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Wednesday, November 2, 2011

第2回大会報告

  仮放免者の会(関東)は、10月16日、東京都港区にある港勤労福祉会館において第二回大会を開催しました。


  オープニングは、"La Bamba" や "We Shall Overcome" などのバンド演奏のあと、ドラムのリズムに乗せて「入管は再収容をやめろ」「在留資格を勝ち取るぞ」「全国の仮放免者と団結して闘うぞ」などのシュプレヒコールを日本語と英語で行って開幕しました。

  参加者は仮放免者が100名、仮放免者の配偶者や支援者が20名と計120名。昨年の結成時からの仲間、その後に東日本センターから仮放免になった仲間、以前から仮放免になっていたが仮放免者の会の闘いを知って新たに加わってきた仲間など、関東各地から大勢の仲間たちが参加しました。

  まず、ビデオクリップを使って、これまでの私たちの運動の経緯と運動の目的が報告されました。

  2009年の入管の退令執行の厳格化は、東日本センターの被収容者や関東の仮放免者に対しても大きな人権侵害を与えました。収容の長期化、難民手続きや行政訴訟の結果が出るたびの再収容・再々収容、さらに国費による無理やり送還。2010年の2月にはブラジル人、4月には韓国人が東日本センターで自殺し、3月には中国人が東京入管で自殺しました。同じ3月には横浜支局に収容されていたガーナ人のスラジュさんが国費無理やり送還されそうになり成田空港で死亡しました。「入管によって殺されるのか、自分で死ぬのか、私たちの未来は二つに一つだ」という思いが東日本センターの被収容者に広がり、5月には必死の覚悟で大規模ハンストを行いました。国籍や在留理由(難民か結婚か、など)の違いを越えて、入管から「帰国しろ」と言われても帰国できない私たちが初めて団結して闘いました。12日間にわたるハンストを経て、入管は「収容の長期化を回避する」と発表し、実際、長期収容者は次々と仮放免許可になり、仮放免保証金も50万円~80万円だったものが10万円~50万円、10万円も用意できない人はそれ以下にまで下がりました。

  しかし、やっとの思いで仮放免になった私たちを待っていたのは再収容でした。早い人は仮放免から2ヶ月で再収容されました。繰り返しの収容は、私たちを絶望に追いやります。私たちは、再収容反対、在留資格獲得を目的に昨年10月31日に「仮放免者の会(関東)」を結成しました。

  結成に先立って9月8日には、嵐のなかで再収容反対の東京入管包囲デモを行いました。仮放免者の会結成以後は、東京入管に再収容されている仲間を中心に再収容反対の闘いを行い、今年2月25日には再び再収容反対を掲げる東京入管包囲デモを行いました

  再収容された仲間の何人かは東京入管から仮放免になり、また2月から再収容が止まりました。今日参加している人たちの中にも、難民手続きや行政訴訟が終わっても再収容されなかった人たちがたくさんいます。

  さらに、今年の4月8月と全国一斉面会を行い、長期収容、再収容に反対する申入れを全国の入管収容施設に対して行いました。8月の全国一斉面会の時には、再審情願一斉申立も行い、在留資格の付与を要求しました。

  私たちの運動は全国的に広がっています。私たちが組織を作った1か月前の昨年9月には関西で仮放免者の会が結成されました。そして今年9月には名古屋で、「東海地区仮放免者の会」が結成されました。関東・東海・関西、この三つのエリアに、全国の仮放免者のほとんどが住んでいます。東海地区での仮放免者の会の結成は、私たち関東や関西の仮放免者が待ち望んでいたものでした。私たちの運動の目標は在留資格取得ですが、そのためには法務省入国管理局の政策転換が必要です。相手は地方入管や入国管理センターではありません。法務省入管に対して要求していくためには全国的な団結の力が必要です。東海仮放免者の会結成大会には関東・関西からも参加し、全国的な運動を開始することをみんなで確認しました。

  すでに私たちの運動は全国的な運動になりました。今も仲間たちを苦しめている長期収容、再収容に反対し、みんなへの在留資格取得に向かいましょう。
以上の報告を、大会参加者からの活発な意見を求めながら行いました。BONDの宮廻さんから補足報告をしてもらいました。

  続いて、牛久入管収容所問題を考える会SYIなどの支援団体からの連帯挨拶を受け、弁護士からの来賓挨拶を受けました。指宿昭一弁護士(第二東京弁護士会、関東弁護士会連合会「外国人のための人権救済委員会」副委員長)からは、私たちの運動は日本の人権問題において非常に重要であること、私たちの運動は的確な効果があり入管としても重視せざるを得ないこと、多くの弁護士が私たちの闘いに関心を寄せていることなどが報告されました。

  休憩をはさんで、国籍別・地域別の会議を行い、それまでの報告についての質問を受けたり討議をして、国別のリーダーを選出しました。スリランカ、パキスタン、バングラデシュ、イラン、東アジア、アフリカ、中南米に分かれ、さらに討議の後半、横浜入管管内である神奈川県在住メンバーで独自に討議しました。

  各国あるいは各地域から選ばれたリーダーをリーダー会議のメンバーとして採択し、今後の運動方針は、長期収容と再収容に反対し在留資格の獲得をめざすことにあることを運動方針として採択し、そのために12月7日に法務省入国管理局に対するデモンストレーションを行うことを採択しました。

  そして再びシュプレヒコールを行い、新リーダーの一人からの閉会挨拶を受けて第二回大会を終了しました。

  今回の大会に向けて仮放免者の会のTシャツも作り、会場で販売しました。

  今回の大会は大成功に終わりました。第一に、当事者である仮放免者の参加が昨年の結成大会よりも二倍以上に増えました。昨年は会場が地下鉄で行く場所で、行き方がわからずに参加できない仲間もいましたが、今回はJR山手線の田町駅近くでわかりやすく、それ以上に、これまでの私たちの闘いがより多くの仲間たちに支持されてきたからです。会場に座りきれないほどの仲間が参加しました。第二に、ビデオクリップなども用いて、これまでの闘いと今後の方針を参加者にわかりやすく説明することができました。初めて仮放免者の会の活動に参加した仲間も、団結して闘うことに確信を持ち、希望に満ちあふれて帰ることができました。第三に、国別・地域別組織が強化され、仮放免者の会の足腰が強くなったことです。以上、参加者の数と参加した人の意識、国籍別組織の建設、この量と質の両面で良い成果を収めることができました。

  今回参加した仮放免者の仲間は100名ですが、入会申込書は400名近く集まっており、きちんと連絡さえ取れればもっと多くの仲間が集まります。そのためにも国籍別の組織を仮放免者の会の足腰としてしっかりと強化させていかなければなりません。第二回大会を出発点に、もっと力強い運動へ、そのための組織の建設に向かっていきます。うれしいことに、すでに全国的な運動の基礎ができています。その中でも、仮放免者の数が圧倒的に多いのは関東であり、私たちの責任は重大です。全国の仲間たちのために、全国の仲間たちと力を合わせて、在留資格獲得に向けて奮闘します。



【関連リンク】
  月刊『イオ』編集部のかたが、大会に参加し、ブログで報告をしてくださいました。『イオ』には、今年はじめに仮放免者の会の活動を誌面でとりあげていただ きました。
 
  また、関西の支援団体「WITH(西日本入管センターを考える会)からのメッセージを、転載させていただきました。

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