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Thursday, March 10, 2011

Aさんのハンストが2週目に / 東日本入管センターで自殺者

*3月10日 14:30 追記: ハンスト中の Aさんに仮放免許可がでたとの知らせがはいりました。あす、保証人が東京入管にむかえにきて、解放されるとのことです。詳細については、おってまた報告します。




  「2.25 デモ Stop “Re-Detention”!」に呼応して、東京入管(東京・品川)や東日本入管センター(茨城県牛久市)での被収容者のたたかいがつづいていることは、すでに何度か報告してきました。

  1. 東京入管(品川)でのハンガーストライキ / 被収容者による共同要求書提出 
  2. 続報――東京入管でのAさんのハンストと Hブロックの要求書

  2月25日のデモから3月9日までの経過を報告いたします。
  まず、デモに呼応するかたちで、関東の各収容場・収容所では、被収容者たちによる大規模なハンガーストライキがありました。「仮放免者の会」が被収容者との面会等をつうじて調査したところ、合計101名~102名が、入管の人権侵害に抗議してハンガーストライキに参加したことがあきらかになりました。
  その内訳はつぎのとおりです。

  • 東日本入管センター  73~4名
  • 東京入管  27名
  • 東京入管横浜支局  1名

  ほとんどの参加者は、1~4日の期限でハンストをうちきりましたが、現在も2人が東京入管でハンストをつづけています。
  ひとりは、これまでこのブログでも報告してきた Aさんです。
  難民として日本にのがれてきたAさんは、3度の収容によって、人生をめちゃくちゃにされてきました。そのかれが要求しているのは、くりかえしの収容(再収容)をやめてほしいということです。くりかえしの収容がいかに収容者をいためつけるものなのか、うえにリンクした 2の記事で Aさん自身のことばを紹介しておりますので、ぜひお読みください。
  その Aさんと、わたしたちは3月7日、8日、9日と面会しました。かれは、いまもハンスト継続のつよい意思をしめしており、まったく闘志がおとろえていないようすですが、目にみえて顔色もわるく、やつれてきているようにみえます。また、文字を読んだりするときに目がかすむということもおっしゃってました。
  こうした、文字どおりの命がけの抗議にたいし、いまだ東京入管はなんら回答をしていません。入管職員が Aさんから聞き取りをおこなったとのことで、入管側はかれの要求を把握しているはずですが、まだなんの回答もしてこないそうです。
  Aさんは、2月24日にハンストをはじめているので、すでに2週間つづけていることになります。

  さらに、3月7日からは、Cさんもハンガーストライキを開始しました。Cさんは、難民認定を申請しています。日本の法務省・入管は、難民としての保護をもとめているひとを、非衛生でまともな医者も医療設備もない収容施設にとじこめ、自由をうばい、日々虐待しているわけです。これは、難民のうたがいのある人を保護することを各国政府に義務づけている難民条約に、あきらかに違反しています。
  このような法務省・入国管理局の犯罪が野放しにされている現状は、あらためられなければなりません。

  3月7日には、東日本入管センターで被収容者が自殺をはかって、病院にはこばれたそうです。かれの安否は不明です。東日本入管センターに収容されているひとからの電話をとおして、わたしたちはこの事実を知りました。
  入管では、自殺や自殺未遂がひんぱんにおこっております。しかし、入管はそうした事実をみずから公表することをしないし、こうした人命にかかわる重大事件が公的施設でたびたびおこっているにもかかわらず、そのほとんどは報道すらされません。
  外部にいるわたしたちは、被収容者との面会や電話をつうじて、かろうじて自殺・自殺未遂の事件を知ることができるのが現状です。
  面会や報道をとおして入管への外部からの監視をつよめ、法務省・入管には徹底的に情報公開をもとめていく必要があります。


  2月25日のデモと、東日本入管センターでのハンガーストライキについて、『朝日新聞』(茨城県版、3月4日付)が報じておりますので、紹介します。




集団ハンスト再び
入管センター収容外国人
仮放免者のデモに呼応

  牛久市の法務省東日本入管センターで2月25日、不法滞在容疑などで収容された外国人が集団でハンガーストライキを起こしていたことが分かった。同日、仮放免中の外国人らが都内で行ったデモに呼応したもので、数十人気簿の集団ハンストは昨年5月以来。繰り返されるハンストの背景には収容者等の不安定な立場がある。
(今直也)

  センターなどによると、昨年2月、施設内で収容中のブラジル人1人、4月に韓国人1人が自殺。5月には約60人の収容者が「半年以上の長期収容をしない」「仮放免保証金を20万円以下に」「18歳未満を収容しない」などと要求し、集団ハンストした。
  その後、長期収容者が仮放免される動きはあったが、支援団体などによると、仮放免や待遇改善などを求めてハンストする収容者は後を絶たないという。今年2月末には、自殺未遂者も出た。
  センターによると、今年2月25日のハンストは1日で収束したものの、約40人が参加した。
  この日、仮放免中の外国人や日本人支援者でつくる「仮放免者の会」の80人が、東京・品川駅から東京入国管理局(港区)までデモ行進。「収容をやめろ」「人権侵害をするな」などと訴えた。センターによると、ハンストはこのデモに呼応したものという。
  「仮放免者の会」が結成されたのは昨年10月。月2回程度、仮放免者の代表等が集まり、情報交換をしたり、再収容の反対を求める抗議活動について話しあったりしている。
  収容者の仮放免は出入国管理法に基づき、入国管理センター所長の判断で許可される。ただ、一般的に50万から100万円の保証金を預けなければならないうえ、仮放免中も毎月入管に出張しなければ成らず、就労も認められないなど生活上の制約は多い。
  15年にわたり、センターの収容者との面会をつづけている牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子代表は「仮放免者は、仕事や移動に制約があり、再収容される不安を常に抱えている。母国に帰りたくても帰れず、日本で真面目に生活していこうとする外国人は多い。在留特別許可を柔軟に出してほしい」と話す。
  東京を中心に活動する支援団体「BOND(バンド)」の宮廻満さんは「長期収容は人権上問題がある。日本語を話せたり、日本に生活基盤がある外国人の在留をもっと認め、労働力として活用すべきだ」と訴える。
  東日本入管センターは3日、「長期収容はできるだけ減らしたいという意向はある」と取材に答えた。


関連リンク

2.25デモを報じたサイト

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