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Saturday, September 26, 2015

【転載】2015.9.11 大阪入管一斉面会・抗議行動



  TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)のホームページより、以下、転載します。

  あわせて、大阪入管Bブロック被収容者25名が連名で局長あてに提出した「苦情申立願い」も掲載します。

  大阪での被収容者、仮放免者、支援者の取り組みに、今後ともご注目ください。


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【転載】

2015.9.11 大阪入管一斉面会・抗議行動

  9月11日に大阪入国管理局(以下大阪入管)にて一斉面会と抗議行動を行いました。約20名の支援者と仮放免者で、面会とシュプレヒコールを通じて被収容者を励まし、大阪入管への抗議と申し入れを行いました。

  私たち支援者の外からのシュプレヒコールに応えるように、被収容者からは6階という高さにも関わらず大きな歓声が聞こえてきました。 「助けて!」「入管悪い!」という声もありました。

  それだけ声を上げざるを得ないほど、劣悪な処遇と、先の見えない収容に対する、収容場の中での不満と苦痛は大きいのだと思います。

  今後もTRYは当事者と一緒に、各支援団体の皆さんと連携しながら、大阪入管の劣悪な処遇改善へ向けて取り組んでいきます。ぜひ皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。


  大阪入管収容場の状況と抗議内容は以下を参照ください。






当日の配布チラシ




























大阪入国管理局に対する申し入れ書


申し入れ書
2015年9月11日
大阪入国管理局局長 殿
申入れ団体
  WITH
  TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
  難民支援コーディネーターズ関西
  難民支援団体 ピースバード

  貴局収容場では常時60名前後の被収容者を収容している。しかも西日本入国管理センターの閉鎖決定(今年9月閉鎖)に伴い、貴局収容場での被収容者の収容期間は長期化している。以前は、貴局収容場での収容期間は2、3か月であった。退去強制手続きを経て退令処分を受けても帰国を拒否し、収容が長期化する帰国忌避者は西日本入国管理センターに移収された。移収先の同センターは、支援者や被収容者の度重なる抗議と改善要求によって、レントゲンや歯科治療などの医療設備が整い、かつ外部の専門医に受診させるなど被収容者の健康、生命、安全を守る収容主体責任義務を自覚し、それを果たそうとしていたし、また支給食において貴局とは比較にならないほど充実していた。ちなみに同センターは、貴局収容場と同数の被収容者数が収容されていた2013年度には、月平均約15件の外部受診を実施している。それゆえ同センターが閉鎖決定されるまでは、貴局収容場は短期間の収容場としての役割を持って処遇改善に努力することもなく、帰国忌避者を西日本入国管理センターに移収していればよかった。しかし、同センターの閉鎖決定によって貴局収容場の役割は、帰国、あるいはセンター移収までの一時的収容施設から帰国忌避者を長期収容する施設へとその役割は変化した。にもかかわらず、この変化に適切に対応することなく短期収容でことたりた時期の処遇が続けられている。もちろん短期収容施設なら処遇が劣悪で良いと言っているのではない。貴局収容場の役割の変化に伴い被収容者自身が、自身の健康や生命を守るため、また人間として扱えという要求を持って処遇改善を強く求めるようになったということである。
  私達は、退令処分を受けた者の収容は、帰国させるための収容であり、送還が我々の仕事であるという入管の言い分は重々承知している。だが難民申請者や日本に家族がいる被収容者、さまざまな事情で帰国できない人たちが帰国を拒否している。その中には退令処分取り消し訴訟を起こしている人もいる。このような人達を長期収容し、「こんな待遇で収容されるのはもういやだ」と音をあげさせ、帰国を強要するような処遇は直ちに改めるよう申し入れる。
  日本も加盟する拷問等禁止条約において「「拷問」とは、身体的なものであるか精神的なものであるかを問わず人に重い苦痛を故意に与える行為」であると定義されている。被収容者は時間的、空間的感覚を奪われる密閉施設に拘禁され、入管の厳重な管理下で診療の自由を奪われ、食事の選択権も奪われている。その被収容者の人権を尊重するという収容主体責任義務を果たそうとせず、体調不良を訴えて医師への受診を何度も要求しても認めず、また腐りかけのキャベツの入った支給食の改善を訴えても改善しようとせず、今年8月には支給食に生きたゴキブリが混入していたこともあった。これらの事実から私達は、貴局は恣意的に被収容者の心身を痛めつけようしていると評価せざるを得ない。
  私達は、これまで貴局の自浄努力に期待し、何度も貴局収容場の医療や食事の改善を申し入れてきた。しかも医療問題については、東京入管、東日本入国管理センターにおいて昨年、一昨年と四人もの被収容者が適切な診療を受けられず死亡した事件を取り上げ、このような犠牲者を絶対出させないという支援者としての強い意志を示して改善を申し入れてきた。しかし、「適切にやっている」と決まりきった回答しかせず、一向に処遇改善の努力をしようとしない。
  日本社会は、貴局入管が被収容者の人権を侵害し、被収容者を非人間的に扱うことを決して認めることはない。1951年、出入国管理令が公布されたが、そのとき以来入管法第五章の「退去強制手続き」の基本は変わっていない。出入国管理令は、東西冷戦が厳しくなる政治情勢の中で日本の旧植民地出身者を対象に、政治的治安目的から作成されたがゆえに、入管は政治的治安組織としての体質を持って成長してきた。東西冷戦構造が崩壊して25年も経っているのに、いまだに国益のためなら何をしても許されるという体質を大阪入管は引きずっているのか。かつて大阪の日本人住民の中には大阪入管を「入管」とは呼ばず、あそこは朝鮮人の行くところだと蔑み、「朝鮮庁」と差別的に呼ぶ者もいた。このような被収容者に対する人種差別意識に大阪入管は凝り固まっているのか。
  だが一方で、私達は「開かれた入管」というスローガンを掲げ、入管行政は国民の理解なくして成立しないという認識に立ち努力してきた入管の歴史も知っている。貴局が、入管が日本社会との軋轢の中で、もまれ、学び、改革してきた歴史を逆行させ、古い体質に引き戻そうとしているとまでは思わない。しかし、貴局収容場の処遇は、あまりにもひど過ぎる。改めて貴局入管の自浄努力に期待し、以下質問と改善の申し入れを行う。

一、医療問題について
(1)ベトナム人被収容者が、結核の疑いが持たれるような微熱が数週間続いた。本来ならしかるべき医療機関を速やかに受診させるべきであるが、貴局はそれをしなかった。大阪入管局長は、収容場の管理責任者である。管理責任者として感染症の感染拡大を防ぐ責任があるか否かについて回答してもらいたい。
(2)胸にシコリが発生したブラジル人女性が乳がんではないかと心配している。なぜ乳がんの検診を受けさせず、放置しているのかについて回答してもらいたい。検診もせず、乳がんではないと入管が言い張っても女性の不安は消えないことは常識的にわかるはずである。
二、支給食の改善について
これまでとりわけ男性被収容者から支給食の量が少ないこと、またその質において腐ったキャベツが度々出される、さらに支給食にゴキブリが混入したことがあったとの訴えがある。業者に対し、支給食の質量を改善するよう強力に指導すること。
三、食品の差し入れを許可すること
貴局収容場において被収容者に差し入れできる品目を食品まで拡大すること。西日本入国管理センターでは無制限ではないが、果実や野菜類の差し入れも可能であった。また以前、貴局収容場においてもカップ麺等の差し入れを許可していた。収容場内で購入できる食品は、外部で購入する食品と比べて異常に高額である。また所持金のない被収容者は貴局収容場で食品の購入さえできないが、こうした被収容者に対し、支援者が食品の差し入れもできない状態にある。
四、面会時の録音を許可すること
面会立ち合い時に面会内容を無断で録音する職員がいる。入管側が録音するのであれば、録音している事実を被収容者と面会者に告示するとともに、面会者側にも面会内容を録音することを許可するべきである。


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【Bブロック被収容者の連名要求書】


大阪入国管理局署長
苦情申立願い
  支給されている食事のメーン[メイン]のおかずが炭水化物ばっかりで(焼きそば、じゃがいも、コロッケ)または少ないです。食事のメーンとなる肉類が入っていませんので、栄養分が不十分で、このままでは私たちの健康によくないです。ちゃんとしたメーンのおかず(肉類)を業者に出して欲しい。もしくは今の業者よりもよい業者に変えて下さい。
  宜しくお願いいたします。
27-9-7
[以下、被収容者25名の署名(省略)]
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関連リンク



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