PRAJ (Provisional Release Association in Japan): Who We Are
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関東仮放免者の会「宣言」/賛助会員募集とカンパのおねがい

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Sunday, May 31, 2020

「入管内での感染が不安」、入管収容者緊急ホットライン(5月17日)の報告


2020417日記者会見にて、森雅子法務大臣は「出入国在留管理庁の収容施設は、矯正施設と同様、閉鎖空間であるため、ひとたび施設内で新型コロナウイルスの感染者が生じると、急速に感染が拡大して危機的状況となるおそれがあります」(法務省HP)と述べました。同年51日には、「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」が全国の収容施設に通知され、同マニュアルに基づく運用がはじまりました。

しかしながら、いまだ仮放免されない人も相当数確認されており、帰住先のない人でさえ解放(仮放免)される一方、日本に家族がいる人などが見せしめ的に解放(仮放免)されていない、収容施設から解放されていない人たちの間での発熱・感染拡大不安、入管職員による大規模な制圧事件などの情報があります。

また、427日から入管各施設は、感染防止を理由として被収容者の一般面会(領事官や弁護士をのぞく、家族や支援者らとの面会)をさせない取り扱いを始めました(この面会制限は525日に終了)。こうした面会制限によって、収容施設内の状況や被収容者の声がますます外部に伝わりにくくなるということも、懸念されました。

そこで、当会では、517日(日)、「入管収容者緊急ホットライン」として、有志の弁護士、支援者により、収容されている人たちから直接、窮状、内部の状況の聞きとりをおこないました。聞き取りは、事前に各施設の被収容者にホットラインの開催を告知したうえで、施設内から17日の午前930分から12時までのあいだに電話をかけてもらうというかたちでおこないました。

「緊急ホットライン」にかけて来てくれた被収容者からの声を聞く限り、コロナ感染者は出ていなさそうなものの(一部、発熱後に行方が分かっていない人もいますが)、これまでの情報から危惧されていた問題が、引き続き残されていることがわかります。それは、長期収容問題は依然として解決されておらず、コロナ感染への不安も非常に大きいという二点です。

長期収容によって心身をむしばまれている人たちは、感染した際、重症化する恐れの高い人たちです。電話をかけて来てくれた29人を見ても、60代以上はいませんでしたが、50代が3分の1以上の10人を占めており、また、半年以上の長期被収容者、2年以上の超長期被収容者が数多く入管収容施設に残され、しかも仮放免許可はそれなりに出ていつつも、そういう長期被収容者の仮放免が進んでいないことがわかります。もちろん、若いから、収容期間が短いから、感染しても重症化しないということではありません。しかし、電話してきた人たちからしばしば訴えられる不公平な状況というのは、入管が「マニュアル」策定後も作為的な基準に固執しているように見受けられます。居室にしても3人の部屋、4人の部屋がまだまだ残されています。「マニュアル」にある「仮放免を積極的に活用する」との方針のもと、もっと早く、積極的に仮放免を活用すべきです。支援者から見ても、感染の危険性を危惧するところですが、閉鎖空間に閉ざされ、三密を避けられない被収容者の感染拡大への恐怖感は、ホットラインを通じて伝わってくるところです。

すでに各入管施設での一般面会が再開されるなど、ホットライン当時からの変化もありますが、ホットラインを通じてわかる事実関係、また被収容者からの必死の訴えを受けて、仮放免者の会としては、さらなる長期収容問題の解決、コロナ感染拡大対策の前進を、入管庁、各収容施設に訴えていきます。

 全国5施設(東日本と大村の両入管センター、東京・名古屋・大阪の各地方入管局)、合計29名の被収容者から電話で声がよせられました。

 電話をいただいた29名の年齢、収容期間と国籍ごとのうちわけは、つぎのとおりです。

年齢
20
3
30
7
40
7
50
10
不回答
2


収容期間と国籍
6か月未満
スリランカ(3ヶ月)
6か月以上1年未満
イラン (10ヶ月)、中国(7ヶ月)
1年以上2年未満
ブラジル(1年3ヶ月)、ヴェトナム (1年9ヶ月)スリランカ(1
年2ヶ月)、イラン (1年6ヶ月)、ナイジェリア(1年9ヶ月)、
メキシコ(1年9ヶ月)
2年以上3年未満
ネパール(2年)、イラン (2年8ヶ月)、コンゴ(2年3ヶ月)、
フィリピン(2年6ヶ月)
3年以上4年未満
カメルーン(3年以上)、ナイジェリア(3年)、イラン (3年
半)、イラン 、(3年4月)、イラン (3年4ヶ月)、イラン (3
年5ヶ月)、ナイジェリア(3年9ヶ月)、イラン (4年5ヶ月)



 なお、支援者からは、被収容者に以下の項目を質問し、それぞれのブロック(収容区画)全体の状況をお話していただきました。

(1)ブロックの被収容者数
(2)ブロック部屋数
(3)各部屋の人数
(4)4月以降の仮放免状況(マニュアル策定以前からも含めて、感染拡大のなかで被収容者数を減らそうとしていたのかどうかがわかる)
(5)仮放免日が決まっている人(人数)(マニュアル策定後の仮放免許可状況がわかる)
(6)仮放免保証金は?(金額)
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人はいるか?
(8)伝えたいこと

ホットラインにて被収容者たちから聞き取った各施設のブロックごとの状況を以下に公開します。


 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇




東京入管Aブロック(男子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 16人くらい
(2)ブロック部屋数 7部屋(雑居房のみの数だと思われる)
(3)各部屋の人数 2人~3人が多く、4人のところも1室ある。(複数人がひとつの部屋に同居することについて)「自分は病気で、いつ倒れるかわからない。1人部屋は危ない」との返答。
(4)4月以降の仮放免状況 帰国希望のベトナム人が45人出た。その人たちは仮放免申請はしていない(→局長の職権による仮放免)
(5)仮放免日が決まっている人 1人。収容1ヶ月の人。
(6)仮放免保証金は? わからない
(8)伝えたいこと 帰国予定だが飛行機が飛んでないために帰国できなくなっている人、収容期間の短い人だけ仮放免。長期被収容者は誰も仮放免にならない(不公平感)


東京入管Bブロック(男子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 28
(2)ブロック部屋数 9部屋
(3)各部屋の人数 1人~4
(4)4月以降の仮放免状況 3人くらい
(5)仮放免日が決まっている人 0
(6)仮放免保証金は? 10万円くらい
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない
(8)伝えたいこと 入管内でのコロナ感染が不安。長期収容者が多く、病気になっているところに感染して重症化する危険性がある(感染への不安)。病気になり、病院に行ってちゃんと治したいのに連れていかず(医療放置)、帰国する人は出られるのに、難民や家族がいて、病気にもなっているが出られない(不公平感)


東京入管Cブロック(男子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 18
(2)ブロック部屋数 9部屋
(3)各部屋の人数 23
(4)4月以降の仮放免状況 1人。在留希望の人。
(5)仮放免日が決まっている人 0人。
(6)仮放免保証金は? 30万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない
(8)伝えたいこと 業者、職員の出入りがあるから心配(感染不安)。職員から「(仮放免許可を)順番に出すから」と言われておとなしくしているけど出られない。不許可になった人もいる。長期収容の人が出られない(不公平感)。病気の人を医者に連れて行ってくれない。行くまで何日もかかる(医療放置)


東京入管Dブロック(男子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 19
(2)ブロック部屋数 9部屋
(3)各部屋の人数 最大4
(4)4月以降の仮放免状況 3
(5)仮放免日が決まっている人 記載がないので0人と思われる
(6)仮放免保証金は? 払っていない(3人とも職権仮放免と思われる)
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 1人、熱のある人がいたが、別のブロックに移され、戻ってきた
(8)伝えたいこと 残っている人の不安は、いつ出られるかということ



東京入管Eブロック(男子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 19
(2)ブロック部屋数 9部屋
(3)各部屋の人数 34
(4)4月以降の仮放免状況 帰国予定の人78名と在留希望の人34人。在留希望の人も東京入管に来て34ヶ月で短い。収容期間の長い人は出ていない。
(5)仮放免日が決まっている人 2人。1人は明日で、帰らない人。
(6)仮放免保証金は? 50万、30万、10
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 1ヶ月前に、熱が何日も続く人がいて他のブロックに移室させられた。
(8)伝えたいこと 職員は外から(出勤して)来る。危険。コロナは危険(感染不安)。長い人は出ていない。日本人の奥さんがいても出ていない(不公平感)



東京入管Fブロック(男子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 18
(2)ブロック部屋数 9部屋
(3)各部屋の人数 23
(4)4月以降の仮放免状況 難民3人、帰国予定のベトナム人4
(5)仮放免日が決まっている人 いない
(6)仮放免保証金は? 10
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 1ヶ月前、2人熱があり他ブロックに移室。


東京入管Nブロック(女子区) 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 20人くらい
(2)ブロック部屋数 7部屋(雑居房のみの数だと思われる)
(3)各部屋の人数 最大4
(4)4月以降の仮放免状況  56
(5)仮放免日が決まっている人 いない
(6)仮放免保証金は?  0円(全員職権仮放免と思われる)
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 今はいない
(8)伝えたいこと 長期収容者が仮放免で出られない(不公平感)
425日の制圧の事。収容が短い人は出られて、なぜ長い人は出られないのか、担当の人から話を聞こうとした。(閉鎖処遇時刻が来ても居室に戻らず)立っていただけ。静かにアピールした。私は「私たちに自由をください。お願いします」と英語で書いて立っていた。そうしたら4050人の職員が、ヘルメットや盾の軍隊のような姿で入ってきた。私は78名に体をつかまれた。頭を押さえつけられた。力強く。ケガをした人もいる。すごくびっくりした。自分の人生で初めて。(仮放免者の会とBONDで、58日に東京入管に申入れした件の人からの電話)

  
東京入管Oブロック(女子区) 1名架電 ブロック情報は聴取できず
(8)伝えたいこと 425日、みんなでデモをやった。病気の人もいる。難民もいる。制圧されて体が痛い。下着も付けていないところをビデオに撮られた。制圧には50人くらい来た。男も来た。(翌日)シャワーも電話もなしになった。体と心が苦しい。


東日本センター1Bブロック 1名架電(東日本は現状、男子区のみ)
(1)ブロックの被収容者数 13
(2)ブロック部屋数 9部屋
(3)各部屋の人数 04
(4)4月以降の仮放免状況 3人 
(5)仮放免日が決まっている人 3
(6)仮放免保証金は? 5万、10
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない
(8)伝えたいこと  コロナ感染への不安。長期収容への不満。面会禁止への不満。


東日本センター2Bブロック
(1)ブロックの被収容者数 6
(2)ブロック部屋数 6部屋(雑居房のみの数だと思われる)
(3)各部屋の人数 1人ずつ
(4)4月以降の仮放免状況 1
(5)仮放免日が決まっている人
(6)仮放免保証金は? 10万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない
(8)伝えたいこと 仮放免になるという期待があるのに不許可になると精神的に苦しい。前科がある人には(仮放免許否判断が)厳しい。日本に来て30年以上。子どもも社会人になっているが、私はいつまで前科の事を言われるのだろう(不公平感)。私たちの声を聞いてくれるのを(今日のホットライン)感謝している。コロナ感染の対策として、入管の発表で仮放免を出すと言って、出ている人もいるが三密を避けるためであって、人道的に罪のない人を解放するためではない。出す人(の基準)も、入管の勝手になっている。三年以上の長期収容者が牛久に340人いるが仮放免になっていない。4年以上も6人いるが1人もOKになっていない。前科がある人を差別している。入管のやり方は不公平(不公平感)。弱っている体でコロナの恐れもある(感染不安)


東日本センター3Aブロック 2名架電
(1)ブロックの被収容者数 12人くらい
(2)ブロック部屋数 10部屋
(3)各部屋の人数 2部屋に2人ずつ。他は1人ずつ。
(4)4月以降の仮放免状況 5
(5)仮放免日が決まっている人 1人。東京入管から移収されて1ヶ月半の人。
(6)仮放免保証金は? 5万、10
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 37度の人がいた。10日くらい前に他のブロックに移されたが、(その人のその後について職員は)何も教えてくれない。
(8)伝えたいこと 牛久に来て短い人が出ている。長くて病気の人が出られない(長期収容への不満。不公平感)


東日本センター3Bブロック 5名架電
(1)ブロックの被収容者数 8
(2)ブロック部屋数 10部屋
(3)各部屋の人数 1人ずつ
(4)4月以降の仮放免状況 7
(5)仮放免日が決まっている人 3
(6)仮放免保証金は? 10万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない
(8)伝えたいこと 仮放免が何度もダメだし、病気も治してもらえない。命が大切です(長期収容への不満。医療放置)。4年半以上収容され、狭い部屋にずっと入れられている。仮放免申請も17回した(長期収容への不満)。コロナ禍のなか、何でここにいるのか(感染不安)。東京入管から最近来た人たちが仮放免になっている。私たちも出せ(不公平感)。長期収容者が仮放免されずにいることへの不満。コロナ感染不安。


東日本センター7Aブロック 1人架電
(1)ブロックの被収容者数 25人くらい
(2)ブロック部屋数 13部屋
(3)各部屋の人数 13
(4)4月以降の仮放免状況  22
(5)仮放免日が決まっている人 3人。明日、1人でる。
(6)仮放免保証金は? 10万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 今はいない。
(8)伝えたいこと 業者や職員が出入りしており感染のリスクが怖い(感染不安)。面会はアクリル板越しなのになぜ禁止されているのか?(面会禁止不満)。後から牛久に来た人たちが仮放免になっているのはなぜ?差別だ(長期収容への不満。不公平感)


東日本センター8A 1人架電
(1)ブロックの被収容者数 25人くらい
(2)ブロック部屋数 13部屋
(3)各部屋の人数 13人。3人の部屋は2つで2人の部屋は7つ、他は1人ずつ。
(4)4月以降の仮放免状況 20人くらい
(5)仮放免日が決まっている人 2
(6)仮放免保証金は? ほとんどが10万。20万円の人も2人いた。
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない。隣の8Bでは、2~3週間前に2人が発熱した。
(8)伝えたいこと 面会に来てもらえないのが困る(面会禁止不満)


東日本センター9B 1人架電
(1)ブロックの被収容者数 12
(2)ブロック部屋数 6部屋(雑居房のみの数だと思われる)
(3)各部屋の人数 1人の部屋と3人の部屋
(4)4月以降の仮放免状況 7
(5)仮放免日が決まっている人 1人
(6)仮放免保証金は? 10万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 いない
(8)伝えたいこと 架電者の妻は末期がんで、死に目には会いたいと希望していました。ともかく死に目には会いたいと必死な様子でした。


名古屋入管Bブロック 1人架電
(1)ブロックの被収容者数 15
(2)ブロック部屋数 単独房2部屋と雑居房8部屋
(3)各部屋の人数 1人~2
(4)4月以降の仮放免状況 15人くらい
(5)仮放免日が決まっている人 1
(6)仮放免保証金は? 1020万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 今はいない。先週、38度になった人がいたが、違う部屋に行って、3~4日して戻った。
(8)伝えたいこと ローソンのカレーを頼んだら豚肉が入っていた。豚肉は食べられないのに。1ヶ月くらい前の事。入管は「ローソンの責任だ」というが納得できない。ローソンでの買い物できる商品が少ない。差入れもできない。弁当の容器も汚れている(その他、処遇の事)。医者がひどい。1人、中年で細身の医者がいるが、患者の顔も見ないで適当な診断を出している(医療放置)


大阪入管Bブロック(男子区)  2人架電
 (1)ブロックの被収容者数 22
(2)ブロック部屋数 単独房2つと4人部屋が8つあり、4人部屋には3人ずつ入っている。
(3)各部屋の人数 雑居房は3人ずつ。
(4)4月以降の仮放免状況 5人。前科のある人が2人でた。あとは入管法違反がオーバーステイのみの人。
(5)仮放免日が決まっている人 4
(6)仮放免保証金は? 10万円。0円の人もいる。
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 熱がある人はいないが、みんな感染におびえている。
(8)伝えたいこと コロナにいつ感染するのか、怖い。長期収容への不満。すごく狭いところで、長く生活するところではない。感染も心配(感染不安。長期収容への不満)。外にいる人達に私たちの声を聞いてもらいたい。伝えたい。



大村センター3Aブロック(第1区画か第2区画か不明) 大村は男子区のみ。
(1)ブロックの被収容者数 14
(2)ブロック部屋数 5部屋
(3)各部屋の人数 2人部屋2つ、3人部屋3つ。
(4)4月以降の仮放免状況 4
(5)仮放免日が決まっている人 1
(6)仮放免保証金は? 1050万円。
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 発熱は2人。389度。熱は上がったり下がったりだったが、同じ部屋にずっといた。病院にも行っていない。


大村センター3Bブロック第1区画 2名架電
(1)ブロックの被収容者数 15
(2)ブロック部屋数 5部屋
(3)各部屋の人数 3人ずつ
(4)4月以降の仮放免状況 1
(5)仮放免日が決まっている人 3
(6)仮放免保証金は? 10万円
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 1人、発熱した人がいたが、数日間隔離されて戻ってきた。
(8)伝えたいこと 各居室は三密だし、外から業者が出入りしていて安心できない。職員はくしゃみした手で薬をくれる。コロナの件で消毒してくれと頼んでもやってくれない。体温計の消毒も、毎回、言わないとやってくれない。コロナウイルスへの不安でいっぱい(感染不安)。面会できなくなってから入管はやりたい放題(面会禁止への不満)


大村センター3Bブロック第2区画 1名架電
(1)ブロックの被収容者数 10人くらい
(2)ブロック部屋数 5部屋
(3)各部屋の人数 2人~4
(4)4月以降の仮放免状況 3人。帰国予定の人。
(5)仮放免日が決まっている人 いない
(6)仮放免保証金は? 聞いていない。
(7)発熱者などコロナ感染が疑われる人 今はいない。
(8)伝えたいこと 感染不安。難民の人、帰れない人、たくさんいる。早く外に出たい(長期収容への不満)



以上、各施設の被収容者への告知など事前の準備、当日の電話対応、聞き取りした内容の集計等は、BOND、START、TRYの支援者、弁護士の指宿昭一さん、駒井知会さん、高橋済さんが連携しておこないました。





◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇



関連する記事、マスコミ報道

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化するなかでの、入管施設での収容問題に関して、関連する記事やマスコミ報道をまとめておきます。
 コロナ禍にあたり、当会ふくめ関東・東海・関西の6団体の連名で、4月30日に以下の申し入れを入管庁に対しておこないました。

5月17日に当会の主催した「入管収容者緊急ホットライン」にも取材しつつ、コロナ禍の被収容者のおかれている状況について問題化した報道もいくつか出ております。

 本記事でも紹介したように今回のホットラインにも被害者からの訴えが寄せられていますが、4月25日に東京入管で女性被収容者に対する職員の制圧事件が起こっています。これについては、「難民問題に関する議員懇談会」の入管庁に対するヒアリング、マスコミ報道等で問題にされているところです。

 上記制圧事件については、当会としても東京入管に対し抗議・申し入れをおこなうなどしているところです。

 以下は、東京入管の被収容者2名が仮放免をもとめて提訴したという報道です。




Tuesday, May 26, 2020

4月30日入管庁への申入書の訳文(英語・中国語・スペイン語)

 以下の記事で報告しましたように、4月30日に出入国在留管理庁長官にあてて、仮放免者の会ふくむ6団体の連名で申入書を送付しました。




 上記の申入書について、支援団体のTRYのメンバーが作成した英語・中国語・スペイン語の訳文を以下に転載させていただきます。




【English】Petition Letter April 30, 2020(被収容者全員を解放し、すべての仮放免者に在留資格を!)


Petition Letter

April 30, 2020

First Commissioner Shoko SASAKI

RECOMMENDATION
1.    That your Immigration detention centers will immediately grant a provisional-release status or grant residence permit and release all the detainees.
2.    That your agency to grant special permission to stay in Japan for all the requested foreigners under to procedures of deportation and also to grant the same permission for more than one year to all the provisional detainees with a deportation order.

BACKGROUND/INFORMATION
(1)
Detainees in your detention center (specifically Higashi-Nihon Immigration Center and Omura Immigration Center) are refined under high-risk contact conditions. Moreover, they are not allowed to access sufficient medical support and are in a poor food-service environment that lacks health balance with oily junk foods. Because they are long-detained in such an appalling environment that deprives them of humanitarian sense of time and places, they are exhausted both mentally and physically. Many of them are medicated for mentally-ill symptoms. Moreover, there are already many detainees with underlying diseases such as high blood pressure, diabetes, heart disorder, and respiratory disorder.
In case of an outbreak of COVID-19 among the detainees, group infection and worsening of symptoms are already easy to predict. Therefore, we must avoid and eliminate the course of infection in the detention center by any means.
As exposure and re-detention of foreigners are currently suspended, the primary source of infection is limited to center employees (mainly reception workers), guards, and food suppliers. However, they do not receive the COVID-19 PCR test. It is even possible that such employees would resume working despite positive results in the test. Moreover, Osaka Branch is ignoring the supporters' request and taking attendance of the detainees every day, even though they are requesting the social-distancing to avoid infection from the agency officers. Forcible meetings with detainees and officers by abusing the authority is causing a highly contagious environment (Detainees' meeting with outsiders is now prohibited except for lawyers and counsels from April 27). Additionally, multiple officers would take along the detainees in case of punishment confinement; this situation would also cause a scene of high-risk contact. From the aforementioned conduct, the Agency seems to be very senseless to the current contagious situation.
Petitioner has been hearing a number of concerns from the detainees and has been protesting to your center against such careless response.
We, the petitioner, is very concerned with the status quo. Any action after the outbreak of the disease is too late. Therefore, we strongly request to take measures to save detainees' lives by granting a provisional-release or residence permit.
(2)
Foreigners on provisional-release are deprived of labor rights and excluded from the Japanese social welfare system. We should not allow to leave them in the virus-contagious Japanese society without such security from a humanitarian perspective. As an emergency measure, petitioner requests for the agency to grand more than one-year residence permit to the foreigner on provisional release. In this condition, we also recommend to grand permanent residency by easing the current regulations.
Under the new policy to decrease foreigners on provisional release staring from April 2016, the Immigration Services Agency of Japan shifted their position to decrease the number of releases itself and harshening the standard for a special permit to stay in Japan. As a result, the population of long-term detainees has been skyrocketed. Growing tensions between detainees and officers allegedly led to the outbreak of violence by a number of officers. At Omura Immigration Center, specifically, a death of Nigerian detainees due to hunger strike was reported. This was caused because they did not send him to the hospital despite his prostration.
At the same time, the Agency has deprived children of Japanese citizenship and residence permit of their parents. The followings are your actions;
1) Declining the permission for a provisional-release
2) Re-detention of foreigners on provisional-release
3) Harshening the standard to decrease the case of special permission to stay in Japan
4) Decreasing the number of refugee status permit
Such actions are releasing the fragile foreign population without working rights and health insurance to Japanese society; even they could have been saved if it were for the previous special permit standard.
Immigration Services Agency should not neglect the foreigner of provisional release to the society which now facing public health danger. We again strongly recommend saving the lives of foreigners (foreigners with a Japanese spouse, refugee status applicants, provisional-release status foreigners with family and/or children living in Japan, long-term provisional-release status foreigners settling in Japan) in need by easing the regulations and grand residence permit. Also, even if some of them were hoping to leave, we request to save them as well by granting permits on the special activity until COVID-19 pandemic settles down.

Your favorable consideration of our requests would be appreciated.
Sincerely,
PRAJ (Provisional Release Association in Japan)
WITH(西日本入管センターを考える会)
TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
難民支援コーディネーターズ・関西
START(外国人労働者・難民と共に歩む会)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

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【申入書の日本語原文】
被収容者全員を解放し、すべての仮放免者に在留資格を!(入管庁に申し入れ)
https://praj-praj.blogspot.com/2020/04/blog-post.html )

【中文】要求书 2020年4月30日(被収容者全員を解放し、すべての仮放免者に在留資格を!)


要求书
2020430
收件出入国在留管理厅
佐々木聖子长管

 我们要求
1.出入国在留管理厅对于所有的收容场所的被收容者一律暂时释放或者给予在留资格后正式释放。
2.对在办所谓的退去强制手续的而请求在留特别许可的人一律给予在留特别许可

 要求的理由
1.出入国在留管理厅的收容场以及收容所(东日本入国管理中心,大村入国管理中心)的收容者被拘留在无法避免与他人密切接触,不通风的设施中,而且,这些收容者生活在没有机会接受治疗,天天食用营养不良的食物等恶劣环境下。在这种封闭设施被长期拘留的许多人感到身心疲惫,患抑郁症。结果,出现用药过多的情况。并且, 其中很多收容者有高血压,糖尿病,心脏疾病,呼吸道疾病等基础疾病。

PCR检查。已有一些被收容者说他们害怕感染新型肺炎,要求职员保持距离,但是职员们照样每天都进被收容者的房间,不重视被收容者的要求。并且,收容场所的职员作为对被收容者的惩罚,进行隔离措施的时候,多数的职员强迫被收容者跟他们密切接触。总之,我们无法感觉到出入国在留管理厅在想方设法防止与被收容者的密切接触,防止有被收容者感染新型肺炎。

们深感忧虑。在出入国在留管理厅的设施里出现病例的话,为时已晚。为了保护被收容者的生命,我们强烈要求出入国在留管理厅立马进行暂时释放或者给予在留资格后进行正式释放。


2.被暂时释放的人被掠夺工作的权利,从社会福利制度也被排除。忽视在生存权没有受到保护的这种情况下,出现新型冠状病毒肺炎感染的危机的可能性是人道不允许的。我们要求,作为紧急措施,对所有的被暂时释放的人给予一年以上的在留资格。对于不愿意回国的人得大胆缓解在留特别许可的标准,承认永远的在留资格。

20164月以来,出入国在留管理厅在减少暂时释放的人的方针之下,尽可能不进行暂时释放, 另一方面把在留特别许可的标准变得更加严格。结果,被长期拘留的人激增,被收容者和职员之间的关系越来越恶化,在收容场所发生的暴力事件不断增加在大村入国管理中心发生了一起,被拘留的一位尼日利亚人要求被暂时释放,以绝食斗争进行反抗,但是健康出现问题时,没有被送往医院,结果饿死的事件。

最近,许多被暂时释放的人被重新收容(所谓的再收容)。这导致很多持有日本国籍或在留资格的小孩被夺走了父母。出入国在留管理厅最近进行的是:(1)不进行暂时释放,(2)重新收容/再收容被暂时释放的人(3)进行在留特别许可的标准的严格化,大幅减少在留特别许可的数量(4)大幅减少难民在特。连以前通过在留特别许可被拯救了的人,在新型肺炎蔓延的现在,在没有在留资格(也无法工作,加入健康保险等)的情况下,被忽视。

在公共卫生危机这种时刻,千万不可以忘记被暂时释放的人的存在。关于有日本人配偶的人,有持有永住/定住在留资格的日本人配偶、在日本有孩子或者家人的被暂时释放的人,难民申请者和以日本为生活的立脚点的被暂时释放的人,出入国在留管理厅要大胆缓解在留特别许可的标准,给予在留资格,进行拯救。并且,对于虽然有希望回国的人但是因新型肺炎的缘故无法回国的人,在不能回国的期间,出入国在留管理厅要给予特定活动的在留资格,进行拯救。
 

发件:
全国仮放免者の会
WITH(西日本入管センターを考える会)
TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
難民支援コーディネーターズ・関西
START(外国人労働者・難民と共に歩む会)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)

【Español】Carta de protesta 30/04/2020(被収容者全員を解放し、すべての仮放免者に在留資格を!)


Carta de protesta
30/04/2020
Agencia de Servicios de Inmigración de Japón
Para la secretaria Sra. Seiko Sasaki

En esta carta solicitamos lo siguiente:
1. Liberen provisionalmente, o liberen con estado de residencia a los extranjeros detenidos, en los centros de recepción lo más pronto posible.
2. Esperamos que concedan el Permiso Especial de Residencia a todos los que están en proceso de repatriación y requieran dicho permiso.

Razones de esta solicitud
(1) En sus centros (incluyendo Centro de Inmigración de Higashi-Nihon y Centro de Inmigración de Omura), los detenidos están encerrados en las instalaciones, las cuales no están ventiladas, aunado a que no se puede evitar el contacto. Además, ellos están en malas condiciones porque no pueden recibir el servicio médico necesario y la comida que se les da no es nutritiva. En esta situación de encierro prolongado en las instalaciones mencionadas, las personas pierden la noción del tiempo y el sentido espacial, los detenidos están agotados, incluso muchos que sufren por depresión se han vuelto adictos a los medicamentos; sumado a la situación que se describe, hay detenidos que padecen enfermedades subyacentes, como la hipertensión, diabetes, afección cardíaca, enfermedades del aparato respiratorio, entre otros.
Si aparece un infectado del nuevo Coronavirus en estos centros, puede causar a los detenidos una infección en masa y posiblemente habrá muchas víctimas. Por eso, definitivamente se tiene que evitar que alguno de los detenidos se infecte con este virus.
    Como actualmente no se hacen denuncias ni nuevas retenciones, el personal (especialmente el personal de departamento de tratamiento), guardias, comerciantes que traen la comida, entre otros, pueden ser fuente de infección para los detenidos; sin embargo, ellos no se han hecho inspección de PCR. Aunque el resultado de una persona sea negativo, es posible que al día siguiente se contagie del coronavirus. Además, no parece que la Agencia tome medidas para proteger a los detenidos del contagio, ya que se reportaron los siguientes hechos: el personal entra para pasar lista en los cuartos de los detenidos, quienes demandan la distancia social por el miedo de ser infectados; en el Departamento de Inmigración de Osaka, ignorando las demandas de quienes los apoyan, los detenidos fueron obligados a entrevistarse con el personal en un espacio cerrado y pequeño por orden del director (desde el 27 de abril, se prohibió que se vieran a los detenidos, con excepción de abogados y cónsules) generando un gran riesgo, ya que al aislar a un detenido por la sanción, los empleados lo llevan sin tener suficiente distancia social.
    Las personas que apoyan a estos extranjeros ya recibieron muchos reclamos de los detenidos por los tratos tan descuidados.
   Estamos muy preocupados. Es demasiado tarde y no se puede permitir que en los centros de la Agencia se extienda el contagio. Para proteger la vida, exigimos que liberen provisionalmente, o liberen con el permiso especial de residencia a los extranjeros detenidos lo más pronto posible.

(2) Los inmigrantes en libertad provisional son privados del derecho de trabajar y excluidos del sistema de seguridad social como seguro de salud. No se permite que se les deje en la condición de libertad provisional, es decir, sin el derecho a la vida, en la sociedad que está en peligro por el nuevo coronavirus. Como una medida de evacuación de emergencia, exigimos que les concedan el permiso especial de residencia de más de un año a todos los extranjeros en libertad provisional. También requerimos que moderen las condiciones para el permiso especial de residencia considerablemente y permitan la residencia en Japón permanentemente.
   Desde abril de 2016, la Agencia cambió la línea de conducta, decidiendo no liberar a los detenidos en la medida de lo posible para reducir el número de expulsados. Por otra parte, adoptaron un criterio más estricto del permiso especial de residencia, lo que llevó a aumentar el número de inmigrantes que no desean regresar a su país de origen. En consecuencia, aumentó notablemente el número de detenidos por largo tiempo, conflictos entre estos y el personal, y casos de violencia del personal contra los detenidos. En el Centro de Inmigración de Omura, dejaron morir de hambre a un nigeriano que estaba haciendo una huelga de hambre para exigir la libertad provisional, y no lo llevaron  al hospital.
    En otra ocasión, retuvieron a los padres y los separaron de sus hijos que tenían la nacionalidad japonesa o el estatus de residencia. Lo que ha hecho la Agencia es; no conceder libertad provisional; volver a retener a los inmigrantes que están en libertad provisional; adoptar un criterio más estricto del permiso especial de residencia y reducir notablemente el número de casos de este permiso; reducir notablemente el número de casos del permiso especial de residencia para refugiados. Incluso a quienes habían obtenido el permiso especial de residencia los dejan en la sociedad japonesa, donde se propaga el nuevo coronavirus, siendo imposibilitados de trabajar ni de inscribirse en el seguro de salud por no contar con el estatus de residencia.
    No se debe dejar a los inmigrantes libres provisionalmente en medio del peligro de la epidemia pública. En cuanto a los inmigrantes libres provisionalmente que tienen una pareja japonesa, una pareja con residencia permanente o estatus de residente, hijos o familia en japón, los inmigrantes que solicitaron el Reconocimiento de Estatus de Refugiados, y los inmigrantes liberados provisionalmente cuya base de vida está en Japón, exigimos que regulen el permiso especial de residencia inmediatamente para que se les conceda y les socorran. Al mismo tiempo, en caso de que uno desee regresar a su país y no pueda salir por el nuevo coronavirus, exigimos que en el período que se encuentre en el país se le conceda el estatus de residencia para actividades especiales y puedan ser auxiliados.

Atentamente:

Asociación de Libertad Provisional en Japón
WITH
TRY
Coordinadores del Apoyo a los Refugiados en Kansai
START
BOND




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【申入書の日本語原文】
被収容者全員を解放し、すべての仮放免者に在留資格を!(入管庁に申し入れ)
( https://praj-praj.blogspot.com/2020/04/blog-post.html )