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関東仮放免者の会「宣言」/賛助会員募集とカンパのおねがい

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Monday, June 8, 2020

コロナ禍に際し、仮放免者の出頭期日を延期するよう東京入管に申し入れました


 6月5日、私たちは東京入管に以下の申入書を提出し、申入れをおこないました。


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申入書
202065
東京出入国在留管理局
局長 福山 宏 殿

仮放免者の会(関東)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

 以下の根拠に基づき、6/11() 18()】に予定されている他県からの仮放免者の出頭を延期するよう申入れます。

  • 日本政府は、県をまたぐ移動について、【6/18()まで】首都圏の1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)との不要不急の往来を控えるように要請しています。この6/18()までに仮放免者を関東甲信越各県からわざわざ電車やバスに乗って貴局まで出頭させることは、政府の方針に反しています。6/2()には「東京アラート」が発動されましたが、新型コロナ感染拡大は予断を許しません。出頭してくる仮放免者の安全への配慮からも、また公衆衛生の観点からも、出頭は、早くとも19日以降とすべきです。また、東京アラートが解除されない限りは、都内在住者も含めて、出頭させるべきではありません。
  • 仮放免者の中には、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化する危険性が極めて高い疾患を抱えた人がいます。例えば、肺炎で貴局収容中の昨年、入院したペルー人男性のE.E.さんは6/11の出頭を指示されました。このような人を、移動に伴う感染のリスクに晒してまで、わざわざ貴局に出頭させることは合理的ではありません。


以上から、前述のE.E.さんを筆頭に、6/11()18()】に予定されている他県からの仮放免者の出頭は延期にすること、特に新型コロナウイルス感染により重症化する危険性が高い疾患を抱えた人々の出頭を延期するよう強く求めます。


以 上


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 この時期の仮放免者への出頭指示自体、感染拡大防止のために反対ですが、特に重症化する危険性の高い仮放免者の出頭は危惧するところです。申入書の2項めでは、具体的に名前もあげて出頭日の延期を求めようとしました。提出した申入書にはフルネームを記載しています。

 申入書を印刷して、東京入管に向かう途中、E.E.さんから電話があり、「昨日の夕方、入管から電話があって、11日は来なくて良いとの事だった」との事でした。私たちとしても安心しました。E.E.さんは2年近くの収容を経て昨年末に東京入管から仮放免になりました。昨年の収容中に肺炎で入院しています。東京入管はE.E.さんの肺炎の病歴を知っているので、E.E.さんだけ、出頭日の再延期をした可能性もあると考え、予定通り申入れをおこないました。

 申入れ先の総務課は、出頭日の再延長については具体的に聞いていないとの事でした。申入書の1項めについて申し入れると共に、E.E.さんのような重症化しそうな人にはなおさらの配慮をするように申し入れました。

 また、先月申し入れた、「仮放免を積極的に活用すること」についても重ねて申し入れました。5月17日に開催した「入管収容者緊急ホットライン」の結果を見ても、各収容施設で仮放免許可を出しているものの、東京入管は、帰国希望だが飛行機が飛んでおらず帰国できない人を職権仮放免で出し、長期収容で拘禁反応や病気の悪化に苦しむ人たちをあまり仮放免していません。帰国希望の人たちについても仮放免するのは賛成ですが、感染した時に重症化しそうな長期収容者を直ちに仮放免すべきだと申し入れました。

 会員からの報告で、前日に11日出頭予定者へ、当日には12日出頭予定者へ、出頭再延期の電話がかかっていることがわかりました。


◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇


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Tuesday, June 2, 2020

弁護士 指宿昭一氏 講演会のご案内 6月19日(金)


『使い捨て外国人』 出版記念
弁護士 指宿昭一氏 特別講演会

主催:仮放免者の会

2020年6月19日午後6時30分より

ご参加をお待ちしております!



指宿昭一弁護士の初の単著『使い捨て外国人―人権なき移民国家、日本』(朝陽会)の出版を記念し、外国人労働者受け入れ及び入管を巡る人権問題の最前線に立つ第一人者たる著者が、両分野の現況を語ると共に、日本社会の再生が、両問題を統一的に捉えて解決し、本気で多文化共生政策を押し進めることによってしかなし得ないとの重要な提言を行います。

弁護士会館507号A-C室にて開催予定ですが、コロナウィルス感染防止の観点より、会場においでいただく人数を限定させていただきたく、報道関係者の方々以外はZOOMにての御参加をお願いする予定です。御希望者が当方で用意出来ますZOOMの御参加人数可能数を越えました場合には、御参加をお断りさせていただく場合がございますので、大変申し訳ございませんが、その点、どうか御了承下さい。

御参加希望の方は、①御氏名、②御所属、③メールアドレスをお書き添えの上、
仮放免者の会事務局長 宮廻満 miyasako316(あっとまーく)ksh.biglobe.ne.jp
まで御連絡いただけますよう、お願い申し上げます。

【傍聴呼びかけ】大阪入管暴行事件国賠 6/5(金)大阪地裁


 2017年7月に起きた大阪入管職員によるトルコ人被収容者に対する暴行事件。被害者Mさんが国に賠償をもとめる裁判をおこしたのが、2018年5月29日でした。事件からは3年近く、提訴からは2年がたちました。

 前回は、約15人が傍聴席で見守るなか、午前に原告Mさん、午後にはMさんを診察して裁判所に意見書を提出するなど、この裁判に協力してくださっている医師が出廷し、証人尋問がおこなわれました。

 今回の弁論は、以下の日時でおこなわれます。

◎場所:大阪地方裁判所810号法廷(→地図
◎日時:2020年6月5日(金) 10:00~

 今回は最終準備書面を提出して、結審予定です。そうなればその次の期日に判決が出ると見込まれます。

 直前の告知となってしまい、申し訳ありませんが、ご都合のつくかたは傍聴をお願いします。


 事件の詳細については、以下をごらんください。



 以下は、前回の傍聴呼びかけの記事です。

Monday, June 1, 2020

「仮放免中の子どもたちが描く『家族の絆』」を開催しました

 5月5日、「仮放免中の子どもたちが描く『家族の絆』」と題した絵画イベントを開催いたしました。



 在留資格をみとめられず「仮放免」の状態にある子どもたち7人が9点の作品を寄せてくれました。7人ともみな、日本生まれの子たちです。

 審査員の中島京子さん(小説家、直木賞作家)、安田菜津紀さん(フォト・ジャーナリスト)、榎並和春さん(画家)、永野潤さん(哲学者)から、それぞれ作品についての講評をいただきました。

 イベントの記録は、レイバーネットTVが動画を公開してくださっています。ぜひ、ご視聴ください。






 子どもたちの作品はもちろん、審査員のみなさんのお話もどれも興味深いものでした。

 フィリピン国籍の小学生のお子さんの作品に描かれた虹について、安田菜津紀さんは「虹がご家族を守っているようにみえる」と述べたうえで、「しかし、ほんとうはこの虹がご家族を守っているように、私たち日本社会が本当はいろんなご家族を守らなければいけないと感じた」とお話されていました。

 子どもたちの寄せた作品やメッセージのどれもが、日本社会のありかたや私たち大人たちの責任を問いかけてくるものだと感じました。その意味で、もっぱら「鑑賞者」としての位置から作品を「評価」するということはできず、むしろ私たちのほうが作品をとおして「見られている」「映し出されている」のだという、そういう印象を受けました。



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