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関東仮放免者の会「宣言」/賛助会員募集とカンパのおねがい

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Sunday, September 23, 2012

【ご支援ありがとうございました】ダニロさんに在留特別許可が出ました!!


  ダニロさんが9月21日(金)、入国管理局(入管)から在留特別許可を認められ、「特定活動・1年」という種類の在留資格を取得できました。

  仮放免者であるダニロさんは、大腸ガンの手術が必要な状態で、しかし非正規滞在の外国人であるということで、市役所から国民健康保険への加入や生活保護の適用を認められず、このままでは高額な医療費を払う見込みが立たず、治療を断念せざるをえない状況にありました。


  しかし、このたび、入管から在留資格が認められたことで、在留カードを取得でき、住所のある春日部市の住民基本台帳に登録されるようになったことにより、市の住民サービスを受けられるようになりました。これでなんとか、入院・手術をはじめ治療を継続できる見込みが立ったところです。

  入管は、再審情願申立から1週間という早さでダニロさんの在留特別許可を認めました。今回、入管と法務省が、病状の重篤さ、緊急性を考慮して迅速な対応・決定をおこなったことを歓迎したいと思います。

  また、情報拡散やカンパの要請に応じていただいたみなさま、助言や激励、協力の申し出をよせてくださったたくさんの方に、心からお礼申しあげます。どうもありがとうございました。

  在留資格を取得できたことで、ダニロさんはようやく治療の第一歩をふみだせたというところです。これから入院と手術があり、その後も継続的な治療と療養を必要とすることが予想されます。みなさまからいただいたカンパは、ダニロさんの今後の治療と生活に活用させていただきます。

  また、ひきつづき仮放免者のおかれた状況へのご注目をお願いします。

◇        ◇        ◇        ◇        ◇

  現在、日本全国で2000人以上、退去強制令書が発付されたのち収容を解かれた仮放免者がいます。この人たちは、厳しい収容生活と入管職員による帰国強要(これら自体にも人権上の問題がありますが)によっても帰国に同意しなかった人たちであり、それぞれにどうしても帰国できない理由をかかえている人たちと言えます。

   ダニロさんのように長期にわたって日本に滞在し(当然、納税者でもあります)、すでに国籍国に生活基盤のない人。帰国すると、パートナーや子どもなどと離ればなれになってしまう人。帰国した場合に身の危険を予想している難民認定申請者。

   事情はさまざまですが、それぞれ帰国できない事情のある人たちだと言うことができます。このブログでもくりかえし報告してきたとおり、入管による収容はきわめて厳しいもので、被収容者は長期収容によって例外なく拘禁症状(高血圧、頭痛、生理不順、めまい、不眠など)を発症します。ダニロさんのように重病をわずらう被収容者も少なくありません。このような厳しい収容生活において、多くの人は、いっそのこと帰国してしまうか、それとも在留の道を模索するかという葛藤にさらされます。いずれの道を選ぶにせよ、待っているのは茨(いばら)の道のりです。

   すくなくとも、仮放免許可が出て出所するまで耐えぬいた人については、どうしても帰国できない事情があるとみなすよりほかない状況があります。帰国可能ならば、すでに帰国しているはずです。それほどに入管での収容生活は厳しいものです。

   また、非正規であれ長く日本に滞在してきたということは、日本社会がその人を必要としてきたということでもあります。その多くは(難民申請者もふくめて)、日本人が働きたがらない条件のよくない労働現場で働き(滞在が非正規ゆえに賃金が低く抑えられてしまうという問題もあります)、また配偶者やその父母の介護・看護をになってきた人もいます。もちろん、日本で生活してきたということは、納税をしてきたということでもあります。

   ところが、仮放免者は、在留資格がないという理由で、社会保障から排除されている状況にあります。7月9日に入管法の改訂と外国人登録法の廃止にともなう新しい在留管理制度が施行されて以降は、外国人登録証が無効化し、これにかわる在留カードも発行されないため、市区町村において住民サービスを受けることがますます難しくなっています。

   実態として日本社会に必要とされ、ここで生活している、また日本に滞在するよりほかないにもかかわらず、社会保障をはじめとする住民としての基本的な権利をうばわれている。これが2000人をこえる仮放免者のおかれている現状です。

   この問題は、入管法にもとづいてかれら・かのじょらに在留資格を認め滞在を「正規化」する権限をもっている入管・法務省をはじめ、各自治体や日本の住民が全体としてとりくむべき人権問題であると考えます。今後とも、仮放免者のおかれた状況へのご注目とご支援をよろしくお願いいたします。

1 comment:

  1. 早く良くなられますように、お祈りいたします。

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