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Tuesday, June 25, 2019

東日本入管センターでのハンスト、50日近くになる人も

 東日本入管センター被収容者のハンガーストライキについて、あらためて抗議を呼びかけるとともに、報道関係者のみなさまに取材・報道をお願いしたいと思います。

 このハンストに経緯については、以下の記事でふれております。


 5月10日にBさん(イラン国籍)が長期収容に抗議して食事を拒否しはじめてから、これに呼応するように抗議が広がり、6月17日時点で8名、同19日には20名ほどにまでハンスト参加者が増えました。

 20日の毎日新聞は6か国の被収容者約20人がハンストに入っていると報じています。


 その後も、ハンストの人数は増えているようです。現時点での正確な人数を私たちはつかめていませんが、参加者のひとりから現在27名がハンストをしているとの報告があったところです。当初はイランが主であったハンスト参加者の国籍も、スリランカ、バングラデシュ、中国、ナイジェリア、インド、トルコと広がっています。

 心配なのは、ハンストの長期化です。前々回の記事で紹介したBさんは、5月10日に食事を絶ってからすでに47日め、5月26日から始めたCさんも1ヶ月をこえたところです。ふたりとも、水以外は口にしておらず、塩分すらもとっていません。

 自身の生命・健康をこうして危険にさらしてまでかれらが抗議しているのは、出口のまったくみえない長期収容に対してです。広く報道されたとおり、この長期収容によって、昨年4月に東日本入管センターは、被収容者の自殺者を出しています。入管の長期収容によって、「死んだ方がマシだ」と思わせるところまで追い込まれている被収容者は少なくないのです。現在、ハンスト者がじりじりと増えている背景には、長期収容がもたらす絶望的な苦しみがあるのだと思われます。

 これ以上の犠牲者を出さないために、入管の長期収容に対して、少しずつでも抗議の声をとどけるよう、お願いします。

抗議先
東日本入国管理センター(総務課)
 電話:029-875-1291
 FAX:029-830-9010

 たとえば、電話に出た職員に「ハンストをしている人の体調が心配だ。長期の収容をやめてほしい。所長ら上の人にそう伝えてください」とひとことたくすのも、有効な抗議だと思います。

 時間と気力のあまっている人は、「2年も3年も収容して自由をうばわなければならない理由がいったいどこにあるのですか?」と質問してみてもよいかもしれません。まともな答えが返ってくることはないはずです。入管の収容は、犯罪などに対する罰・制裁として科されているものではなく、あくまでも送還(退去強制)までのあいだのいわゆる「身柄」の拘束にすぎません。長期間にわたって拘束して被収容者にはなはだしい苦痛を強いてよい理由などないのです。あなたたちのやってることの根拠はなんなのかと「問う」ということそのもの、相手方の行為にほんとうに正当性があるのか考え向き合ってもらうことも、ひとつの抗議のあり方といえます。

 報道関係者のみなさまへ。ハンストをおこなっている被収容者にぜひ取材して、その声を聞いてください。

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


(参考)

 長期収容がなぜ問題なのかについては、以下の記事などをごらんください。いくらか参考になるかもしれません。


 また、全国の入管施設において収容の長期化が顕著になったのは、とくにここ3年ほどですが、その経緯については、以下の記事がすこし参考になるかもしれません。

Monday, June 17, 2019

ひきつづきの抗議をお願いします(東日本入管センターのハンストにかんして)

 以下の記事で被収容者6名が長期収容に抗議してハンストをおこなっているとおつたえした東日本入管センターですが、あらたに2名(イラン人とスリランカ人)がくわわり、8名でハンストを継続しているとのことです。


8人のなかで最初にハンストを始めたBさんは、食事を絶ってから40日になろうとしています。Bさんはじめ8名の体調が心配です。

 ひきつづき、東日本入管センターに対し、「期限のさだめのない長期収容は人権侵害である」「監禁を帰国強要の手段にすべきでない」など、抗議の声を届けていただくよう、よびかけます。

 くわしくは、上にリンクした記事を参考にしてください。

抗議先
東日本入国管理センター(総務課)
 電話:029-875-1291
 FAX:029-830-9010

Friday, June 14, 2019

長期収容への抗議を!(東日本入管でのハンストをめぐって)

 東日本入国管理センターの被収容者6名(いずれもイラン国籍)がハンガーストライキをおこなっています。ハンストは、長期収容に抗議し、「仮放免」による収容からの解放をもとめるものです。

 ハンストを始めてからの期間は、現時点(6月13日)で3日間から長い人では35日間におよんでいます。私たち支援者としては、健康状態の深刻な悪化を心配しないわけにはいかず、食事を再開するよう説得したいというのが正直なところではあります。しかし、あとでみるように度をこえた長期収容への強いいきどおりと絶望がこのハンストの動機としてあります。この長期収容問題をそのままにして、食事をとってほしいと説得しようとしても、ハンストをされているかたがたにはその言葉が届くことはないでしょう。

 そこで、東日本入管センターに対して、電話やファクシミリなどで、長期収容をやめるよう抗議の声をあげていただくように呼びかけます。たとえば、ハンストを続けているひとたちの健康状態が心配されることをつたえたうえで、長期間にわたってひとを閉じ込めて出国をせまるような今の入管のやりかたは人権・人道上問題があるのではないかと指摘するなどしていただけるとよいかと思います。お手すきのときがありましたら、ひと言ずつでも人間の権利と命を大事にした意見をつたえることが、ひいては人権侵害をやめさせる力になると思います。

抗議先
東日本入国管理センター(総務課)
 電話:029-875-1291
 FAX:029-830-9010


◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 12日(水曜)に私たちは、ハンストをおこなっている6名のうち3名に面会し、なにに対して抗議しているのかなどについて話を聞きました。聞き取った内容をもとに、仮放免者の会およびBONDとして、東日本入管センター総務課にて以下の内容の申し入れを口頭でおこないました。

 ハンストしている被収容者のうち何人かと面会して話を聞いたかぎりでは、入管側は、ハンストをおこなっている理由を聞き取り、食事を再開するようにとの説得をこころみているとのことであった。また、ハンスト者の健康状態についても、体重・血圧を測定し、必要に応じて病室に移して見守るなど、一定の配慮をしているようにみうけられる。昨年の東日本センターでのハンストにおいては、ハンストが起こっている事実をあえて無視した対応を職員がとったり、体重すらはかろうとしなかったりといったことがあり、私たちとしても批判・抗議をした(参考)。今回はこれらの点での対応は改善しているように思う。
 私たち支援者としては、ハンストという、非暴力とはいえ自身の心身を危険にさらす抗議の方法を被収容者がとることについては、できることならやめるよう説得したいと考えている。しかし、度をこした長期収容が、今回のようなハンストや、あるいは被収容者による自損行為が頻発する現状の要因としてある。長期収容が被収容者の心身の健康をすでに悪化させている状況があるにもかかわらず、「ハンストは体によくないからやめてほしい」などと言ったところでそこに説得力などあるはずがない。入管がこの長期収容をやめる以外に、被収容者の健康・生命を守るすべはない。
 退去(送還)の命令が出ている以上、送還できるまでのあいだ施設に収容せざるをえないのだという入管の立場は理屈として理解している。しかし、だからといって2年も3年も収容するなどというのはあきらかに度をこしている。こうして収容が長期化しているという現状自体が、送還の見込みの当面たたない人を入管がいたずらに収容し続けてしまっているということの証左ではないのか。
 今回ハンストをおこなっている被収容者の個別の状況をそれぞれみても、難民申請や法的な手続き等の面で、いずれも本人の意思に反して送還するということが現状では事実上不可能であるというケースばかりである。どうして入管は、そうした送還不可能だということがわかりきったケースについてすら、収容の継続に固執しているのか。私たちからみれば、入管がそうした行為をするのは、収容・監禁によって被収容者の心身を痛めつけて、帰国へと追い込むためであるとしか考えようがない。心身に打撃をあたえて相手の意思・行動を変えさせようとする行為は、「拷問」と言うべきものである。国の機関がこのように拷問を手段とした業務をおこなっている現状はけっして許されるものではない。収容が長くなっている人を仮放免によって出所させるよう求める。

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


 ハンストをおこなっている被収容者が、今回の私たちとの面会でそれぞれ語っていたことがらを紹介しておきます。

Aさん
 50歳代。難民申請者。2010年から仮放免されていたが、2017年2月に難民申請が却下されて再収容された。収容期間は2年4ヶ月になる。
 先週火曜日(4日)から食事をとるのをやめた。今日で9日めになる。
 ブロックの班長(職員)が、なぜご飯を食べないのかと聞いてきた。3つの理由で抗議するためにハンストをやっていると答えた。ひとつは、人権の問題。入管施設では、すべてについて人権がない。2つめは、収容が長いこと。3つめは、収容期間に上限がないことだ。
 むだな長期収容にみなさんの税金を使ってほしくないという気持ちもあって、入管のご飯は食べたくない。


Bさん
 (職員に車いすを押されて面会室まで来た)
 30歳代。難民申請者。2016年11月に収容された。収容期間は2年7ヶ月になる。
 長期収容に抗議して5月10日からハンストを始めた。ハンスト期間は(面会した12日の時点で)34日になる。88kgあった体重が20kgへった。塩分や砂糖などもとっておらず、薬をのむときに水だけ飲んでいる。収容されてからストレスがひどく、精神安定剤、睡眠薬などふくめ27~8錠の薬を毎日飲んでいる。ハンスト中のいまも飲んでおり、胃がすごく痛い。また、胸や膝など全身に痛みがある。
 5月23日から、病室に移された。体重・血圧は毎日はかり、職員が記録している。職員が、ハンストの理由を聞きにきて、食べるように言ってくるが、食べたくない。


Cさん
(職員に車いすを押されて面会室まで来た)
 難民申請者。2014年から仮放免されていたが、2017年5月に再収容された。再収容理由を説明するよう入管にもとめたが、教えてくれなかった。
 5月26日にハンストをはじめ、今日で18日めになる。自由がほしいからだ。自分の収容期間は2年だけど、ここには4年の人がいっぱいいる。5年、6年という人もいる。かわいそうだ。
 ハンスト開始時に71~2kgだった体重が、今日はかったところ61kgだった。塩分、砂糖もとっておらず、水だけ飲んでいる。現在は、Bさん同様病室に移されている。
 自分のいる病室にはテレビがないので、テレビの見れる隣室に移してほしいとたのんだら、職員はごはんを食べたらテレビをみてもいいよと言った。こっちは真剣にやってるのに、子ども相手に遊んでいるかのよう。職員はいい人間もいっぱいいるが、プログラムされたロボットのように仕事している。気持ちがない。心を外に置いてきてここに来ているみたいだ。

Wednesday, June 12, 2019

【傍聴呼びかけ】大阪入管暴行事件(第7回口頭弁論)


 大阪入管職員による集団暴行事件について。前回の公判では、原告から後遺症障害等についての医師の意見書の提出などがありました。

 次回公判は、以下の日時にておこなわれます。

 日時:2019年6月21日(金) 13:30~
 場所:大阪地方裁判所809号法廷(→地図

 事件についての詳細は、以下の記事をごらんください。


 ぜひ法廷で傍聴をお願いします。


 また、公判後には、原告Mさんと弁護団も出席しての報告集会もおこないます。こちらもご参加ください。