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Tuesday, October 18, 2016

10月23日(日) 仮放免者の会 第7回大会


仮放免者の会  第7回大会
PRAJ 7th ANNUAL CONFERENCE





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2016年10月23日(日曜日)12:30pm
集合・JR板橋駅 西口
会場・ハイライフプラザいたばし
一時旅行許可・東京都板橋区


10がつ23にち (にちようび)12:30pm
しゅうごう・JRいたばしえき にしぐち
かいじょう・ハイライフプラザいたばし
いちじりょこうきょか・とうきょうといたばしく


10gatu23niti(nitiyoobi)12:30
syuugoo:JR Itabasi eki nisi guti
kaijoo: High life plaza Itabasi
itiji ryokoo kyoka:tookyooto itabasi ku


みやさこMiyasako 090-6547-7628  | くどうKudoo 080-1008-9219  |  Elizabeth(English available) 080-4163-1978



Sunday, October 9, 2016

法務省入管に申入れ――スリランカへの一斉送還などについて


  10月6日(木曜)、仮放免者の会として、法務省入国管理局に申入れをおこないました。

  申入れの趣旨は、2点です。1つは、9月22日に法務省がおこなったスリランカ人30人の一斉強制送還に対する抗議です。2点目は、大阪入国管理局が当会の支援者1名に対して3か月間にわたり被収容者との面会を許可しない処分を続けていることについて、今後面会を許可するよう申し入れたものです。

  以下、この日に提出した申入書2通を掲載します。


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申 入 書
2016年10月6日
法務大臣 殿
法務省入国管理局長 殿
仮放免者の会
 本年9月22日(木)、貴職らはスリランカ人30人をチャーター機で強制送還しました。これについて抗議し、以下、申し入れます。
 退令仮放免者は昨年末、3,606人に達し、貴職らも退令仮放免者数の増大を問題とされているところです。これらの退令仮放免者の中には、私たちが在留特別許可を求めている、①2003年以前の入国者、②日本に家族がいる者、も多数、含まれています。1980年代後半のバブル景気の時期から非正規滞在の外国人労働者が増大しましたが、2004年に始まる「不法滞在者5年半減計画」によって摘発が進み、帰国できない事情を抱えた人たちがあぶりだされて来ました。これらの人たちは、過酷な長期収容にも耐え、仮放免となりました。また、私たちは難民申請者について、UNHCR難民認定ハンドブックに従って認定手続きを進めるよう求めていますが、ハンドブックが指摘する「灰色の利益」に相当する難民申請者も多数含まれていると思われます。
 無権利状態に置かれている退令仮放免者数の増大は、私たちとしても社会的に問題だと考えています。なおかつ、仮放免期間が5年を超える者も多数、出てきています。仮放免期間の長期化は、命にかかわります。一切の社会保障制度から排除されている仮放免者は、健康診断の機会もなく、体に異常を感じても全額自己負担となる高額な医療費に躊躇して受診しないケースが多く見られます。
 こうした仮放免者数を減少させることは、社会的にも求められていると私たちも考えます。しかしその方法は、今回も貴職らが行ったような、本人たちの意思に反しての強制送還ではなく、バブル期以降の非正規滞在者の歴史経緯に鑑み、最大限、在留特別許可によって救済する方法によるべきです。
 貴職らは、3回目となる2014年12月のチャーター機送還において、難民申請者を強制送還するという暴挙に出ました。送還前日に難民不認定異議棄却通知をおこない、6ヶ月以内なら難民不認定取消訴訟を提起できることを教示しおきながら、弁護士への連絡も許さずに貴職らは送還を強行しました。教示とは裏腹に、本国に送還された者たちは難民とは認められないため、難民不認定取消訴訟を提起することができず、今年8月2日には、被送還者が名古屋地方裁判所に国家賠償請求訴訟を提起しました。本年9月22日の送還でも、難民申請者が半数以上いると思われます。難民申請者の強制送還の是非について、司法の場で争われている今日、司法判断を待つこともなく繰り返された今回の送還に、私たちはよりいっそう強く、抗議するところです。
以 上

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申 入 書
2016年10月6日
法務大臣 殿
法務省入国管理局局長 殿
仮放免者の会
 当会支援者であるN[原文では実名表記のところ、ここではイニシャル表記とした。以下同様]の被収容者との面会が大阪入国管理局にて許可されない状況が続いている。最後に許可された面会は、7月8日のもので、この面会中のNの言動が、以後、大阪入国管理局が不許可処分を継続させている直接的な理由となっているものと考えられる。ところが、この日の面会中のNの言動において、以後の面会を継続的に不許可にするのに正当な保安上の理由があるとは思えない。
 資料として添付した当該面会についての「被収容者面会簿」[注:個人情報開示請求によって開示された大阪入管保有の文書]の「備考」欄には、Nが「局長は本当に命を軽く考えている」旨、発言したと記録されている。しかし、この発言は大阪入国管理局の被収容者に対する処遇をNが論評したものにすぎず、面会を許可しない正当な理由たりうるとはとうてい考えられない。
  当該面会において、被収容者が立会の職員を非難する発言をおこない、中止しなかったことから、当該面会を中止するとした職員の判断については、保安上の観点から理解することもできる。しかし、このことが、以後3か月にわたって、他の被収容者とのものもふくめNによる面会申出を継続して不許可にする正当な理由とは考えられない。
 以上のように、収容場の保安上の観点からみて、Nの面会が許可されない正当な理由として考えられるものがなく、Nが局長に対する批判的な論評をおこなってきたことに対する報復・意趣返しとして面会を許可しないのではないかと考えるよりほかない。
 面会が許可されなくなって以後も、大阪入国管理局の複数の被収容者からの面会要請・支援要請の連絡はたえない。正当な理由なく、被収容者が支援を得る機会を奪っているという点で、一連のNに対する大阪入国管理局の面会不許可処分は問題である。大阪入国管理局がNによる面会申出を許可するよう申し入れる。
以 上

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関連記事



Sunday, October 2, 2016

9.22チャーター機送還への抗議、医療処遇の改善要求(東京入管被収容者より)


  東京入国管理局の被収容者21名が、入管あてに連名で意見書を提出しました。以下に、その全文を掲載します。


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入国管理局の医療等について
まずは九月中旬に八階Cブロックで生活を送って居た○○○さん[原文では実名が記されていますが、ふせます]の事からお伝え致します。彼は元々自病を持って居り、Cブロックに来てから三度発作を起こしましたが現在はGブロックの独居に移されて生活して居ます。この部屋にはカメラが付いて居るのですが24時間管理されているか判らず、Cブロックで生活中も私達が大声で担当を呼ばなければ中々対処もされず現在彼がどの様な生活を送っているのかさえも分からずCブロックの皆は心配して居ります。もし担当不在の時に発作を起こした時の事を考えると今迄通りCブロックで生活を送る事が一番の安全と思います。
又、ここでの医療には時間がかかり申し込んでっから1~2ヶ月はかかります。そして自分の番が廻って来たとしても分野違いの医師と話をするだけで、的はずれな薬を出され、何週間もその薬を飲まされ唯々我慢するしかありません。
腕や足のシビレに痛み止めを出されそれが合わない時には薬を強くするだけです。
外部にある病院に行けるのはごく一部だけの者で殆んどの者は合いもしない薬を飲まされて我慢しなくてはなりません。

TV、新聞等でも御存知とは思いますが、9月23日早朝スリランカに向け各入国管理局から強制退去が始まりました。
そのやり方は非人道的であり「面接がある」と騙し半強制的に退去されました。日本に来て27年以上も暮し日本人の妻や子供がいる者も例外ではありませんでした。
自国での生活では命の保証もなく、やっとの思いで着いた日本でだまされ自国に戻され、戻してしまえば事後確認もなく唯日本から追い出す為だけの理由でオーバーステイ等理由をつけ第3国への送還等と納得させ本国へ退去。
これが文明社会と呼ばれ、国連理事国に入ろうとする国のやることなのか。先々を考えると不安ばかりが残ります。

[以下、被収容者21名の署名――省略]


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  以上のとおり、意見書の要点は2つあります。1つは、9月22日に入管がスリランカ人30名をチャーター機で強制送還したことへの抗議です(注1)。送還前日に、東京入管は被送還者を居室から無理やり連れ出し、あるいは「インタビューがある」などとだまして連れ出し、そのまま羽田空港まで連行してスリランカへと送還しました。意見書は、同じ東京入管の収容場から仲間たちが送還されたことへの抗議する内容です。

  もう1点の要点は、東京入管の医療処遇の問題です。申請から診療にいたるまで時間がかかりすぎること、また、病状・症状にあった専門医による診療が受けられないことが指摘されています。さらに、意見書は、重病人をひとり部屋から複数人の雑居する居室にもどせと要求しています。入管はこの重病の被収容者の病状を見守るためにカメラ付きのひとり部屋に移したのだと思われます。しかし、被収容者側からすれば、入管がこのひとの病状をきちんと監視して必要に応じて病院に搬送する等の適切な対応をとるかどうか、まったく信用ができないので、この人を自分たち仲間の目の届くところにいさせろと要求しているわけです。

  東京入管が、被収容者の人命・健康を大事にした処遇を日ごろからおこなっていれば、このような要求が被収容者から出てくるわけがないのです。入管にまかせておいたのでは、病状が急変して倒れても、放置されてしまうのではないか。そのような心配を被収容者にいだかせていることを、東京入管は深刻に考えるべきです。

  実際、2014年11月に東京入管は、胸の痛みをうったえるスリランカ人被収容者ニクラスさんをひとり部屋に移したのち、死亡させるという事件を起こしています(注2)。このとき、ニクラスさんがぐったりして動かなくなったのを発見したのは、入管職員ではありませんでした。心配してニクラスさんのひとり部屋をおとずれた被収容者でした。

  事件から2年近くがたちますが、被収容者に「入管職員は被収容者の人命についてまじめに考えてなどいないのだから、自分たちがきちんと監視していなければ自分や仲間の命をまもれない」と思わせるような収容の実態をいまだ改善できていないということです。

  なお、おなじ東京入管Cブロックの被収容者は、7月、8月にもあいついで連名での要求書を提出しており、このブログでも紹介させてもらいました。こちらもあわせてお読みください。






《注》

注1
  スリランカ人30名の送還については、以下記事参照。




注2
  東京入管でのニクラスさん死亡事件については、以下記事を参照。