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Tuesday, July 19, 2016

大阪入管でのハンスト解除――引き続きの抗議をお願いします



  本日7月19日(火)の午前に、大阪入管でハンガーストライキを続けていた人とようやく連絡がとれました。最大14名が参加していたハンガーストライキは、16日(土)に、この時点でまだ継続していた12名全員が解除し、この日の夕方から食事を再開しているということです。

  そして、ハンスト参加者に対して大阪入管がとっていた電話禁止の措置が、ようやく今日19日の朝になって解除され、われわれ支援者はハンスト参加者全員が無事であるとの報告を受けることができました。

  懲罰房に拘禁されて拷問を受けたイラン人男性が摂食を拒否し始めた6月23日から数えて24日間、これに呼応して集団でのハンガーストライキが始まった7月4日から13日間をへて、被収容者14名によるハンストは一応は解除されました。

  法務省入管や大阪入管への抗議の呼びかけにこたえてくださったみなさま、また、情報拡散に協力してくださったみなさま、ありがとうございます。

  しかし、状況はなにひとつ改善されていないのも事実です。ハンスト者が求めていた長期収容の回避についても、入管はなんら前向きな回答をしていません。ハンスト中においてさえ、診療を求める体調不良者に「食べたらなおるよ」などと言い放つなど、医者でない職員の勝手な素人判断での診療拒否が横行する状況も以前と変わっていません。7月23日から2日間、懲罰房に拘禁されて拷問を受けたイラン人とガーナ人に対しても、いまだ大阪入管からの謝罪はありません。

  ハンスト開始直後、支援者に電話してきたハンスト者のひとりはこう言いました。「何もしなければ私たちは入管に殺される。だから、命がけでハンガーストライキをします。入管はハンストを続けるならば明日から電話も禁止すると言ってきた。これが最後の電話になるかもしれません」。

  非常に深刻な症状を長期間にわたってうったえながら大阪入管によって診療拒否され続けている人も、今回のハンストに参加しました。この人は、ハンストによる病状悪化を心配する支援者につぎのように語りました。「体のことを心配してくれるのはありがたいけど、ハンガーストライキをしてもしなくても、ぼくは毎日毎日がほんとにしんどい。入管は銃は使わないだけで、私をゆっくり殺しているんです」と。

  局長の福山宏以下、大阪入国管理局は、ハンストが解除されても、今日も被収容者を「ゆっくり殺している」ことに変わりません。病人を放置して、診療しない。診療や健康管理という収容主体としての最低限の責任すら果たさないくせに、長期にわたり収容を続けて出所させない。ハンスト者たちにむかって、入管側は「裁判で勝訴するか、難民認定される以外にここから出る方法はない」「2年、3年経ってもここから出さない」と言い放ちました。これは病気になっても死ぬまで出さないと言っているのとおなじで、2010年7月に法務省入国管理局が報道発表で示した「被収容者の個々の事情に応じて仮放免を弾力的に活用することにより,収容長期化をできるだけ回避するよう取り組む」との方針をひっくり返すものでもあります。

  ハンスト解除後も、大阪入国管理局に対する抗議と監視の必要性はいささかも減じておりません。ハンストをした人が体調をくずしたときに、大阪入管はきちんと診療等をおこなって収容主体としての責任を果たすでしょうか。これまでの「実績」をみるに、信用も期待もまったくできません。大阪入管の苛烈な人権侵害状況はなにひとつ変わっていないのです。ただひとつ以前と変わった点があるとすれば、14名のハンガーストライキを通じて、大阪入管収容場における人権侵害の一端があかるみに出たこと、密室の人権侵害に少しでも関心を向け問題意識をいだく人が増えたであろうことです。

  そういうわけで、引き続いてみなさまに、法務省入管ならびに大阪入管に対して、抗議の声を届けていただくよう、呼びかけます。


  • 長期収容は止めろ
  • 病気の人は誠実に診療しろ
  • 職員の素人判断で診療の可否を決めるな
  • 懲罰房(保護房)への隔離収容はやめろ
  • 6月23日に懲罰房で拷問をおこなったことについて、被害者に謝罪しろ
  • ハンスト者の体調管理に責任をもち、異常がみられればただちに診察をおこなうこと


《抗議先》

  大阪入国管理局
    電話番号 06-4703-2100
    FAX    06-4703-2262

  法務省入国管理局
    電話番号 03-3580-4111
    FAX  03-5511-7212


  大阪入管収容場の人権状況について、今後もこのブログやTRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)のホームページなどを通じて、問題化してきます。抗議行動の呼びかけなどもやっていきますので、これからもご注目のほどよろしくお願いします。



  また、大阪入管の苛烈な人権侵害状況をなるべく多くの方に知っていただきたいと思います。TRYホームページより、以下の文書(日本語と英語それぞれあります)の拡散にご協力ください。







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