくなっていますので対策の1つとして在留資格(特別在留資格、難民認可)の緩和をするべきだと思います。
欧米での収容生活の幅広い自由は一般的となっていますが、当収容所での生活は正直な所、刑務所の延長と肌で感じており、待遇等も欧米と比べて天と地の差があると言っても過言ではない位自由が奪われています。
私達がこれと同時に伝えたい事はチャーター機を一般的にするよりも、収容者の生活と人権、権利の自由を幅広く一般的にし、特別在留資格、難民認可を活用して頂き、仮放免制度も弾力的にして欲しいものです。
私達はチャーター機に対して非常に不安を感じており、実現に向けては中止を求めます。そして今後、非正規滞在者に対し、非人道的な強制送還がないよう申出ます。
2013年2月18日
東日本入国管理センター収容場内 9Bブロック一同
関連リンク
以下は、東日本入管センターのある被収容者のブログです。法務省のチャーター機での送還方針と、今回のデモのことが書かれています。
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