PRAJ (Provisional Release Association in Japan): Who We Are
in English
日本語(漢字かなまじり)
にほんご(ひらがな・カタカナ)


関東仮放免者の会「宣言」/賛助会員募集とカンパのおねがい

http://praj-praj.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html


仮放免者の会 ホームページ

Showing posts with label 仮放免者の会による申入書. Show all posts
Showing posts with label 仮放免者の会による申入書. Show all posts

Wednesday, February 24, 2021

東京入管収容場でのクラスター発生に関し、申し入れをおこないました



東京入管で新型コロナウイルスの集団感染が起きています。



 こうした事態は、コロナ感染の脅威があきらかになった昨年から、東京入管はじめ入管施設に収容されている当事者たちはもちろん、その支援者らもくりかえし危惧を表明し、被収容者の解放などの対策を徹底するよう求めてきました。私たちも、昨年4月30日に入管庁に対し、以下の申し入れをおこないました。



 にもかかわらず、東京入管が被収容者数130人のうち39人(30%)の感染者を出したことは、入管庁および東京入管の責任がきわめて大きいと言わざるをえません。


 仮放免者の会(関東)およびBOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)は、19日(金)に東京入管に対し、申し入れをおこないました。申し入れは、感染者および感染の疑いのある被収容者について、入院ふくめた治療の措置をおこなうこと、PCR検査にもとづき陰性者を全員収容を解くこと、陽性者についても完治ししだい全員収容を解くことを求めました。


 以下、申入書と資料として添付した昨年4月の申入書を掲載します。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


申入書

2021年2月19日

東京出入国在留管理局

局長  福山 宏 殿

仮放免者の会(関東)

BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

 

貴局収容場において新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生していることについて、以下の通り申入れます。

 

一、貴職は速やかに感染者及び感染の疑いのある者について、本庁が取りまとめている「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」に基づいて、医師、保健所の判断のもと、適切に入院、治療の措置を責任をもって確実に行うことを求める。

二、PCR検査の結果を踏まえ、陰性者については、貴局収容場での更なる感染拡大を防ぐため容態観察ののち、速やかに全員仮放免、あるいは在留資格を与えて放免することを求める。なお、陽性者についても、完治し次第、速やかに仮放免、あるいは在留資格を与えて放免することを求める。

 

申入れの理由

我々支援者は、昨年4月30日付本庁宛申入書(添付資料)でも強く求めたように、新型コロナウイルス感染症の感染者が拡大する中で、疾患を抱える者も多くいる貴局収容場での感染拡大を大変危惧し、被収容者の生命と健康を守ることを第一優先とし、被収容者全員の仮放免を求めてきた。今回、最悪の形で危惧していた状況が起きたことは、重大な問題である。

更に言えば、昨年、貴局収容場で感染者が出た際、感染経路は不明であった。つまり、貴職には感染経路を解明する能力がないということが明らかとなっている。今回起きた事態に対し、貴職は責任を持って対処に当たらなければならず、何よりも人命を守ることを最優先に考えるべきである。被収容者の生命と健康を軽視し、蔑ろにするようなことは決して許されない。

これ以上の感染拡大を防ぐため、貴局収容場の被収容者全員を、陰性者については容態観察ののち速やかに全員仮放免、あるいは在留資格を与えて放免すること、陽性者についても、完治し次第、速やかに仮放免、あるいは在留資格を与えて放免することを強く求める。

 

以 上



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

添付資料

申入書

2020年4月30日

出入国在留管理庁

 佐々木 聖子 長官殿

 

 以下につき申入れます。

一、貴庁の収容場、及び収容所(各センター)の被収容者全員を直ちに仮放免、もしくは在留資格を付与して放免すること。

二、退去強制手続き中につき、在留特別許可を求めるものには全て在留特別許可を付与すること。及び退去強制令書が発付されている全ての仮放免者に1年以上の在留資格を付与すること。

 

 申入れの理由について

(1)貴庁の収容場、及び収容所(東日本入国管理センター、大村入国管理センター)の被収容者は、お互い濃厚接触が避けられない環境で換気の悪い密閉施設に拘禁されている。しかも、被収容者は十分な医療を受けられず、油物を中心とする栄養バランスの悪い支給食等の劣悪な処遇下にある。このような処遇下において、人間の時間的空間的感覚を奪う密閉施設に長期間収容され、心身ともに疲弊し、多くの被収容者はうつ病を患い薬漬け状態にある。さらに、高血圧症、糖尿病、心臓疾患、呼吸器疾患等の基礎疾患を有する被収容者も多数いる。

 このような貴庁の収容施設での被収容者の新型コロナウイルス患者の発生は、集団感染と重症化を引き起こし、多くの犠牲者が出るのは目に見えて明らかである。それゆえ被収容者の中に、新型コロナウイルスの感染者を発生させることは、絶対避けなければならない。

 摘発、再収容を止めている現在において、被収容者への感染源となるのは、主に貴庁職員(主に処遇部門の職員)、ガードマン、支給食業者などとなるが、これら職員等に対し、PCR検査を行っていない。仮にPCR検査をして陰性だったとしても次の日に感染することもあり得る。しかも感染を恐れ職員との社会的距離を求める被収容者の部屋の中に職員が入ってきて毎日点呼をする、大阪入管においては支援者の要請を無視し、大阪入管局長判断として被収容者と職員が三密状態で面会するよう職権を用いて強要する(4月27日からは弁護士・領事以外は面会禁止となる)、さらには制裁目的の隔離処分をした際には、多数の職員が被収容者と濃厚接触して連行するなど、被収容者を感染から防御する措置を行おうという意志も行動も貴庁には感じられない。

 こうした貴庁のずさんな対応に対し、すでに多くの被収容者から不安や貴庁に対する抗議の声が支援者に寄せられている。

 私たちは非常に憂慮している。貴庁収容施設内において新型コロナウイルスの感染が拡大してからでは遅い。被収容者の人命を守るためにも直ちに仮放免、あるいは在留資格を付与して放免する措置を講じることを強く求める。

(2)仮放免者は、働く権利を奪われ、健康保険等の社会保障制度から排除されている。生存権を奪われた仮放免状態で新型コロナウイルスが蔓延する危機が進行する社会に放置しておくことは人道上許されるものではない。緊急避難措置として、全ての仮放免者に対し、1年以上の在留資格を付与することを求める。その中において、帰国希望以外のものには、在留特別許可の基準を大胆に緩和し、永続的に日本在留を認めるよう求める。

 貴庁は、2016年4月ころから退令仮放免者を減らすという方針のもとに、極力仮放免しない方針に転換し、その一方で在留特別許可の基準を厳しくし、帰国忌避者を増大させた。その結果、長期被収容者が激増し、被収容者と貴庁職員との対立を増長させ、収容場、収容所においては数々の職員による暴行事件を多発させた。大村入国管理センターにおいては、仮放免を求めて完全絶食をするナイジェリア人を外部病院に搬送することなく、餓死させる事件も起こした。

 また、この間、日本国籍者や在留資格を有する幼い子どもからも親を奪い再収容した。貴庁がこの間やってきたことは、①仮放免しない、②仮放免者を再収容する、③在留特別許可の基準を厳しくし在留特別許可件数を激減させる、③難民在特を激減させることである。こうして以前なら在留特別許可を得て救済されていた人さえ、新型コロナウイルスが蔓延しつつある日本社会に、在留資格のないまま(働くことも健康保険に加入することもできないまま)放置されている。

 公衆衛生の危機のさなかに、仮放免者を放置すべきではない。日本人配偶者、永住者・定住者の在留資格のある配偶者、日本に子どもや家族がいる仮放免者、難民申請者、日本に生活基盤のある長期滞在の仮放免者などについては在留特別許可を大胆に緩和し、在留資格を付与し救済するよう求める。また帰国希望であっても新型コロナウイルスによって帰国できないものは、帰国できるまでの間、特定活動の在留資格を付与し、救済するよう求める。

以 上

全国仮放免者の会

WITH(西日本入管センターを考える会)

TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)

難民支援コーディネーターズ・関西

START(外国人労働者・難民と共に歩む会)

BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



関連ページ

東京出入国在留管理局収容施設における新型コロナウイルス感染の状況 | 出入国在留管理庁

東京出入国在留管理局の収容場における新型コロナウイルスのクラスター発生に対し申入れを行いました | BOND~外国人労働者・難民とともに歩む会~(2021.02.23 17:03)


Monday, June 8, 2020

コロナ禍に際し、仮放免者の出頭期日を延期するよう東京入管に申し入れました


 6月5日、私たちは東京入管に以下の申入書を提出し、申入れをおこないました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


申入書
202065
東京出入国在留管理局
局長 福山 宏 殿

仮放免者の会(関東)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

 以下の根拠に基づき、6/11() 18()】に予定されている他県からの仮放免者の出頭を延期するよう申入れます。

  • 日本政府は、県をまたぐ移動について、【6/18()まで】首都圏の1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)との不要不急の往来を控えるように要請しています。この6/18()までに仮放免者を関東甲信越各県からわざわざ電車やバスに乗って貴局まで出頭させることは、政府の方針に反しています。6/2()には「東京アラート」が発動されましたが、新型コロナ感染拡大は予断を許しません。出頭してくる仮放免者の安全への配慮からも、また公衆衛生の観点からも、出頭は、早くとも19日以降とすべきです。また、東京アラートが解除されない限りは、都内在住者も含めて、出頭させるべきではありません。
  • 仮放免者の中には、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化する危険性が極めて高い疾患を抱えた人がいます。例えば、肺炎で貴局収容中の昨年、入院したペルー人男性のE.E.さんは6/11の出頭を指示されました。このような人を、移動に伴う感染のリスクに晒してまで、わざわざ貴局に出頭させることは合理的ではありません。


以上から、前述のE.E.さんを筆頭に、6/11()18()】に予定されている他県からの仮放免者の出頭は延期にすること、特に新型コロナウイルス感染により重症化する危険性が高い疾患を抱えた人々の出頭を延期するよう強く求めます。


以 上


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 この時期の仮放免者への出頭指示自体、感染拡大防止のために反対ですが、特に重症化する危険性の高い仮放免者の出頭は危惧するところです。申入書の2項めでは、具体的に名前もあげて出頭日の延期を求めようとしました。提出した申入書にはフルネームを記載しています。

 申入書を印刷して、東京入管に向かう途中、E.E.さんから電話があり、「昨日の夕方、入管から電話があって、11日は来なくて良いとの事だった」との事でした。私たちとしても安心しました。E.E.さんは2年近くの収容を経て昨年末に東京入管から仮放免になりました。昨年の収容中に肺炎で入院しています。東京入管はE.E.さんの肺炎の病歴を知っているので、E.E.さんだけ、出頭日の再延期をした可能性もあると考え、予定通り申入れをおこないました。

 申入れ先の総務課は、出頭日の再延長については具体的に聞いていないとの事でした。申入書の1項めについて申し入れると共に、E.E.さんのような重症化しそうな人にはなおさらの配慮をするように申し入れました。

 また、先月申し入れた、「仮放免を積極的に活用すること」についても重ねて申し入れました。5月17日に開催した「入管収容者緊急ホットライン」の結果を見ても、各収容施設で仮放免許可を出しているものの、東京入管は、帰国希望だが飛行機が飛んでおらず帰国できない人を職権仮放免で出し、長期収容で拘禁反応や病気の悪化に苦しむ人たちをあまり仮放免していません。帰国希望の人たちについても仮放免するのは賛成ですが、感染した時に重症化しそうな長期収容者を直ちに仮放免すべきだと申し入れました。

 会員からの報告で、前日に11日出頭予定者へ、当日には12日出頭予定者へ、出頭再延期の電話がかかっていることがわかりました。


◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇


関連記事



Monday, May 11, 2020

女性被収容者たちへの暴力的制圧について東京入管に抗議・申し入れをおこないました

 前回記事でお伝えしたとおり、4月25日に、東京入管で女性被収容者たちに対し、男性ふくむ職員たちが身体接触をともなうかたちで暴力的な制圧をおこなうという事件がありました。
 この暴力行為について、5月6日(金)、東京出入国在留管理局に対し、BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)と当会の合同で抗議・申し入れをおこないました。以下、申入書を掲載します(掲載にあたって、被収容者の実名をイニシャルにあらためております)。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



申 入 書
202058

東京出入国在留管理局長 殿

仮放免者の会(関東)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)


 東京出入国在留管理局のNブロックに収容されている女性被収容者より、男性をふくむ貴局職員(入国警備官)たちから、身体接触をともなう暴力行為を受けたとの訴えが当会に寄せられた。


事実経過

 貴局被収容者によると、425()の夕方、Nブロックで入管側との対話を求めていた被収容者十数名に対し、貴職は数十名の入国警備官を動員し、暴力的に帰室させた。動員された入国警備官には多数の男性もふくまれており、男性警備官が女性被収容者の身体に接触するような場面もあった。

 また、こうして被収容者たちを実力で帰室させる過程で、男性をふくむ貴局職員たち78人がネパール人のBさんの体を持ち上げて保護室に連行した。さらにこの職員たちは、保護室内でBさんをうつぶせの状態で体をおさえつけ、頭部に手指で強い力をくわえるなどの暴行を働いた。


新型コロナウイルス感染防止の観点からの問題

 貴局職員たちによる上記行為は、新型コロナウイルス感染防止の観点から最悪のものであった。

 入管施設において、新型コロナウイルスの感染源になりうるのは、おもに職員、ガードマン、支給食業者である。その職員らはPCR検査を受けていないし、かりにPCR検査を受けて陰性だったとしても、検査後に感染することも考えられる。したがって、被収容者への感染を防止するには、職員が被収容者に接近・接触する機会を極力すくなくすることが不可欠である。他に、新たに収容された者も感染源になると危惧されるが、これについては、タスクフォースによるマニュアルに沿って、二週間にわたる隔離収容で様態観察をされていると推量する。

 一方、当時Nブロックの被収容者は、帰室すべき時刻に帰室せず、仮放免を求めるプラカードを手にかかげるなどしていた。被収容者が帰室時刻を守らなかったことは被収容者処遇規則・細則に違反する行為であるとはいえ、それ自体が他の被収容者や職員の安全をそこなうような行為ではない。集団生活で閉鎖空間に密閉され、新型コロナウイルス感染におびえ、仮放免を求める彼女たちの声に誠実に耳を傾け、仮放免申請許可の可能性を示唆するなど、いくらでも説得する方法はある。したがって、被収容者を帰室させることは、緊急に必要な措置であるとは言えない。被収容者への職員の接近・接触が新型コロナウイルス感染のリスクをともなうという状況において、緊急の必要性がないのにもかかわらず、職員に命じて被収容者たちを力ずくで帰室させた貴職の行為は、「被収容者に規則に従わせること」を被収容者の人命と、新型コロナウイルス感染拡大よりも優先させたということにほかならない。

 貴局被収容者には心臓疾患、呼吸器疾患、糖尿病等の持病のある人が少なくない。長期の収容によって疲弊・衰弱して免疫力の低下している人も多くいる。こうした被収容者たちは感染した場合の重症化リスクが高いうえに、収容場は多人数の被収容者が密集して生活しているため、感染がまたたく間に拡大する危険がある。そして、感染者が出た場合に、その人と接触した被収容者ひとりひとりを隔離するための個室の確保は不可能である。重症になれば、保健所の判断のもとに隔離病棟を持つ指定病院に移送されるだろうが、現状では軽症や無症状の患者を移送できる状態ではなく、貴局収容場での収容を続けるしかない。したがって、入管施設内でひとたび感染者が発生すれば、多くの犠牲者が出る危険性はきわめて高い。このような状況下で、貴職は、感染リスクの高い上記行為を職員たちに命じ、被収容者の、さらには職員たちの人命を軽んじたのである。

 なお、出入在留管理庁はタスクフォースによる「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」をまとめ、密集回避などのために仮放免を積極的に活用することなどをさだめている。実際、東日本入国管理センターなどでは積極的に仮放免許可をすることで被収容者数を大幅に減らそうという動きが現在みられる。貴局でも、同センターがそうしているように、積極的に仮放免を活用することが入管庁の方針であることを被収容者にていねいに説明し、実際にこれを実行していれば、人の密集する収容場で不安にかられた被収容者たちが帰室を拒否して抗議の意思を示す必要もなかったはずなのである。


女性被収容者に対し男性警備官を動員して制圧にあたらせたことの問題

 貴局職員たちの上記行為は、女性被収容者に対して男性職員が身体接触をともなう暴力行為をおこなったという点でも看過できない。Bさんら女性被収容者が、意に反して男性職員から身体をさわられて受けたショックを考えれば、貴職が命じて職員におこなわせた上記行為は、断じて許されるものではない。


 以上をふまえ、以下申し入れる。

一、 不要不急な制圧行為はしないことを貴局内で周知徹底すること。また制圧に限らず、被収容者へのソーシャルディスタンスを点呼の際も含めて最大限に確保することを貴局内で周知徹底すること。

二、 いかなる観点にたっても、今回の事態では制圧が必要だとは考えられないが、女性被収容者に対して制圧が必要な場合は、極力、女性職員のみによって行うこと。

三、 上記行為について、貴局として、不安にかられているNブロックの被収容者全員に謝罪すること。

四、退令収容者について、「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」に沿って、「仮放免を積極的に活用」すること。

五、貴局内に収容されている収令収容者については、法務大臣から委任された貴職の判断で在特を付与するか、「仮放免を積極的に活用」すること。


以 上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


関連記事
 4月30日、入管庁に対し、新型コロナウイルス感染者が出た場合に多くの犠牲者が出かねない入管施設から全員を解放すること、また、コロナ禍にあって社会保障から排除され、働く権利を奪われている仮放免者の全員に在留資格を付与することの2点を、関東・東海・関西の6団体で申し入れました。


Thursday, April 30, 2020

被収容者全員を解放し、すべての仮放免者に在留資格を!(入管庁に申し入れ)


 本日、出入国在留管理庁(入管庁)に対し、関東・東海・関西の6団体で申入書を提出しました。

 申し入れは、入管施設に収容されている人全員を解放すること、および、すべての仮放免者に在留資格を付与することを求めるものです。

 入管収容施設では、職員らをとおして被収容者への新型コロナウイルスの感染の発生する可能性が否定できません。そうなった場合に多くの犠牲者が出るのは目に見えて明らかです。

 また、収容を解かれても、仮放免者は、働く権利をうばわれ、社会保障から排除されています。このような仮放免状態で、コロナウイルスが蔓延する危機の進行する社会に放置しつづけることは、ゆるされるものではありません。

 このような理由から、上記2点(収容施設からの解放と在留資格の付与)を入管庁長官あてで申し入れました。

 なお、入管施設の被収容者や仮放免者たちがこのコロナ禍のなかで直面している生命の危機や生活上の困難は、たんにウイルスによってのみ生じているものではありません。入管がこれまで送還業務において外国人たちをどうあつかってきたのか、ということも同時に問わなければなりません。以下、そうした観点もこめての申入書となっています。ひきつづき、ご注目のほど、お願いします。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



申 入 書

2020年4月30日

出入国在留管理庁
 佐々木 聖子 長官殿

 以下につき申入れます。

一、貴庁の収容場、及び収容所(各センター)の被収容者全員を直ちに仮放免、もしくは在留資格を付与して放免すること。

二、退去強制手続き中につき、在留特別許可を求めるものには全て在留特別許可を付与すること。及び退去強制令書が発付されている全ての仮放免者に1年以上の在留資格を付与すること。


 申入れの理由について

(1)貴庁の収容場、及び収容所(東日本入国管理センター、大村入国管理センター)の被収容者は、お互い濃厚接触が避けられない環境で換気の悪い密閉施設に拘禁されている。しかも、被収容者は十分な医療を受けられず、油物を中心とする栄養バランスの悪い支給食等の劣悪な処遇下にある。このような処遇下において、人間の時間的空間的感覚を奪う密閉施設に長期間収容され、心身ともに疲弊し、多くの被収容者はうつ病を患い薬漬け状態にある。さらに、高血圧症、糖尿病、心臓疾患、呼吸器疾患等の基礎疾患を有する被収容者も多数いる。

 このような貴庁の収容施設での被収容者の新型コロナウイルス患者の発生は、集団感染と重症化を引き起こし、多くの犠牲者が出るのは目に見えて明らかである。それゆえ被収容者の中に、新型コロナウイルスの感染者を発生させることは、絶対避けなければならない。

 摘発、再収容を止めている現在において、被収容者への感染源となるのは、主に貴庁職員(主に処遇部門の職員)、ガードマン、支給食業者などとなるが、これら職員等に対し、PCR検査を行っていない。仮にPCR検査をして陰性だったとしても次の日に感染することもあり得る。しかも感染を恐れ職員との社会的距離を求める被収容者の部屋の中に職員が入ってきて毎日点呼をする、大阪入管においては支援者の要請を無視し、大阪入管局長判断として被収容者と職員が三密状態で面会するよう職権を用いて強要する(4月27日からは弁護士・領事以外は面会禁止となる)、さらには制裁目的の隔離処分をした際には、多数の職員が被収容者と濃厚接触して連行するなど、被収容者を感染から防御する措置を行おうという意志も行動も貴庁には感じられない。

 こうした貴庁のずさんな対応に対し、すでに多くの被収容者から不安や貴庁に対する抗議の声が支援者に寄せられている。

 私たちは非常に憂慮している。貴庁収容施設内において新型コロナウイルスの感染が拡大してからでは遅い。被収容者の人命を守るためにも直ちに仮放免、あるいは在留資格を付与して放免する措置を講じることを強く求める。


(2)仮放免者は、働く権利を奪われ、健康保険等の社会保障制度から排除されている。生存権を奪われた仮放免状態で新型コロナウイルスが蔓延する危機が進行する社会に放置しておくことは人道上許されるものではない。緊急避難措置として、全ての仮放免者に対し、1年以上の在留資格を付与することを求める。その中において、帰国希望以外のものには、在留特別許可の基準を大胆に緩和し、永続的に日本在留を認めるよう求める。

 貴庁は、2016年4月ころから退令仮放免者を減らすという方針のもとに、極力仮放免しない方針に転換し、その一方で在留特別許可の基準を厳しくし、帰国忌避者を増大させた。その結果、長期被収容者が激増し、被収容者と貴庁職員との対立を増長させ、収容場、収容所においては数々の職員による暴行事件を多発させた。大村入国管理センターにおいては、仮放免を求めて完全絶食をするナイジェリア人を外部病院に搬送することなく、餓死させる事件も起こした。

 また、この間、日本国籍者や在留資格を有する幼い子どもからも親を奪い再収容した。貴庁がこの間やってきたことは、①仮放免しない、②仮放免者を再収容する、③在留特別許可の基準を厳しくし在留特別許可件数を激減させる、④難民在特を激減させることである。こうして以前なら在留特別許可を得て救済されていた人さえ、新型コロナウイルスが蔓延しつつある日本社会に、在留資格のないまま(働くことも健康保険に加入することもできないまま)放置されている。

 公衆衛生の危機のさなかに、仮放免者を放置すべきではない。日本人配偶者、永住者・定住者の在留資格のある配偶者、日本に子どもや家族がいる仮放免者、難民申請者、日本に生活基盤のある長期滞在の仮放免者などについては在留特別許可を大胆に緩和し、在留資格を付与し救済するよう求める。また帰国希望であっても新型コロナウイルスによって帰国できないものは、帰国できるまでの間、特定活動の在留資格を付与し、救済するよう求める。
 
以 上


全国仮放免者の会
WITH(西日本入管センターを考える会)
TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
難民支援コーディネーターズ・関西
START(外国人労働者・難民と共に歩む会)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

Friday, November 29, 2019

当事者の声を聞いて! 法務省に申し入れ 収容・送還について


 入管の収容長期化問題が社会的に注目されるなか、出入国在留管理庁(入管庁)は「収容・送還に関する専門部会」において、収容長期化の防止策などの検討をはじめました。専門部会は、10月21日の第1回からこれまで3回の会合が開かれたようです。


 法務省がウェブサイトで公表している情報やマスコミ報道などから考えて、専門部会は、つぎのような点の法制化にむけて議論をおこなっていくとみられます。

(1)難民申請中の者の強制送還を可能にすること
(2)送還拒否に対する刑罰の創設

 いま以上に強引な送還を可能にする政策議論が、当事者の声を聞くことなしに進められようとしていることに、私たちは仮放免者の当事者団体として強い危惧をおぼえています。過酷な長期収容をへても送還に応じられないのは、帰国しようにもできない事情を当事者それぞれがかかえているからです。

 本ブログでもこの間お伝えしてきたように、どうしても帰国できない事情のある被収容者・仮放免者(※注)に対し、法務省は、強硬かつ強引に送還を推し進めてきました。今、各地の入管収容施設で勃発しているハンストは、その矛盾が極点に達したことを示すものです。

 このような、当事者の命を賭したたたかいに対して、法務省は、この状況をまねいたみずからの政策の誤りを認めようとせず、そればかりか、いったん仮放免許可を出しておいて、2週間後に再収容するという、人命をもてあそぶような、虐待、拷問とも呼ぶべき挙に出ました。このようなやり方は、当然のことながら、当事者のみならず、社会からの広汎な批判をまねいています。この間の経緯にかんがみれば、法務省の政策は完全に失敗していることは、もはや明白です。にもかかわらず、当事者の必死のたたかい、社会からの広汎な批判などなかったかのように、平然と「収容・送還に関する専門部会」が立ち上げられ、上のような政策がまたもや押し通されようとしています。

 しかし、当事者の声、社会の批判を全く顧みない政策は誤っています。

 そこで、専門部会の第3回の会合がおこなわれた11月25日に、検討にあたって当事者(仮放免者と被収容者)から状況・意見を聞く場をもうけてほしいとの申し入れを仮放免者の会としておこないました。

 申し入れに先だって、「収容・送還問題を考える弁護士の会」「仮放免者の会」の共催で記者会見をおこないました。


 記者会見のあと、仮放免者当事者と支援者、弁護士で法務省をおとずれ、申入書を手渡そうとしましたが、職員が受け取らなかったため、以下の申入書を郵送しました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


申 入 書

20191125

法務大臣 森まさこ 殿
出入国在留管理庁長官 佐々木聖子 殿
「収容・送還に関する専門部会」部会長 安冨潔 殿
同部会委員各位

仮放免者の会


 1021日より、第7次政策懇談会「収容・送還に関する専門部会」が開かれています。この専門部会は、収容の長期化を防止する方策などを議論し検討するために、法務大臣が設置したものです

 私たちは、収容の長期化が問題として取り上げられ、その対策が議論されること自体は歓迎します。しかし、マスコミ報道によると、この専門部会では、「迅速な送還」のための難民認定制度の改変や送還拒否に対する罰則の創設などが検討されているとのことです。収容長期化問題への対策が、もっぱら「送還忌避者」を日本からいわば追い出すという方向でのみ議論されること、またその議論が当事者の声を聞かないまま進められていることに、私たちは強い危惧をいだいています。

 私たち仮放免者の会は、退令仮放免者の当事者団体です。退去強制令書発付処分を受けた私たちの多くは、入管施設に収容された経験があります。また、私たちの仲間の多くが現在長期収容に苦しんでいます。過酷な収容をへても私たちが帰国しないのは、帰るに帰れない事情をそれぞれにかかえているからです。難民であること、あるいは日本に家族がいること、長期間日本に滞在してきて国籍国にはすでに生活基盤がないことなどです。帰るべき「国籍国」自体がなく、事実上の無国籍状態の者も私たちの仲間にはいます。

 こうした当事者たちの日本での在留を求める事情を委員の方々が聞き取りするなどして具体的に知っていただけば、「迅速な送還」という方向からのみ収容長期化問題の対策を考えることがはたして妥当なのか、問われることになるでしょう。また、長期収容が人間の心身にどのような影響をあたえるのか、収容の経験がいかに過酷なものなのか、当事者から直接に話を聞くことも、収容長期化の防止策を検討するうえで重要であるはずです。

 収容と送還は、当事者である仮放免者および被収容者の基本的人権にかかわることです。入管施設で被収容者が病死する、あるいは自殺するという事件は現にくり返し起こっており、国籍国に送還されれば命が危険にさらされる者もおります。収容・送還は、当事者にとって命にかかわる問題と言っても過言ではありません。当事者たちの実情を具体的に知らずに軽々しく議論してよい問題ではありません。

 法務省や入管庁が「送還忌避者」という言葉でひとくくりにする当事者ひとりひとりに、送還をこばんでいる理由・事情があり、過酷な長期収容にも耐えざるをえない苦悩があります。もちろん当事者の全員にのこらず面会してその訴えを聞いてほしいなどと求めているわけではありません。しかし、収容・送還に関して政策に反映される議論をする以上、何人かでも当事者から直接の聞き取りをおこない、収容や送還が人間にどのような影響を与えうるのか(また現に与えているのか)を具体的に知ることは、最低限の責任と言うべきでしょう。「送還忌避者」という観念ではなく、ひとりひとりの人間の生命・健康や人生に影響する議論をおこなっているのですから。

 どうか、当事者である仮放免者・被収容者から状況・意見を聞く場をもうけてください。



以 上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

※注:このようにどうしても帰国できない事情のある被収容者・仮放免者を、法務省は「送還忌避者」とラベリングし、 かつて「治安への懸念」として煽ったやり方を さらに全面的に展開したキャンペーンを張ろうとしています。法務省のこのようなやり方は、許されるべきものではありません。今後、本ブログで批判を加えます。


Friday, October 18, 2019

10月15日 東京入管への申し入れと抗議行動 再収容の中止などもとめて


 10月15日(火)、仮放免者の会とBOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)とで東京出入国在留管理庁(東京入管)に対し、申し入れと抗議行動をおこないました。

 申し入れた内容は、以下の3点です。

  1. 2週間といった短期間での再収容はしないこと
  2. 超長期の被収容者をただちに全員仮放免すること
  3. 被収容者への医療放置をやめ、診療を求める者は直ちに診療させること

 抗議行動は、東京入管への抗議と被収容者への激励をこめて、仮放免者と支援者あわせて10名ほどでおこないました。参加者全員で「長期収容をやめろ」「再収容をやめろ」「病人を病院につれていけ」「外国人への差別をやめろ」などとシュプレヒコールをあげるとともに、仮放免者たちがそれぞれ英語・フランス語・スペイン語で収容されている仲間を激励するスピーチをおこないました。東京入管の8から11階に収容されている仲間たちからもこれに答える声や指笛があがりました。

 この日に東京入管に提出した申入書を以下に掲載します。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


申 入 書
 
2019年10月15日

東京出入国在留管理局長 殿
東京出入国在留管理局主任審査官 殿


仮放免者の会(関東)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)


一、2週間といった短期間での再収容はしないこと

 現在、入国者収容所の両センターは、収容中にハンストをおこなうなどして健康状態が深刻に悪化した人について、仮放免を約束して摂食を再開させ、2週間といった短期の仮放免期間を与えて仮放免している。そして貴職らは、2週間後に再収容してセンターに戻すということをくりかえしている。

 ハンストの広がりと長期化が被収容者たちの生命・健康を危険にさらすものである以上、これを収束させる必要があることは言うまでもない。しかし、ハンスト後に出所した人を短期間で元のセンターにもどし、これを他の被収容者への見せしめにして「ハンストしてもムダだ」と恫喝するようなやり方が許されるわけがない。法は貴職らに対し、見せしめに使用するために人間の身体を拘束する権限を与えているのではない。

 拒食をくりかえすことは、心身への負担がきわめて大きく、生命の危険をもたらす行為である。両センターと貴職らが、見せしめのための再収容を今後もつづけるならば、被収容者たちをこのような危険な行為に駆り立て、本年6月の大村センターでの犠牲者につづき、また新たに死亡者を出す危険がきわめて高い。人命尊重を最優先する観点から、短期間での再収容をしないことを求める。



二、超長期の被収容者をただちに全員仮放免すること

 私たちは、6ヶ月以上の収容を「長期収容」と位置づけ、これに反対してきた。6ヶ月をこえるような収容は、高血圧・不眠等の拘禁を原因とするとみられる症状を発症させるなど、被収容者の心身への負担がいちじるしく、人権・人道上の問題が大きい。また、こうして収容が長期化することは、送還の見込みが立たないにもかかわらず収容が継続されていることの証左でもある。送還という、収容のそもそもの目的を達する見込みがないのに長期にわたり収容をつづけるのは、いたずらに被収容者の心身に苦痛を与え、その健康をそこなわせることにしかならない。

 こうした観点から、私たちは6ヶ月をこえる長期収容に反対してきたが、こんにちでは2年を超える「超長期」とも言うべき度をこした長期収容が各入管収容施設において常態化している。

 超長期の収容が横行しているということこそが、帰るに帰れない事情をかかえる被収容者たちの多くを絶望に追い込んでいる。この絶望が、多数の被収容者をハンストという危険な抗議手段に向かわせ、また被収容者たちのあいだにあいつぐ自殺未遂・自傷行為を引き起こしているのである。

 私たちはこれまで通り、6ヶ月を越える長期収容には反対だが、超長期収容が増大する中、まずこうした人たちから仮放免許可することを求める。



三、被収容者への医療放置をやめ、診療を求める者は直ちに診療させることを求める

 2013年から国費による強制送還(帰国忌避者への力ずくの送還)が再開され、同年よりチャーター機による帰国忌避者の集団送還も開始された。こうした退令執行の厳格化は、同時に入管収容施設での死亡事件も連続させている。2013年の東京局でのミャンマーのロヒンギャ難民(死亡は搬送先の病院)、翌14年の東日本センターでのイラン人、カメルーン人連続死亡事件、同年の東京局でのスリランカ人、17年には東日本センターでのベトナム人死亡と続いた。さらに昨年の東日本センターでのインド人自殺、本年の大村センターでの飢餓死がおこってしまった。この過程では、仮放免・放免直後の死亡もある。被収容者の生命や健康については、収容主体である貴職らが責任を負わなければならない。しかし実際には、上記の亡くなった7人のなかでも、カメルーン人、スリランカ人、ベトナム人については明らかな医療放置が見られる。本人が体の痛み、異常を訴えているにも関わらず、医者に受診させず、はなはだしきは職員が仮病であると勝手に医療判断していた。現在の東京局の被収容者から面会で聞いても、診療を求めて申出書を要求してもなかなか渡してもらえない、東京局診療室の医師は自分たちの病状の訴えを聞いてくれない、専門医に外部受診して診断がされても「お金がかかるから」と治療してもらえないなどの訴えを聞く。このようなひどい状況に置かれ、被収容者は病状を悪化させていく。いつまた死亡者が出ても不思議ではないような状況が続いている。医療放置は明白な人権侵害である。直ちに改め、病人を受診させ、治療することを申し入れる。

以 上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



関連記事

ハンスト者の再収容と収容の超長期化に関して


入管収容施設での死亡事件および仮放免・放免直後の死亡に関して
1.東日本センターでのインド人自殺事件(2018年4月)
2.東日本センターでのベトナム人死亡事件(2017年3月)
3.東京入管でのスリランカ人死亡事件(2014年11月)
4.出所直後の中国人死亡(2014年7月)
5.東日本センターでのイラン人、カメルーン人連続死亡事件(2014年3月)
6.東京入管でのロヒンギャ難民死亡事件(2013年10月)

Saturday, September 21, 2019

9・18大阪入管申し入れ

 9月18日(水)に、大阪出入国在留管理局(大阪入管)にて5団体で申し入れをおこないました。

 申し入れた内容は、おもに以下の2点です。

 ひとつは、長期被収容者および体調不良者を仮放免すること。とくに収容期間が超長期と言うべき2年以上になっている人、あるいは深刻な体調不良・病気のある人8名をリストアップして、即座に仮放免するよう求めました。

 2点目は、仮放免者の仮放免延長申請をむやみに不許可しないこと。このブログでもくり返し問題にしてきたとおり、東日本入管センター・大村入管センターで長期収容への抗議のハンストが広がっており、ハンストで衰弱した人をおよそ2週間だけ仮放免したのち東京入管・名古屋入管が再収容するという事例があいついでいます。こうして再収容された人たちは、東京・名古屋の収容場にとめおかれずにただちに元いた東日本センター(茨城県牛久市)や大村センター(長崎県大村市)まで移収されています。これら再収容がハンストをおさえこむための恫喝・見せしめを目的としたものであることは、あきらかです。このような人の命をもてあそぶような行為はだんじて認めることはできないということを、申し入れました。

 大阪にも、大村入管センターで25日間にもおよぶハンストののちに仮放免されたばかりのイラン人仮放免者がいます。この人は、大阪入管と大村センターで通算4年をこえる収容をへて9月10日に仮放免されました。わずか2週間後の9月24日に出頭するよう大阪入管から指示されています。東京や名古屋の最近の事例をみるかぎり、この人も出頭日に再収容されてふたたび大村センターに移収される可能性が高いです。この人の仮放免延長を不許可にして再収容するならば、申入書に述べた収容権の恣意的な濫用と言うべきものであり、けっして容認できません。

 申し入れのあとは、支援者ら約10名で、大阪入管前で抗議行動をおこないました。

 以下、この日に提出した申入書の全文です。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



申 入 書
2019年9月18日

出入国在留管理庁長官 殿
大阪出入国在留管理局長 殿
WITH
仮放免者の会
Save Immigrants Osaka
TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
難民支援コーディネーターズ関西

以下の通り、申し入れる。


1、     長期収容者および体調不良者を即座に仮放免すること

貴庁は収容施設における収容の運用について、大きく誤認している。本来収容施設での収容は送還するまでの一時的なものである。裁判中、難民申請中、その他の理由で送還することができない被収容者を人間の時間的、空間的感覚を奪う密閉施設にむやみに長期間閉じ込めてよいということではない。貴庁は被収容者を密閉された収容施設に自由を奪い、長期間閉じ込め、拘禁によって心身を痛めつけ、拷問としか言えないような状態に置いて帰国を強要するために収容権を行使している。

2019年6月24日には、貴庁は大村入国管理センター内で3年以上の長期収容に抗議し、水分も摂取しないでハンガーストライキを続けるナイジェリア人を隔離して放置し、死亡させた。貴庁の調査チームは、2か月以上たった今でもその死因を公表していない。

貴庁は、出入国在留管理庁管轄の収容施設の運用について、「収容に耐えられないものは仮放免する」と公言しているが、その実態は人間の生死の限界が来るまで収容を継続し、貴庁が管理都合上から責任を問われ負担となるような事態になってから仮放免しているのが現状である。

貴局においては、裁判係属中のため当面の期間は送還の目途が立たない者や、高血圧等の慢性的な体調不良者などの収容に耐えられない者が長期間にわたって収容されている。前述のような、別紙に記載の被収容者については、即座に仮放免することを強く申し入れる。


2、     仮放免者の仮放免延長申請をむやみに不許可しないこと

東京出入国在留管理局、名古屋出入国在留管理局において、東日本入国管理センターや大村入国管理センターから仮放免となった者が、約2週間後に仮放免延長許可申請をしたところ、延長が不許可となり再収容となる事例が相次いでいる。当該仮放免者の中には東日本入国管理センターに収容されているときに長期収容に対する抗議のハンガーストライキを行い、体調を崩している状態で仮放免許可されたものもいる。仮放免については、貴庁は仮放免許可証にその条件を明記している。よって、延長の不許可においては、仮放免者が仮放免の条件を違反したり、明確な送還の予定がある(もちろん、我々支援者はすべての強制送還を容認しているわけではない)といった相応の理由がない限り、延長不許可を前述以外の要素をもって恣意的に濫用することは本来認められないはずである。

上記の仮放免者に対する仮放免の延長不許可が全国的に乱発するようであれば、「ハンガーストライキを回避させ」、「入管に対して抗議した者に対する見せしめ」といった恣意的な要素によって、不許可を判断されたものであると認識せざるを得ない。
貴局においては、今後上記のような恣意的な再収容を行わないよう、強く要請する。


3、     被収容者の同時面会を許可すること

貴局では、2014年から被収容者の同時面会を認めていないが、その根拠を説明すること。また、貴局以外の収容施設では認められている同時面会が、貴局において認められない理由について、具体的かつ法的な根拠が明確になければ、即刻同時面会を認めるよう申し入れる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



関連記事

ハンスト者の再収容に関して

大阪入管に関して


Tuesday, August 27, 2019

再収容および長期収容について抗議の申し入れ(8/21、東日本入管センターに)

1.見せしめ目的の再収容

 5月以来、東日本入国管理センターでは長期収容への抗議のハンストが広がっています。同センターは7月上旬からハンストで衰弱した被収容者を仮放免というかたちでつぎつぎと出所させています。

 ところが、7月22日、東京入管(東京出入国在留管理局)はたった2週間前に仮放免されたばかりのイラン人2名を再収容し、ただちに東日本入管センターに移収しました。長期収容とハンストによって疲弊した心身が回復するいとますらあたえず、わずか2週間の仮放免ののち再収容するというような措置は、前例のない異常なものです。また、この再収容は、東日本入管センターなどで広がっているハンストをおさえるための見せしめ・恫喝を目的としていることはあきらかであって、こうした入管当局のやり方に対しては、問題視する報道がいくつか出ており、弁護士会や支援者・支援団体からも批判があいついでいるところです。

 私たちとしても、7月29日に抗議声明を発表するとともに、同日、東日本入管センターに対して抗議・申し入れをおこないました。




 しかし、このような異常な再収容を、入管当局はいまだ中止せずくり返しています。

 長崎県にある大村入国管理センターから仮放免されていた人も、8月8日に名古屋入管(名古屋出入国在留管理局)で再収容され、ただちに入管の車両に乗せられて大村センターに移収されました。この人も、長期収容に抗議して50日間ほどのハンストをおこない、1か月前に大村センターから仮放免されたばかりでした。

 関東でも、ハンストをおこなったあとに東日本入管センターから仮放免で出所していた2名を、8月14日と16日に東京入管があいついで再収容し、その日のうちに東日本入管センターへと移収しました。



2.入管の姿勢が命がけのハンストを助長している

 こうした一連の再収容に対して、私たちは前回の7月29日にひきつづき、8月21日にも東日本入管センターに対して抗議の申し入れをおこないました。今回の申し入れは、当会の事務局から3名のほか他団体等の支援者ふくめ6名でおこないました。

 申し入れした内容については、当日東日本入管センター総務課に提出した申入書をこの記事の末尾に掲載しておりますので、参照してください。

 ハンストをしての仮放免後に再収容された人は、今回の申し入れの時点で東日本入管センターに5名収容されていましたが、その全員が再収容後ただちにハンストを再開しています。再収容された人びとのいきどおりと絶望感はすさまじいものです。なかには、水を飲むことすら拒否し、支援者の懸命な説得でようやく水と塩分だけは摂取することにしたという人もいます。一連の再収容は、命がけともいえる強い覚悟のもとでのハンストを助長する結果になっています。ハンストをおさえこもうという意図とは反対に、入管の強硬な姿勢が危険なハンストをまねいているのです。

 現在の強硬姿勢を入管がとりつづければハンストによる死亡者が出かねない危機的な状況であることを述べ、7月22日以降に再収容した5人全員をただちに仮放免することを求めました。



3.重病の被収容者への対応がますますおろそかに

 今回の申し入れでは、ハンストをおこなっていない人もふくめて、重病人と超長期の被収容者をただちに仮放免することも求めました。

 ハンストをしていない重病者としては、被収容者2名の事例を具体的に説明しました。

 ひとりは、カメルーン国籍のLさんです。Lさんの収容期間は2年10ヶ月。6月9日以来、食事がとれなくなり、固形食はもとより牛乳やおかゆ、液体の栄養補助食品(エンシュアリキッド)すら摂取しても吐いてしまう、ポカリスエットがかろうじて飲めるぐらいという状態が現在までつづいているそうです。ストレスが原因の神経性胃炎と診断されたLさんは、6月上旬に88kgあった体重が2か月あまりのあいだに67.1kgと20kg以上落ちており、現在では自力で立ち上がるのも困難なほど衰弱しています。

 このような状態の人の収容を継続しているということ自体が不当ですが、職員らがハンストへの対応におわれることで、Lさんら病人への対応がいっそう行き届かなくなっているのではないかと思われます。Lさんは、7月24日にシャワー室でめまいがして昏倒しましたが、以後ようやく医者の診察を受けられたのは8月19日になってのことでした。これほど重篤な病人が、4週間ちかくも診療を受けられずに放置されたのです。

 申し入れでは、もうひとりの重病者として、スリランカ国籍のSさんの事例を示しました。Sさんは2年超の収容期間。入管施設に収容されてから左目がほとんど見えなくなり、昨年3月に白内障と診断されました。このときに眼科医からいずれ手術をしないと失明するおそれがあると言われましたが、その後1年半ほどにわたって目の治療をなんら受けられず放置されています。

 また、Sさんは10年ほど前から心臓に持病があり、ニトログリセリン(狭心症の胸痛時に服用する薬)を常備し使用してきました。収容後も、この薬を職員があずかり、必要なときに職員を呼んで薬を出してもらうというかたちでこれを使用しています。昨年4月末には心臓が苦しくなって病院に救急搬送されており、その後もこの症状のためにニトログリセリンを服用する機会が何度もありました。

 Lさんにしても、Sさんにしても、超長期にわたる収容のなかで、きわめて深刻な病状にあります。しかも、ハンストをおこなう被収容者があとをたたないなかで、こうした重病人への職員らの対応はますますおろそかにならざるをえません。こういった点でも、被収容者が死亡する危険性は高まっているのであって、状況が大変に危機的であるということを入管当局は認識すべきです。

 以下に、東日本入管センター所長あてで今回提出した申入書を掲載します。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


申 入 書

2019821

東日本入国管理センター所長 殿

仮放免者の会(関東)


 以下、申し入れる。


1.722日以降に再収容した人の全員をただちに仮放免すること

 722日に、貴職らはイラン人男性2名を再収容した。2人は長期収容に抗議してハンガーストライキ(ハンスト)をおこない、わずか2週間前の79日に東日本入国管理センターから仮放免されたばかりであった。

 以降、入管はハンストをおこなった人を仮放免し、2週間といった短期間で再収容するという同様のやり方をくり返している。貴職が仮放免した人たちは、ハンストによって衰弱しているばかりでなく、貴職がおこなった2年や3年をこえる超長期収容のために心身に深刻な健康問題をそれぞれにかかえている。そういった人びとを、回復するまもなく再収容するのは、前例のない異常なやり方であるだけでなく、人間の命と健康をいちじるしく軽視してもてあそぶ、許しがたい人権侵害である。

 このたびの一連の再収容は、5月以降東日本センターなど入管収容施設で広がっている被収容者のハンストを鎮静化・抑止するための見せしめ・恫喝を目的にしたものであることは、あきらかである。ハンストの広がりと長期化が被収容者たちの生命・健康を危険にさらすものである以上、これを収束させることが必要であるにしても、今回のような見せしめとも言うべき入管当局のやり方が許されるはずもない。

 そして、これら一連の再収容は、おそらくは入管当局の意図には反して、危険なハンストを助長する結果になっている。今回再収容された人の多くは、再収容されてただちにハンストを再開している。この結果は、そもそもなぜ現在東日本センターなどでハンストが拡大・長期化しており、またなぜなかなか収束しないのかという原因の本質をみるならば、十分に予想できたことである。

 201516年以降に顕著になった収容の超長期化と言うべき状況が、退去強制令書発付処分を受けながらも帰るに帰れない切実な事情をかかえている被収容者たちの多くを絶望に追い込んでいる。この絶望が多数の被収容者をハンストという危険な抗議手段に向かわせ、また、あいつぐ自殺未遂・自傷行為を引き起こしているのである。こうした状況のなかでこのたびの再収容をおこなったことは、被収容者たちに入管当局はこれまでの常軌を逸した長期収容を今後とも続けるつもりなのだというメッセージを与えることになったのである。こうした強硬方針の継続は、危険なハンストをますます助長し、被収容者を死亡させる事件を今後またくり返させるおそれがある。

 死亡事件をこれ以上くり返さないために、ハンストをおこなったのちに仮放免した人を再収容することをやめ、またすでに再収容した人の全員をただちに仮放免すべきである。



2.重病人および超長期の被収容者をただちに仮放免すること

 東日本センターでは、ハンストへの対応に職員らが追われることにより、病人に対する対応に十分に人手がまわらなくなっているとの報告を、複数の被収容者たちから受けている。ある被収容者は、ストレス原因の神経性の胃炎のため食事をとっても吐いてしまう状態が続き、通常の収容区画から病室に移されていたが、自身の病状が改善していないにもかかわらず元の通常の収容区画に戻された。職員からは、ハンストをしている人が増え、これに対応しなければならないからだと説明されたとのことである。

 もとより平時から、東日本センターは300人をこえる数の被収容者の生命・健康をまもるために必要な医療体制をそなえているとはとうてい言いがたい。そのうえハンストが拡大・長期化している現状では、その対応に多くの職員らをさかなければならないぶん、病人への対応がますますおろそかにならざるをえない。平時以上に被収容者を死亡させる危険が高まっているのであって、この現状を放置するわけにはいかない。

 死亡事件の再発をふせぐことを最優先すべきであり、重病人をただちに仮放免するべきである。

 また、717日にも貴職に対して文書で申し入れたとおり2年をこえるような超長期と言うべき収容の常態化が、多くの被収容者たちを絶望させ、命がけの危険なハンストに向かわせている。超長期の被収容者たちから仮放免することをもって、長期収容を回避していくという意思を貴職は行動で示すべきである。


以 上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





関連記事

東日本入国管理センターに関して

大村入国管理センターに関して


Wednesday, July 17, 2019

収容期間2年以上の人を仮放免すること等を申し入れ 東日本入管センターでのハンストについて



 東日本入国管理センターでのハンストはますます広がっています。同センターで長期収容に抗議してハンストをおこなっている被収容者は、7月17日時点で70名をこえているものとみられます。

 あらたにまた死亡者の出かねない危険な状態であると考えられます。早期にこのハンストを収束させるためには、仮放免によって長期収容を回避していくという意思を東日本センターが被収容者たちに明確に行動で示す以外に方法はありません。こういった観点から、ハンストをしているかしていないかにかかわらず、「超長期収容」と言うべき2年をこえる被収容者を仮放免していくことなどを、本日、東日本センターに対して申し入れました。

 東日本入管センターに対して、収容が長い人、病気の深刻な人から仮放免せよ等、抗議・意見提示をお願いします。



抗議・意見提示先
東日本入国管理センター(総務課)
 電話:029-875-1291
 FAX:029-830-9010


 以下が、本日提出した申入書の全文です。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



申 入 書

2019717
東日本入国管理センター所長殿
仮放免者の会(関東)

 東日本入国管理センターにおいて、長期収容に抗議しての被収容者たちによるハンガーストライキ(ハンスト)が広がっている。そのなかで、ハンストが長期化して健康状態の悪化が深刻に憂慮される被収容者の一部について、貴職らが仮放免許可によって出所させていることは、適切な処置であると私たちは考えており、これを歓迎したい。

 しかし、ハンストはいまも収束しておらず、あらたにハンストを開始する被収容者もあとをたたないという現状である。

 周知のとおり、ハンストは抗議者自身の生命・健康を危険にさらしかねない抗議方法である。624日には、大村入国管理センターでナイジェリア人被収容者が亡くなったばかりである。私たちは、今後また入管施設で死亡者が出ること、あるいは死亡にはいたらないまでも、被収容者の出所後の生活・人生において支障が出るような健康被害・後遺障害が生じることを、強く危惧している。収容長期化が深刻化しているなかでハンストが広がっているという現状は、こうした危惧をいっそう強くいだかせるものである。

 このハンストを収束させるためには、長期収容を今後回避していくという姿勢を貴職らが明確に示す以外に方法はない。

 法務省の公式ウェブサイトによると、山下貴司法務大臣は72日の記者会見で、大村センターでのナイジェリア人被収容者が死亡した事件を受けて、つぎのように述べたとのことである。

「健康上の問題等のため速やかな送還の見込みが立たないような場合には,人道上の観点から仮放免制度を弾力的に運用することにより,収容の長期化をできるだけ回避するよう柔軟に対応しているところです。」

 現在の収容長期化は、この大臣の発言とはうらはらに、「速やかな送還の見込みが立たないような場合」であっても貴職らが収容継続に固執してきたことから生じている問題であると私たちは認識している。退去強制令書発付処分を受けた人が、長期間にわたって収容されても日本での在留をあきらめられないのは、帰るに帰れない事情をおのおのかかえているからである。その事情とは、国籍国に送還されれば迫害等により身の危険が予想されること、送還によって家族と引き離されてしまうこと、あるいは日本での在留が長期間にわたり国籍国での生活基盤がすでに失われていることなど、それぞれに切実なものである。こうした切実な事情があるからこそ、きわめて過酷な長期収容にも耐えざるをえないのであって、そうでなければ、とっくに帰国しているはずなのである。

 そのような帰るに帰れない切実な事情をかかえている人たちを、「送還の見込みが立たないような場合」であっても貴職らが長期間にわたって収容しつづけているということこそが、現在ハンストが広がっている事態の根本的な原因としてあるのである。

 したがって、くり返し犠牲者を出してしまう前にこのハンストを収束させるためには、法務大臣の「送還の見込みが立たないような場合には,人道上の観点から仮放免制度を弾力的に運用することにより,収容の長期化をできるだけ回避するよう柔軟に対応している」との言葉を、貴職らが明確に行動をもって示す以外にない。

 以上をふまえて、2点申し入れる。


1.2年をこえる超長期被収容者からすみやかに仮放免すること。

 私たちは、2010年に仮放免者の会を結成して以来、6か月以上の収容を「長期収容」と位置づけ、これに反対してきた。貴職らに対しても、この意味での「長期収容」をしないよう、これまで再三にわたり申入れてきた。

 6か月をこえるような収容は、高血圧・不眠等の拘禁症状を発症させるなど、被収容者の心身への負担がいちじるしく、人権・人道上の問題が大きい。また、こうして収容が長期化することは、送還の見込みが立たないにもかかわらず収容が継続されていることの証左でもある。送還という、収容のそもそもの目的を達する見込みがないのに長期にわたり収容をつづけるのは、いたずらに被収容者の心身に苦痛を与え、その健康をそこなわせることにしかならない。

 こうした観点から、私たちは6ヶ月をこえる長期収容に反対してきたが、こんにちではこれを大きくこえる「超長期」とも言うべき度をこした長期収容が常態化している。現在ハンストをおこなっている被収容者のなかにも、収容期間が4年をこえる人すらいる。このような超長期の収容が横行しているということこそが、帰るに帰れない被収容者たちの多くを絶望に追い込んでいる。この絶望が、多数の被収容者をハンストという危険な抗議手段に向かわせ、またあいつぐ自殺未遂・自傷行為を引き起こしているのである。被収容者の生命を守るための緊急の必要として、まずは2年をこえる超長期の被収容者たちから仮放免することをもって、収容長期化を回避すべき問題ととらえるこのたびの法務大臣発言を、貴職らが被収容者たちに行動をとおして明確に示すべきである。


2.高血圧症や心臓疾患などの持病があり収容継続が危険な被収容者、収容による精神疾患者を即刻仮放免すること。

 収容期間にかかわらず、こうした被収容者を即刻仮放免すべきであることは、入管施設における死亡者をこれ以上出すことを絶対に避けなければならないという観点から当然のことである。


以 上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


Thursday, June 7, 2018

長期収容の回避等7項目を申し入れ(大阪入管に対して)

 6月5日(火)、大阪入国管理局に対し、難民支援コーディネーターズ関西、WITH、TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)、仮放免者の会の4団体で、申し入れをおこないました。今回の申し入れは、長期収容の回避や医療・食事・衛生環境等の処遇の改善などを求めたものです。

 大阪入管については、昨年7月に職員らの暴行によって骨折したトルコ人被収容者が、国家賠償請求訴訟を先日提起したところでもあります。


 この裁判の推移もふくめ、今後とも大阪入管の問題に注目のほどお願いします。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

申入書
2018年6月5日
法務省大阪入国管理局長 殿
難民支援コーディネーターズ関西
仮放免者の会
WITH
TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)

1、長期収容問題
 大阪入国管理局入国者収容場(以下大阪入管)における収容の長期化が深刻となっている。
 村上史好衆議院議員を通じた入管からの資料によると、2017年12月19日時点の「各収容施設における収容期間別総被収容者数」は大阪入管において3ヵ月未満が42名、3~6ヵ月が24名、6~12ヵ月が19名、1~1年半が15名、1年半~2年が5名、2年~2年半が2名、2年半~3年が2名、3年以上が1名の、合計110名となっている。
 支援者が長期収容と呼んでいる半年以上の収容となる被収容者は、大阪入管では44名となり、40%を占めている。この割合は、他入国管理局と比較しても圧倒的に高い数字となっている。(東京入国管理局では約30%、名古屋入国管理局では約34%となっている。)
 東日本入国管理センターでは約56%、大村入国管理センターでは約52%となっており、長期収容を目的とした収容施設であるセンターほどではないものの、明らかに短期収容の目的を超えた期間の施設運用となっている。
 以上より、下記について申し入れる。
①収容期間が通算1年以上となる被収容者の仮放免申請を許可すること。
②病気などの体調不良者の仮放免申請を許可すること。
③日本人及び日本に在留資格がある配偶者や、子どもがいる被収容者の仮放免申請を許可すること。

2、大村収容所への移収について
 大阪地裁等で裁判中の被収容者、及び関西圏等に居住する家族がいる被収容者の大村収容所への移収を行わないこと。
 裁判中の被収容者の大村移収は、弁護士との面会を困難にさせる訴訟妨害である。また関西圏等に住む被収容者の家族は、大村移収されることで被収容者との面会が事実上出来なくなる。このような訴訟妨害、及び家族との面会を事実上不可能にさせる移収は、即刻中止すること。
 まして大村収容所に移収した被収容者の収容期間を大阪入管からの通算でなく、大村移収日から収容期間を計算することで、長期収容者の数、及び収容期間を低下させようとすることに大村移収を利用すべきではない。上記村上議員衆議院議員に提出した資料は、このような計算のごまかしがある。

3、隔離処分の問題
 上記同資料によると、2017年1月1日~同年11月30日までの「各収容施設における懲罰房の日数別運用件数」において、大阪入管の隔離件数は66件となっており、他入国管理局、入国管理センターの中でも最多となっている。
 隔離処分となった被収容者の話の中には、「食事に対して抗議したところ、突然6~7名の職員が動員されてきて、被収容者を引っ張ろうとした」など、過度の制圧行為ではないかと疑うような事例もある。また、2017年7月12日に起こった、トルコ国籍のM氏[申入書原文では実名掲載]に対する制圧行為も、保護室へ連行する際に起こっている。
 支援者が申請した行政文書開示請求においても、上記のような隔離処分の運用について、どのような判断と必要性があって隔離処分に至ったのかは明らかにならなかったため、説明を求める。

4、医療・衛生環境について
 1の長期収容化に伴い、体調不良者が増加している。そのためか、「受診希望を出してから、2週間近くたってからやっと受診できた」と言った声が聞かれている。また、歯科治療においても、「受診前に抜歯することに同意するサインを求められる」、「治療可能な病状であっても、抜歯や神経を抜くことしかやってもらえない」、「歯科外部受診において抜歯を拒否したら、隔離処分された。」等の声が聞かれる。
 貴局もご存知の通り、貴局の収容権は、被収容者の生命と健康を守るという事が前提にあって付与されている。よって、被収容者の診療希望については、最大限努力する義務が貴局にはあり、それが保障されないのであれば、収容を継続するべきではない。
 また、収容所内において、血液感染の恐れのある病気(HIV、B型肝炎等)を罹患している被収容者と、健康な被収容者が同じ髭剃り電気シェーバーを使用していた時期があった。このような衛生環境、設備について、感染リスクに対して最大限の注意を払うよう、申し入れる。
 さらに入管職員の見張り部屋等の換気口については業者に依頼して掃除しているが、被収容者の居室の換気口は掃除しないまま何年もほったらかしにしている。しかも被収容者が自ら換気口の掃除をするための掃除機の貸し出しを要求しても、それを拒否している。掃除機を貸し出すよう申し入れる。

5、同時面会を許可すべきである
 大阪入国管理局では、弁護士や支援者の面会において、被収容者の同時面会が許可されていない。通訳を目的とした同時面会も許可されず、訴訟準備等のための円滑なコミュニケーションの著しい障害となっている。
 他入国管理局では、同時面会が可能であるのだから、大阪入管でも当然、同時面会は許可されるべきである。

6、食事の問題
 被収容者に支給されている弁当の量と質について、これまで何度も被収容者が連名で改善要求を出している。2017年10月3日には、夕食時、イスラム教徒のスーダン人男性に支給された弁当のおかずに豚肉が混入されていたとして、被収容者が抗議し、ハンガーストライキを起こしている。これは、以前にも異物混入(腐ったゆで卵等)が度々あったことから、被収容者が不信を募らせて抗議したものである。
 このような異物混入だけでなく、日常的にも支給弁当については「ご飯の量が少ない。」「おかずの大きさが小さい。」「おかずがいつも同じ。(コロッケやから揚げなどの揚げ物に偏る)」「野菜が少ない。(キャベツばかり)」などの被収容者の声が多く聞かれる。
 支援者にて行政文書開示請求を行ったところ、大阪入管と給食業者との平成29年度の契約書において、「供給する食事の価格は、普通食及び特別食いずれも次のとおりとする
1人1日3食当たり 824円
(内訳 朝食274円 昼食275円 夕食275円)」と一定以上の質量を確保する
ためには安価な契約内容となっている。
 そのため、被収容者がこの契約内容に抗議したところ、今年度の給食業者と大阪入管との契約内容については、
「供給する食事の価格は、普通食及び特別食いずれも次のとおりとする
1人1日3食当たり 1200円
(内訳 朝食400円 昼食400円 夕食400円)」となった。
 しかしながら、4 月時点の新しい給食業者が支給する給食は、4月当初は質が高かったものの、徐々に質が下がっているとの被収容者の声がある。大阪入管は給食業者への業務改善の指導責任をきちんと果たすべきである。

7、収容場内での物品購入と食品の差し入れについて
 収容場内で購入できる食品、生活用品の価格と品目について、被収容者から大きな不満が上がり、被収容者は連名で要求を出している。すべての商品の価格がコンビニと同等価格であること。品目が限られ、しかも小さいサイズしかないことなどが問題となっている。
 ただでさえ、被収容者は限られた品目から購入しているのだから、購入品目については被収容者の要望を取り入れること。
 上記のような問題を起こすのなら、大阪入管をはじめとした各入国管理局においては、センターと同様に食品の差し入れを許可するべきである。
以 上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~