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Wednesday, May 29, 2013

「第1回仮放免者一斉再審申立」のお知らせ(プレスリリース)

  5月31日(金)に、「仮放免者に在留資格を!」弁護団との共催で、「第1回仮放免者一斉再審申立」をおこないます。
  東京入国管理局への一斉申し立てにさきだって、記者会見もおこないます。記者会見には、仮放免者当事者のほか、弁護士、支援者も出席します。よろしくご参加ください。
  以下、プレスリリースです。

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「第1回仮放免者一斉再審申立」のお知らせ
2013年5月28日  弁護士  指宿昭一(文責)

  5月31日(金)に、第1回仮放免者一斉再審申立をおこないます。これは、「仮放免者に在留資格を!」弁護団と、仮放免者の会が共同でおこなうもので、今回は21人の「仮放免者」と呼ばれる非正規滞在外国人に在留資格を認めるよう入国管理局に対して申し立てをおこないます。

  入国管理局により退去強制令書を発付された非正規滞在外国人は、収容施設に収容され、帰国するようにせまられます。多くの人はその過程でそれぞれの国へ帰国していきますが、さまざまな事情で帰るに帰れない人もおります。国籍国で殺害や投獄の危険のある難民、帰国すると家族と引き離されてしまう人、長期間日本に滞在しており国籍国にはもはや生活基盤がない人などです。

  帰るに帰れない事情をかかえ、「仮放免許可」によって収容を解かれるまで厳しく劣悪な収容生活に耐え、帰国をこばんでいるのが仮放免者です。こうした仮放免者の数は年々増え続けており、昨年10月末の段階で約2500人となりました。

  しかし、仮放免者は、(1)就労資格がなく、合法的に働いて収入を得ることができない、(2)在留資格がないことから社会保障制度から排除され、病気になって通院すると、自由診療として最低でも100%、高いところでは300%の診療費を請求されるなど、生存権をおびやかされております。

  仮放免者の会は、2010年の西日本および東日本入国管理センターでの被収容者による大規模ハンスト参加者らが中心になって、2010年10月に結成された、仮放免者当事者による団体です。これまで、入管の長期収容・再収容反対、収容施設の処遇改善を訴え、また、仮放免者の在留資格獲得を目指してたたかってきました。今年2月には、全国的に仮放免者の生活実態調査もおこないました。

  「仮放免者に在留資格を!」弁護団は、これまで、被収容者の仮放免申請の申請代理人や保証人を引き受けるなど、入管の収容問題に取り組むほか、難民認定手続きや婚姻等を理由とした行政訴訟(退去強制令書取消訴訟等)や再審申立の代理人として仮放免者の支援をおこなってきた弁護士の有志でこのたび結成されました。

  「第1回仮放免者一斉再審申立」は、4月13日におこなわれた「被仮放免者相談会」(関東弁護士会連合会、仮放免者の会共催)をもとに、このたび申し立てにおよぶものであり、こうした弁護団を組んでの一斉での申し立ては全国初の取り組みになります。


要綱  5月31日(金)  記者会見  10:00~  弁護士会館504号室
                             一斉申し立て  13:00~  東京入国管理局

主催  「仮放免者に在留資格を!」弁護団/仮放免者の会

連絡先  暁法律事務所  弁護士  指宿(いぶすき)  昭一 
            仮放免者の会 e-mail: junkie_slip999@yahoo.co.jp /電話: 090-3549-5890(大町)

Saturday, May 25, 2013

収容の長期化、劣悪な医療処遇等(東日本入管センター被収容者による嘆願書)


  東日本入国管理センター被収容者による嘆願書を紹介します。所長あての嘆願書は、4月22日(月曜日)、9Bブロック被収容者の連名で提出されました。

  改善の要求は10項目にわたります。どれも、非常に切実な要求であり、本来であれば、人を収容して拘束している入管センター側が、率先して保障していなければならないはずのことがらばかりです。

  退去強制令書を発付され監禁されている被収容者にとって、入管側にこうした要求をつきつける嘆願書をつくり、また署名することは、簡単なことではありません。というのも、被収容者たちはいつ強制送還されるかわからない不安のなかで生活しており、入管側から仮放免申請などで報復的に不利なあつかいをされる可能性も考えないわけにいかないからです。

  そうしたリスクがありながらも、被収容者たちがこのような嘆願書を出さざるをえないのは、10項目の要求のうちのとくに最初の2つ(仮放免と医療処遇)に関わる問題が深刻化しているからです。昨年から、東日本入管センターの収容は長期化する傾向にあります。1年から1年半以上も収容されている被収容者も多くおり、こうして長期間にわたる無期限の(つまり、いつ出られるかわからない)監禁にさらされると、ほぼ例外なくほとんどの人が持病を悪化させたり、あらたに病気になったりします。ところが、多くの人が収容の長期化により健康をそこなっている状況に対し、東日本入管センターの医療体制はまったく追いついていないのが現状です(これについては、近日中にこのブログでレポートします)。

  これまでも東日本入管センターの被収容者は、くりかえし今回のような嘆願書や要求書を提出してきました。昨年の8月には、100名規模のハンガーストライキもおこなわれました。


  ところが、収容の長期化の問題も、医療体制の不備の問題も、改善にむかっているとはいえません。こうしたなか、被収容者のストレスも限界に達しつつあります。今回の嘆願書を提出するさい、ある被収容者は職員にむかって、つぎのように告げたそうです。

「今回は最後だと思い、半分職員、半分人間として、特に仮放免に関してはしっかり対応し、仮放免の責任者に来てもらい説明をその人から欲しい」

  この嘆願書に対して、入管センター側が前向きで誠意ある回答をするのかどうか、注視したいとおもいます。また、入管問題に関心をもつみなさまにも、ご注目のほどよろしくお願いします。


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東日本入国管理センター 所長殿
第6回目

嘆  願  書

施設名:入国者収容所東日本入国管理センター

私達は、9Bブロックの者で貴職に対して幾度も申出や提案、嘆願書を手渡しで提出してきましたが、どれらも保安上、予算上などの理由で私達の要望や願いが実現されずに我慢してきましたが、その我慢が限界に達してきました。そして、都合の良い予算上や保安上の口実は具体的な説明がなく、解決をする姿勢がありません。
ただ、人間としての生活を保障して欲しいだけですので、職務として半面、同じ人間として半面、私達のことを真摯に考えて、職権を有効に使って下さい。互いに尊重し、信頼関係が生まれれば、他国みたく、収容所の安全と秩序の運営をしっかり管理できますので、最大限に職権を生かして下さい。
よろしくお願いします。

1.仮放免の弾力性について。
私達は強く、仮放免を弾力的に活用して頂きたく申出、長期収容が今後も続かないよう最長でも1年以内に放免されるよう申出ます。
これらは私達だけの話ではなく、外にいます家族や息子達、友人が思い、私達がいない事で大変苦しい生活を強いられる事実があり、人権上必要な配慮があります。
そして、保証金などを安く設定して頂き、不許可の場合などには理由をしっかり開示して下さい。
根本的な問題の解決には、欠かせないのでお願いします。


2.医療待遇改善について。

現在の医療体制状況ですが、大変悪く、長期間待たされており、私達の症状が悪化し続けています。多数の者が必要な処置を受けられないのは収容オーバーであり、過酷な状況を強いられています。
万が一あった場合には、それなりの手続きをして下さいと入管職員は言っていますが、責任だけでは済まされない人体の苦痛や後遺症は自分らが毎日負わないといけない事ですので、互いの為速やかに診療しないといけません。
特に専門の医師に診てもらわないといけない場合、紹介状を医師に書いてもらい外部[の病院]に行かないといけない者は速やかにお願いします。
そして、日本語を話す収容者にも通訳を付けるか必ず聞く義務を徹底してもらい、専門用語や必要な治療を受けられるよう全員に通訳をお願いします。


3.電話機増設について。

現在、当収容所にある電話機数は少なく、トラブルも多いです。
そして、テレホンカードも高価であり、経済的負担が多く、困っています。
幾度も口頭で話をしてきましたが、先方との契約上[改善できない]などと説明されていますが、私達の都合ではなく、ただ電話機を増設されたいだけで、先方の売り上げの事情で増設できない事情は私達に直接関係ありません。
これ以上の負担を負わせないで下さい。


4.面会について。

現在の面会状況ですが、親族優先のシステムで知人や支援者などの面会時は大変遅れています。
日本に誰も頼れる者がいない人や、支援や助けが必要や、サポートされている者もいますので、面会の効率を良くする為に対策をしっかり検討して頂き、面会連行職員を増やして対応して下さい。


5.手紙の検閲について。

当収容所では昨年の秋頃から受信の手紙の検閲が徹底され、個人のプライバシーに配慮されていません。
そして、弁護士からの手紙を、裁判関係でない物は検閲を強制的にされ、何かしらの手続きや相談の内容を見られ、個人情報を侵害されてます。
まずは弁護士との手紙の発受信は検閲される事なく通信させて下さい。
家族や友人などとの手紙受信はその場で職員の判断に任せ、個人情報に配慮願います。


6.窓のフィルムについて。

私達は度々窓にはってあるフィルムを外の景色が見られる位でも良いのではがして下さいと申出てきましたが、未だに何の改善もないままです。
これらの処置は私達のストレス解消になり、心理的にも負担が減ります。
このままですと、地下での生活同様で、外が見られなく、私達の心理はさらに不安定となります。
どうか早急に対応願います。


7.夜間の電話使用延長について。

現在、当収容所でのフリータイム後の電話使用ですが、3日に1回の夜19:00~21:00までとなっていますが、今後は17:00~21:00までの延長をお願いします。
各部屋の中での順番を決めてトラブルなくやっていますが、余裕持って家族などと話をしたく、今のままですと時間が短かったり、相手方が昼間仕事などで夜、家にいる場合が多いので、よろしくお願いします。


8.娯楽品について。

現在の[使用の許可された]娯楽品ですが、限られた物しかなく、主な物はCDプレーヤーだけとなっています。これ以上私たちの権利を奪われますと、ストレスが増えるばかりでこれらの物だけでは発散できない所がどうしてもあります。
特殊な物を申出てる訳ではないので、下記の物を認めて使用させて下さい。
  • DVDプレーヤー:遠方の家族からビデオレターを受けられるので。
  • ラジオ機:万が一の為などにも自ら命を守る為の情報を得られるので。
  • ギター:宗教など、特別な時にも使用し、自己のストレス発散の為。
  • 夜間読書用ライト:22時以降消灯され、読書や勉強する者の目がこれ以上悪くならない為。
※こられの物は、他人に迷惑とならないよう誓約書を書いて同意し、責任持って管理します。


9.差し入れ物品増加について。

現在、外部からの物品の差入れですが、私達が今まで申出てきた物品が許可されずにいます。
特に下記の物が必要ですので、許可をお願いします。
  • ペットボトルの飲料水
  • カップメン
  • 調味料


10.収容生活の不便を解消する為のアンケート調査。

収容生活を強いられますと、生活内でいくつもの不便などが生じ、困っています。
又、そちらでも積極的に改善されるよう当収容所に入っている収容者全員に定期的なアンケート調査をお願いします。


2013年4月22日
東日本入国管理センター  9Bブロック一同
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関連リンク





Thursday, May 2, 2013

チャーター機での強制送還に反対する声明(東日本入管センター被収容者より)

  3月6日に、私たち「仮放免者の会」主催で、法務省が方針を出している、チャーター機による強制送還に反対するデモをおこないました。


  このデモの報告が遅くなってしまいましたが、関東だけでなく、関西や東海地区の仮放免者や支援者もかけつけ、350名の参加者が法務省に対して、方針の撤回をもとめ、抗議の声をあげました。

  デモのくわしい報告は、またいずれすることにして、まずここでは、東日本入国管理センターに収容されている人たちの声を紹介します。

  強制送還の危険がもっともさしせまっているのは、現在、入管センター等に収容中の人たちです。チャーター機での集団送還をおこなうとの法務省方針があきらかになった昨年12月以降、被収容者たちから「不安だ」「ストレスでねむれない」とのうったえをよく聞くようになりました。1月には、チャーター機による集団送還にさきだって、個別の無理やり送還が再開されたことも、被収容者の不安をかきたてています。


  こうしたなか、東日本入管センターの被収容者たちから、法務省入国管理局局長あてに、チャーター機での送還方針の中止をもとめる声明が出されています。

  また、デモのためのプラカードを収容所内で作成し、私たちにたくしてくれました。3月6日のデモでは、この被収容者たちのプラカードもかかげてデモをおこないました。デモに直接参加したのは350名ですが、いま収容されている人たちもともに参加し声をあげたのが今回のデモであったとおもいます。

  私たちにプラカードをたくしてくれた被収容者のひとりは、こう語っていました。
「たとえ、今年度、チャーター機での送還が見送られたとしても、この問題はこれでおしまいではない。自分がやられなかったとしても、ほかのだれかがやられるのは許せない。だれであってもそんな目にあってほしくない」と。

  以下、プラカードの写真と、被収容者の声明を紹介します(写真はクリックすると大きくなります)。









 












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法務省入国管理局長 殿
 申  請  書

私たちは現在、東日本入国管理センターに収容されています、9Bブロックの者達です。

今回私たちは法務省方針である、一度に多数を帰国させられる専用チャーター機について固く反対し、早急に人道的な決議を再度重ねて、撤回して下さい。
そして、これから述べる事について真摯に考慮される事に期待します。

私たちには退去強制令書が出されて未だに帰国できてないからこのような対策をされてますが、帰国できない者の中には、家族や子供達が日本で生活をしており定着性があり、母国での生活が困難であるから帰国出来ない者や、母国で命の危険が生じる恐れがある難民者、又は夫婦や子供達と引き裂かれる者もいます。
もちろん皆誰もが非正規滞在の身分で在留したくありませんので収容中にも在留資格の取得手続きも進めていますが、現行の法律でなのか取得が難しいものであり、正規化での滞在が私達には厳しくなっていますので対策の1つとして在留資格(特別在留資格、難民認可)の緩和をするべきだと思います。

欧米での収容生活の幅広い自由は一般的となっていますが、当収容所での生活は正直な所、刑務所の延長と肌で感じており、待遇等も欧米と比べて天と地の差があると言っても過言ではない位自由が奪われています。
私達がこれと同時に伝えたい事はチャーター機を一般的にするよりも、収容者の生活と人権、権利の自由を幅広く一般的にし、特別在留資格、難民認可を活用して頂き、仮放免制度も弾力的にして欲しいものです。

私達はチャーター機に対して非常に不安を感じており、実現に向けては中止を求めます。そして今後、非正規滞在者に対し、非人道的な強制送還がないよう申出ます。

2013年2月18日
東日本入国管理センター収容場内  9Bブロック一同

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関連リンク
以下は、東日本入管センターのある被収容者のブログです。法務省のチャーター機での送還方針と、今回のデモのことが書かれています。