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Saturday, March 14, 2020

入管庁が難民申請者ふくむスリランカ人44名を集団送還


 3月10日(火)、入管庁はスリランカ人44名を強制送還しました。仮放免者の会として、これに抗議の意思を示したいと思います。

 11日に法務省が報道関係者むけに発表したところによると、10日にスリランカに送還されたのは20~60歳代の44名(うち女性3名)、約4,000万円の経費がかかったということです。



被送還者数確保の目的化

 チャーター機をもちいての集団強制送還は、2013年に開始されて以来、今回で8回目です。私たちは、本人の意思に反しての無理やりの送還そのものに反対ですが、このチャーター機での集団送還についてはとくに批判し問題にしてきました。チャーター機での送還では、個別の無理やり送還にもまして、きわめて深刻な人権侵害がおこりやすいからです。

 チャーター機での集団送還は、従来からおこなわれてきた個別の送還と比較してコスト面での利点があるとして導入された経緯があります。つまり、一般の乗客も乗る航空機に被送還者を搭乗させる個別送還よりも、政府が借り上げた航空機に数十人から100人ほどの被送還者を乗せて一度に送還する集団送還のほうが、ひとりあたりの送還費用は安くすむはずだというわけです。

 しかし、以下の記事で指摘したように、この方式の送還は、法務省の当初想定したようなコスト抑制効果はあがらないいっぽうで、なりふりかまわず送還対象者をいわば「かき集める」ということがおこなわれてきました。


 たとえば、配偶者や子どもが日本にいる人など、人道的な見地から在留を認めることを検討する余地のおおいにあるような人たちがチャーター機で送還され、家族がばらばらになるといった事例を、私たちは調査にもとづいて指摘してきました。



裁判を受ける機会をうばう難民申請者の送還

 チャーター機での送還において、難民申請者については、入管は裁判の機会をうばってまで送還してきました。難民不認定処分について法務大臣に審査請求(異議申し立て)をおこなっている人に対して、その棄却を通知してただちに強制送還してしまうという手法での送還です。

 今回の集団送還においても、難民申請していた人がこうした手法で多数送還されたようです。東京入管などの被収容者に聞き取りしたところ、難民申請していた人が送還前日の9日に難民審査について話があるなどと居室から呼び出され、そのまま送還されてしまったというケースを多数確認できました。難民申請の却下を通知されてただちに空港まで連行されて送還されてしまったのだと考えられます。

 当然ながら、難民申請者は行政処分である難民不認定処分に対して、不服であれば裁判にうったえる権利があります。難民として認定しないという処分が裁判で取り消されたという事例も少なくありません。入管が、みずから出した難民不認定の処分について、難民申請者の訴訟を封じるようなかたちで強制送還をおこなったことは、断じて容認できません。

 上記の手法で2014年に強制送還されたスリランカ人が、裁判を受ける権利を侵害されたとして、国に損害賠償を求めた訴訟もおこなわれています。


 残念ながら、この訴訟は2月27日に東京地裁にて原告敗訴の判決がありましたが、控訴審にて今後あらそわれることになります。こちらの訴訟の推移もひきつづき注目していきたいと思います。



被送還者の安否

 今回の集団送還では、難民申請して日本政府に庇護を求めていた人が多数送還されました。その暴挙に怒りをおぼえるとともに、送還された人たちの安否が心配されます。私たちとしても、連絡のとれる被送還者から、送還後の状況、また、どのようなしかたで送還がおこなわれたのかを調査したいと思います。


◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇



関連記事(これまで7回のチャーター機送還について)
  1. 入管による一斉無理やり送還に抗議します - 仮放免者の会(PRAJ)(2013年7月6日)
  2. チャーター機によるタイ人一斉送還に抗議する申入書 - 仮放免者の会(PRAJ)(2013年12月25日)
  3. 【抗議声明】スリランカ・ベトナムへの集団送還について - 仮放免者の会(PRAJ)(2014年12月30日)
  4. 【抗議声明】バングラデシュへのチャーター機送還について - 仮放免者の会(PRAJ)(2015年12月13日)
  5. 【抗議声明】スリランカへのチャーター機送還について - 仮放免者の会(PRAJ)(2016年9月30日)
  6. 【記者会見のお知らせ】内外で排外主義への危機感が高まる中、入国管理局がチャーター機を使用してタイ人を集団送還 - 仮放免者の会(PRAJ)(2017年2月21日)
  7. 【抗議声明】ベトナムへのチャーター機での集団送還について - 仮放免者の会(PRAJ)(2018年3月6日)


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