東日本入国管理センターの総務課へ電話で問い合わせたところ、「倒れた後にすぐに入管の医師へ電話をして指示をあおいだ、医師の指示通り安静にした。本人が薬を飲んで落ち着いたので問題はないとみなした」と述べた。
しかしそもそもが医師が電話を通して倒れている収容者の状況を把握することはほぼ不可能に近いという事は医療に詳しくない一般人でも想像できる。なぜ入管は毎回意識を失ったり、特殊な病状で倒れてしまう患者をすぐに病院へ搬送しないのだろうか。
入管へ頻繁に面会活動を行っている支援団体の関係者は「おそらく予算がないんだと思います」と語る。入国管理局が経済的に逼迫しているのではないか?といわれており、そのために外部診療を渋っているのではないか?と予想する人もいるそうだが、実際は情報の開示が無い為に真相はわからない。
しかし、少なくともオーバーステイなどの微罪を大仰にとらえ、犯罪者のごとく検挙し身柄を拘束し、医療を与えない、粗末な給食(文字通りくさい飯)を与え、親族との接触を断ち長期間収容し(酷い人になると1年半以上)、外部との通信する権利を剥奪するなどの人権侵害をもたらしているのが日本の入国管理行政の実態だ。
入国管理局は「懲罰ではない」と主張するが、この税金でまかなわれている機関が実質の懲罰機関として機能し、国費での無理やり送還はストップしてるにせよ、日本に慣れ親しんでいる外国人を医療ネグレクトなどにより「自発的」に帰国させる方向へ追い込んでいる事は誰の目から見ても明らかである。
収容されているKさんは日に日に顔色が悪くなり、顔が真っ白で、年齢は30代後半だが顔が極度に乾燥し、おびただしい皺が刻まれ始めている。手足は冷たく夜寝るときはとても寒いという。彼女の健康状態は悪化の一途をたどっている。
入国管理局では昨年も品川の東京入管でフィリピン人女性が死亡していたという噂が流れた。その後入管は情報を開示しなかったが、自殺も含めればメディアに露出することなく人知れず死んでいく外国人は後を絶たない。
こういった明らかな人権侵害について、一般の市民からの注目、またはメディアからの注目が集まることで内部にいる外国人の方々の命がかろうじてつながっていくことがせめてもの救いになる。どうか、この記事をみかけたみなさん1本でいいので入国管理局へ電話をしてほしい、1枚でいいのではがきを送ってほしい。どんな言葉でもいいので疑問をなげかけてほしい。
抗議・問い合わせ先
東日本入国管理センター 総務課
- tel: 029-875-1291
- fax: 029-830-9010
- 〒300-1288 茨城県牛久市久野町1766-1
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