Monday, December 31, 2018

【傍聴呼びかけ】大阪入管暴行事件(第4回口頭弁論)


 大阪入管の職員が「制圧」と称してトルコ人被収容者に集団で暴行をくわえて、右肩を骨折させた事件。その国家賠償請求訴訟の第4回口頭弁論が、つぎの日時と場所で開かれます。

 日時:2019年1月18日(金) 午前11:30~
 場所:大阪地方裁判所809号法廷(→地図

 被害者で原告のMさんも出廷します。
 都合のつくかたは、傍聴をおねがいします。

 裁判のあとに、報告集会を予定しております。






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Wednesday, December 26, 2018

大阪入管への申し入れとキャンドルアクション

 前回記事で告知していた「12・25大阪入管前キャンドルアクション」をおこないました。

 大阪入管前には、被収容者の友人やパートナー、支援者など、およそ35人が集まり、ペンライトなどを持って、長期収容や医療問題といった人権侵害に抗議の声をあげました。収容場となっている入管の7階と8階からは、「メリークリスマス」「ありがとう」とこたえる声があがりました。

 25日は、キャンドルアクションに先だって、大阪入管に対し4団体で申し入れをおこないました。

 大阪入管では、12月3日から13日まで被収容者による集団でのハンガーストライキがおこなわれていました。以下の申入書は、こうした被収容者たちの要求を受けて、支援者として大阪入管への抗議と改善要求をおこなったものです。



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            申 入 書
2018年12月25日

大阪入国管理局
  建山宜行局長 殿

WITH(西日本入管センターを考える会)
TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
仮放免者の会
難民支援コーディネーターズ・関西

               
下記につき申し入れます。
一、長期被収容者、及び体調不良者の仮放免について
 この間、貴局に対し、再三再四長期被収容者、及び体調不良者を仮放免するよう申し入れて来た。外界と処断され人間の時間的、空間的感覚を奪う密閉施設、貴庁収容場への長期収容は被収容者の心身を痛め付ける。既に精神科医に受診するなどの被収容者も出てきている。収容は、被収容者の心身を痛め付けるためではない。退令者の収容は、送還のためであり、送還の目処も立たない長期被収容者は仮放免制度を運用し、仮放免すべきである。
 この間、貴局は、トルコ人の肩、ペルー人の腕を制圧と称して骨折させた。しかもペルー人には約12時間の間、後ろ手錠を嵌めたまま保護房(懲罰房)に拘禁するという拷問、虐待の犯罪行為をした。今年、6月17日~18日にかけて約24時間、A1の6人部屋に17人もの被収容者を居室の電源を切って監禁した。電源を切られ、クーラーの利かない蒸し暑い部屋に、また食事の際に出されるスープやミソ汁をお湯を沸かして飲むことが出来ず、手洗い用の水道水しか飲むことのできない状態にして17名をすし詰め監禁した。しかも6月18日午前7時58分に起きた大阪の地震に対して、被収容者がドアを開けろと抗議しても解錠はしなかった。その後、各居室に被収容者を戻したが、33日間、各部屋に施錠拘禁し、1日シャワー15分、運動時間15分のみ解錠するという集団隔離処分を続けた。さらに貴局の被収容者に対する隔離処分は、その人数に比して異常なほど多い。日本も加入する拷問禁止条約には「『拷問』とは、身体的なものであるか精神的なものであるかを問わず人に重い苦痛を故意に与える行為」とあるが、貴局がしていることは、被収容者に「重い苦痛を故意に与える行為」そのものである。
 このように貴入管収容場において、制圧と称した暴行、職権を濫用した拷問、虐待、嫌がらせ行為が横行している。とりわけF前局長就任から違法な制圧や職権濫用行為がより強まったが、それらを命じられ、実行行為を行なわざるを得ない末端の入国警備官がF局長就任以降10人ほど途中退職している。このように無理な送還執行行為を法務省入管、貴局上層部が入国警備官に強いていることが、数々の暴行、職権濫用等の違法行為を収容現場で引き起こすと共に、若い入国警備官を退職に追い込んでいる。スラジュさん事件の教訓を活かし、これ以上、上層部は、末端職員に「無理」をさせてはならないことを厳重に申し伝えた上で、以下要求する。
①まず1年を越える長期被収容者を仮放免すること、及び高血圧症や心臓疾患などの持病があり収容継続が危険な被収容者、収容による精神疾患者を即刻仮放免すること。
②法務省入管局の退令仮放免者削減方針のもと法務省入管局から少々無理をしてでも送還せよという指示が出され、それを「忠実」に執行した結果として上述した暴行や職権濫用が行なわれているとしか解せないが、この点について回答してもらいたい。

二、医療問題、及び安全衛生問題について
 医療は、周知のように人間が生きていくにおいて最後の砦であるが、被収容者は入管によって診療の自由を奪われている。奪っている入管には、被収容者に対し、処遇規則に明記されているように適切な診療をほどこす義務がある。自由の身なら期待した診療を受けられなければ病院を変えることで解決できるし、またそうする。しかし、被収容者には、病院や医師を自己の自由意志で選択できない。食事の選択権も著しく制限されている。それゆえ被収容者の自由を奪い、収容施設に拘禁している入管には、被収容者の安全や健康を守る収容主体者としての高度な責任義務がある。

 安全衛生問題について
①男性ブロックにおいて髭剃りの使い回しが行なわれていたこと。
  *6月17日、18日監禁事件等による被収容者の抗議、及びその後の度重なる抗議要求によって解決済み。
②ダニの発生による思われる湿疹の発生-各ブロック居室の定期的消毒が行なわれていないこと。
③職員が居る部屋の換気扇は業者に頼んで掃除をしているが、被収容者の居室等の換気扇の掃除をしておらず埃だらけになっていたこと。*解決済み。
④給食業者の弁当箱の洗浄不足で、夏になるとご飯が臭くなるという苦情に対し、貴局はご飯が臭いという異常を知りながら何ら対応しなかったこと。被収容者が、保健所に通報し、保健所職員が給食業者に調査にはいり、洗浄不足を現認し、給食業者に改善指導した。
 これらの問題が起こる背景には、被収容者を人間として扱っていないという外国人差別があると言わざるを得ない。入管の収容権は、被収容者の人権を守ることを前提に与えられており、この前提を守れないようなら即刻被収容者全員を仮放免すべきである。

 医師の問題について-入管医との契約を直ちに解約することを求める。
 現入管医は、被収容者に悪意を持って診療していると言わざるを得ない。入管医は、Aブロックのイラン人に対し、1年間毎日座薬を投与した(その1年の半年は1日二回座薬を投与された)。イラン人は、緊急入院し、腸に穴が開いていることが発覚し、入院治療することとなった。入管医は、薬の使用に対する知識があって投薬をし続けたのであり、これは悪意を持った薬の投与であり、犯罪である。またBブロックの中国人が急性精巣炎に罹り、異常な痛さを訴えても「我慢していれば治る」と専門医に受診させようとしなかった。さらに、血圧を測る際、カフ(腕に巻きつける袋状のベルト)を裏表反対にして腕に巻いて測ろうとして、看護師に注意されたり、あるいはねじれたまま巻いて血圧を測ったり、医師としての能力を失っている。
 このような医者に被収容者の命や健康を預けることはできないし、現医師を雇用しつづけるなら大阪入管局長の法的責任は免れない。
 入管医との契約を直ちに解約することを求める。

 
三、飲食物の差し入れを許可すること、及び支給食の改善
 この点も再三要求している。以前、全国の地方入管局では飲食物の差し入れは認めていない、大阪入管だけ認める訳にはいかないという回答があった。東日本、大村の各入国者収容所では飲食物の差し入れは許可されており、また西日本入国管理センターでも同様に許可されていた。それに対し、なぜ大阪入管では差し入れが許可されないのかという被収容者からの疑問と飲食物の差し入れ許可の強い要求がある。この間、貴局から飲食物の差し入れ不許可についての、合理的説明は一切ない。合理的説明をしないまま公権力が、不許可をつらぬことは、業者との癒着等を疑われるだけである。
 改めて、飲食物の差し入れを許可するよう求める。
 被収容者の強い要求と闘いによって、今年度から被収容者の支給食が1人当たり1日824円から1200円に引き上げられた。しかし、日によって支給食量が異常に少ないことがある。その点について改善するよう被収容者から貴局に要求が出されていることを認識しているはずである。
給食業者に対し、強力に改善指導するよう要請する。
以 上

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Friday, December 14, 2018

【転載】12・25大阪入管前キャンドルアクション


被収容者を励ます
12・25キャンドルアクション

今年もやります。声、交わそう!
ペンライトやケミカルライトなど、灯りを持って集まろう!

2018年 12月25日(火)
18:00~

大阪入国管理局前集合(→MAP
大阪市営地下鉄中央線「コスモスクエア駅」下車 徒歩3分

主催・共催:TRY、WITH、難民支援コーディネーターズ関西
連絡先:try★try-together.com (★をアットマークにかえてください)

Monday, December 10, 2018

大阪入管で12月3日より10人超がハンスト


1.大阪入管でもハンスト

 マスコミ等でも報じられましたが、11月20日から東日本入国管理センターで、長期収容に抗議するハンガーストライキがおこなわれました。

 東日本センターでのハンストは、12月6日には全員が摂食を再開し、収束しました。

 いっぽう、大阪入管でも、被収容者によるハンガーストライキがおこなわれています。 12名が参加して12月3日にはじまったハンストは、9日の夕方時点でもほぼ全員が継続しています。



2.ハンストのきっかけと背景

 大阪での集団ハンストのきっかけとなったのは、被収容者Mさんに対する入管側の対応でした。以下は、Mさんをはじめとする複数の被収容者による面会での証言にもとづくものです。

 Mさんは30代の男性。胃腸の疾患のため、11月中旬に病院に搬送され、10日間あまり入院しました。腸と胃の接合部分あたりに穴があいているということで、入院中は栄養をほぼもっぱら点滴で摂取し、退院の前日になってようやくおかゆなどを少量食べることができたという状態でした。医師からは、退院後もあぶらっこい食事はさけるようにとの指示があったそうです。

 11月26日にMさんは退院し、大阪入管に戻りました。ところが、12月3日、大阪入管がMさんに出した昼食は、他の被収容者と同じメニューで、おかずにとてもあぶらっけの多い肉料理が入っていたため、Mさんはおどろいて「これはあかんですよね?」と職員に言い、弁当箱ごと差し戻しました。職員は、「そうですね」と言って給食の内容がMさんの病気に配慮したものではなかったことを認め、謝罪はしたそうです。ところが、かわりの食事を用意してくださいというMさんの当然の要求に対しては「それはできません」と拒否し、ミスの原因についての説明もいっさいしなかったとのことです。

 Mさんに対するこうした大阪入管の対応に、Mさんだけでなく、おなじAブロックの他の被収容者たちも怒り、12名が3日から抗議のハンストを開始しました。

 こうして集団でのハンストへと抗議が拡大した背景には、これまでにも大阪入管では、2度にわたってイスラム教徒の給食のおかずに豚肉が混入する事件があったほか、給食に異物が混入する事例がたびたびあったということがあります。

 とくに、豚肉混入は深刻な問題で、複数のイスラム教徒の被収容者は、「入管の食事は信用できない」と言ってパンと牛乳以外の食事は拒否するようになって1年以上になります。

 抗議が広がっているのには、このように被収容者の宗教や健康に配慮する最低限の責任すらはたしてこなかったという入管に対する不信感が、背景としてあります。



3.ハンストをとおしての要求

 6日(木)に、ハンスト参加者が連名で、食品の差し入れを認めるよう求める要求書を入管側に提出しました。大阪入管は、家族や支援者など外部からの食品の差し入れをいっさい認めていません。したがって、入管の提供する食事を安心して口にできない被収容者にとって、食べられるものがないのです。10日間以上もの入院を終えたばかりのMさんも、ハンストに参加していますが、それは入管の食事を信用できないからでもあります。

 7日(金)には、Mさんをのぞくハンスト参加者11名が連名で、Mさんを仮放免せよという要求書を入管に提出しました。Mさんの病状に対する大阪入管の対応は、配慮がたんに「不十分」だというレベルの問題ではありません。食事について医師の指示があったにもかかわらず、これに従わず、Mさんの病状をますます悪化させかねない食事を出したのです。このようなデタラメな対応をしておいて、収容継続など許されるはずもありません。



4.ハンストへの大阪入管の対応の問題

 7日(金)にハンスト参加者に面会して話を聞いたところでは、大阪入管側は、ハンスト参加者に対して、なんらヒアリングなどもしていなければ、その健康状態を把握しようともしていないとのことでした。

 ハンスト参加者は収容期間が1年をこえて体調の悪い人も多く、Mさんふくめ病人もいます。ハンストが長期化すれば、その健康状態が心配されます。大阪入管は、人を拘束している以上、当然ながらその健康に配慮し、必要に応じて医療を受けさせる責任があります。被収容者がハンストをとおして何に抗議しているのか、また各人の健康状態はどうなのか、聞き取りすらせず、放置しているという現状では、大阪入管はみずからの責任をはたしているとは言えないし、いたずらにハンストの長期化をまねきかねない対応と言わざるをえません。

 このたびの集団ハンストは、大阪入管の対応のまずさがきっかけとなって起こったのは明白です。大阪入管は、まずはハンスト参加者の話をきちんと聞くべきですし、参加者個々人の健康状態を聞き取りして必要ならば診察を受けさせるなどの対応をとるべきです。




抗議先:大阪入国管理局 総務課
 電話 06-4703-2100
 ファクシミリ 06-4703-2262



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