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Tuesday, April 30, 2013

被収容者から食事改善の要求(東日本入管センター)


  東日本入国管理センターの被収容者より、食事改善の要求が出されました。4月15日付けで所長あてに提出された、9Bブロック被収容者一同による「食事改善申出書」の全文を紹介します。また、これに先だって2月13日に、同じく9Bブロック被収容者が提出した「食事改善申出書」もあわせて紹介します。

  入管収容施設の給食については、被収容者からの改善要求がくり返し出されています。たとえば、このブログの以下に記事(2011年7月のものです)なども参照してみてください。


  たびかさなるこうした要求・要請がありながらも、給食の質の根本的な改善はなされていないのは、入管側が被収容者の食事を軽視しているということ、もっと言えば、のちに述べるように、被収容者を対等な人間として遇する意思と態勢を欠いているところに原因があると考えられます。

  このたびの「食事改善申出書」からもあきらかなのは、東日本入管センターの給食の調理および衛生管理の驚くようなずさんさです。「申出書」が改善をもとめている異物や虫の混入の問題は、以前から指摘されており、それでも現在なお、これらの混入の報告はあとをたちません。また、揚げ物や焼き物にじゅうぶんに火が通っていないという事例も、以前からしばしば被収容者たちによって報告されています。

  このような事例を聞くと、給食業者の水準がいちじるしく低いのかとおもわれるかもしれませんが、そうではありません。東日本入管センターの1階には、職員や来訪者(面会等におとずれる家族・友人・弁護士・支援者など)の利用できる食堂があります。この食堂は、収容所の給食を請け負っているのと同じ業者ですが、なかなかおいしいランチを出していて、評判もけっしてわるくありません。仮放免により収容を解かれた人が食堂をおとずれて一様に驚くのが、この食堂と収容所の給食を請け負っている業者が同じだという事実です。「同じ会社とは信じられない」「[収容所の]中のご飯はぜんぜんちがう」と。

  問題は、「申出書」が指摘しているとおり、調理を十分におこなえるような調理設備がないことです。また、現在の収容人数であるおよそ400人分の食事を管理するだけの衛生上の態勢がまったくととのっていないことです。こうした問題は、調理設備を充実させ、また給食業者が十分に人件費をかけられるよう、必要な予算さえ確保すれば、容易に解決するはずのものです。ところが、何年間も問題が根本的に解決されないままであるということは、入管がそのための予算を確保する意思がないためとしか考えようがありません。ようするに、入管は被収容者にまともな食事を提供する気がないということです。

  「申出書」が、食事に関してのアンケート調査実施をもとめている点も重要です。これは、言うならば「私たちが食べる食事について、私たちの意見と要望をせめて聞いてほしい」という、しごく当然の最低限の要求にすぎません。いちいち被収容者が連名でこうした「申出書」を作り提出しなければならないほど、食事の改善についての意見聴取や被収容者たちとの話し合いの機会が持たれていないということこそ、きわめて異常と言うべきです。これは、施設側が一方的に決めた食事を出すだけになっており、被収容者の意見や要望をきちんと聞いていないということであって、入管センターが被収容者を対等な人間とみなしているのだとすれば、ありえない対応です。

  入管による収容は、法的にも懲罰や制裁としておこなわれているものではなく、収容施設側が被収容者の食生活を劣化させてよい権限など、当然のことながらありません。入管センターは、被収容者を拘束して自由をうばっている以上、提供する食事が、すくなくとも収容施設の外で生活している場合と同等の水準に近づくように努力する責任と義務があります。その責任と義務をはたすため、入管センターは、被収容者たちから対等な立場で意見を聞き、話し合いをするのは、最低限の責務であると言えます。


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東日本入国管理センター所長殿
2013年4月15日
食事改善申出書

現在、当収容所で私達に支給されています食事について、いくつかの改善を申出ますので、速やかに改善して下さい。
又、食事業者が介入していますが、入管責任として今後徹底して下さい。

1.混入物やゴミ、虫や髪の毛が入らないようして下さい。
今までの食事には、プラスチックやゴム等の混入物、ゴミや虫、髪の毛といった物が入ったまま提供され、このような事がないように頼んできましたが、改善されずに何回も同じくくり返されています。
私達が自ら作れず、そちら(入管)が責任持ってやっている以上これらの再発防止に努め、その対策を私達にも説明して下さい。
又、再発した場合には責任やペナルティが必要になってきますので、徹底的に指導し、今後ないよう願います。

2.唐揚げや、カツ揚げの衣、廃止か、改善について。
現在、当収容所での厨房ですが、揚げ物など作れる施設が不足し、これらの調理は蒸して行われ、レトルトで調理されているこれらの物は水分をたくさん取り、衣だらけで常識的に食べられる物ではありません。
これらをしっかり改善できなければ廃止して下さい。

3.下記のメニューは廃止して欲しい物ですので、お願いします。
  • チキンボール
  • チリ豆腐
  • 鶏団子
  • 麻婆豆腐
  • オムレツ
  • 厚揚げのおろしソース

4.食事に関してのアンケート調査実施について。
当収容所で提供されています食事は正直な所、私達の事を考えてもらえていなく、残さず食べるよう皆の要望を把握する必要があり、予算のむだ[抑制]を計れメリットになる事が多いので、アンケート調査をお願いします。
経済的に厳しい人も多数おり、食事が悪いときは何も食べられないので、私達の事情を理解して下さい。

   以上     
9B一同より


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第3回目
食事改善申出書

近々当初の食事業者を決める入札と契約がありますが、その中に私達の要望を1つでも多く取り入れてもらいたく、提案致します。
健康管理等も重要ですが、毎日の大事な栄養と楽しみでありますので、下記の要望を出来るだけ願います。

朝食
現在の朝食は、パン、牛乳(2日に1日はオレンジジュース又はアップルジュース)、マーガリン、りんごジャム(1日交互にいちごジャム)、卵となっています。
今後は飲料水とジャム類の種類を豊富にし、フルーツも出して頂きたいです。
フルーツを出すに到っては予算などの関係も出てくると思いますが、こちらは卵、マーガリン又はジャムのどちらかを出さず替わりにフルーツ類を出して頂くなど交互でも構いませんので検討して頂き、前向きに願います。

今後の飲料水のリクエスト
コーヒー、ココア、カフェオレ、いちごジュース、グレープジュース、ミルクティー、紅茶など

今後のジャム類とフルーツのリクエスト
ピーナッツバター、ブルーベリージャム、チョコ、バナナ、いちご、オレンジ


昼食・夕食
改善して欲しいメニュー等について色々申しあげたい点がいくつかありますので、それらを参考にして頂き、今後おいしい食事を提供して下さい。

  • 揚げ物についてはしっかり揚げてもらい、焼き物についてもしっかり火を通して下さい。
  • スープは毎昼夕食時に出してもらっていますが、毎日一緒の物なので違うスープ類を願います。

改善、又は中止をして欲しいメニュー
  • チキンボール、鶏団子
  • ヒジキサラダ
  • オムレツ
  • インゲンのトマトソース
  • チリ豆腐、麻婆豆腐
  • 鯖のプロバンス風

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