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Tuesday, July 16, 2019

大村入管センターでも20人以上がハンスト 長期収容に抗議して


 全国の入管施設で常軌を逸した長期収容がつづいていますが、長崎県にある大村入国管理センターでも、長期収容に抗議しての集団でのハンストがおこっております。

 大村センターでは、6月24日に40歳代のナイジェリア人被収容者が死亡するという事件がありました。センターは、このかたの死亡した経緯や死因についていまだ公表しておらず、被収容者たちにも説明していませんが、亡くなったかたは3年7か月ものあいだ入管施設に収容されていました。

 亡くなる直前の大村センターの対応に問題はなかったのか、これから厳しく問われなければなりません。しかし、いまの時点ではっきりと言えることがあります。それは、長期収容を回避するということに入管当局がまじめに取り組んでいれば、このかたが入管施設のなかで命を落とすことはなかったということです。入管施設は、送還を目的とした収容施設です。3年7か月という途方もない収容期間は、入管にとっての収容の目的である送還の見込みが立たないにもかかわらず、まったく意味のない収容をだらだらと入管が続けてきたということを意味します。送還の見込みが当分立たないからと、入管がこのかたの収容を早期に断念し、仮放免によって出所させていれば、起きようのなかった死亡事件なのです。

 収容期間が3年以上、あるいは4年をこえることもめずらしくないという、「収容の超長期化」と言うべき状況において、仲間が命をうばわれたことにたいして、大村の被収容者たちのあいだで抗議のハンストがおこっています。7月15日には、大村センター3Bブロックの20人がハンストを開始したと、被収容者から私たちに連絡がありました。他のブロックでも、これに先立ってハンストをおこなっている被収容者が複数名いるということも聞いています。

 3Bブロックでハンストをおこなっている被収容者たちは、センターにたいしてつぎの2点を要求するとのことです。

  1. 長期収容をやめること。仮放免を許可せよ。
  2. 大村入管センター所長の荒川満は、ナイジェリア人を死亡させた責任をとって辞任しろ。

 私たちとしては、他団体とも連携して大村での動向を注視し、今後とも情報を発信していきたいと思いますが、非正規滞在外国人の人権に関心をよせるみなさまにも、これを注視し情報を拡散していただくよう、お願いします。また、報道関係者のみなさまには、ハンストの参加者をふくむ、入管施設の被収容者に取材し、その声を報道していただくよう、お願いします。



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関連ページ

 大村入管センターの長期収容問題については、6月26日に私たちをふくむ5団体でこれを是正するようにとの申し入れをおこないました。「申入書」にて、収容が長期化するなかで生じている深刻な人権侵害の事例をいくつか具体的にあげていますので、そちらも参照してください。


 以下の記事は、当会の立場から、「長期収容」とはなにか、また、それがなぜ問題なのか、概説したものです。

 
 つぎの記事では、2015年9月の法務省入管局長による通達を契機にして収容長期化が顕著になってきた経緯をおさえつつ、収容長期化などにあらわれている強硬方針を入管当局がどのような目的意識のもとに進めてきたのか、批判的に分析しました。

 また、茨城県牛久市にある東日本入管センターにおいても、長期収容に抗議するハンストが広がっております。そうしたなかで書かれた、長期収容による人権侵害を告発する同センターの被収容者からの手紙を、つぎの記事では紹介しています。


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