移民・難民問題にとりくむ全国の皆さまへ
2012年8月21日
仮放免者の会(関東)
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)
連絡先 宮廻(みやさこ) 090-6547-7628
BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)
連絡先 宮廻(みやさこ) 090-6547-7628
日頃のご尽力に敬意を表します。
本日の東京新聞など各紙朝刊ですでにご存じの事と思いますが、昨日8月20日から、東日本入国管理センターの被収容者120名が、長期収容に反対してハンガーストライキを開始しました。
長期収容問題と言えば、2010年3月に西日本センター、同年5月に東日本センターで被収容者による大規模ハンストがおこなわれ、国会でも取り上げられ、同年7月には法務省入国管理局が「長期収容をできるだけ回避するよう取り組む」と報道発表し、問題は基本的に解決したようにも思われてきました。しかし、東日本センターでは解決するどころかますます深刻化してきています。
深刻化の起点は昨年3月の東日本大震災です。それまでは、退去強制令書発付処分を受けた者で、帰国する者、帰国できない事情があって残らざるを得ない者(家族が日本にいる者や難民など)の両方が地方局から東日本センターに移収され、帰国する者は成田へとさらに移収されていました。大震災後は、東京入管、同横浜支局で退令発付を受けた者で帰国する者は、直接、成田に移収されるようになりました。震源地と福島第一原発に近い茨城県に、帰国する者を東京や神奈川から移収することは当事者の生命・健康に危険性をもたらすことであり、東京・神奈川から成田空港に直接移収するというのは的確な判断だと思われます。しかしこのため、常時400人以上収容していた東日本センターの被収容者数は半減しました。そして現在、被収容者数は400名近くまでに回復してきています。東日本センターは、収容期間を長期化させることによって被収容者数を回復させたのです。
関東の支援者は、長期収容を回避するために、仮放免保証人がいなければ保証人を引き受け、仮放免後の住居がなければ探してきました。そして仮放免許可申請をし、許可がおりれば喜び、不許可になれば当事者を励まして次の仮放免申請を準備してきました。そうした出来事のすべてが、大震災以降、東日本センターの被収容者総数の数合わせのなかでの事でしかなかったのです。私たち関東の支援者は、東日本センターの意図を見抜けなかったふがいなさを真摯に反省しなければなりません。その結果、被収容者数は増大し、それにつれて長期収容者も増大し、最近の相次ぐ自殺未遂という事態まで招いてしまいました。
一昨年7月の本省報道発表を反故にしても被収容者数を増大させる東日本センターの意図の背景についてはいまだにわかりません。次年度の予算獲得のためかとも思われますが、空港業務や本年7月の在留カード導入で人員不足の入管行政が、なにゆえ東日本センターに予算や人員を確保しづけようとするのでしょうか。ある被収容者が、差し入れできる品目を増やしてほしいと要求したところ、それに答えて東日本センター職員が言ったのは「そんなことをしたら売店が潰れるからできない」との事だったそうです。売店、給食業者、警備会社、清掃会社に黒字を確保させるために被収容者数を400名台に回復させなければならなかったのかもしれません。
東日本センターの意図の背景はともかくとして、犠牲となるのは被収容者です。被収容者が置かれた甚大な人権侵害を是正するためには、もはや関東の当事者や支援者だけの力ではどうにもなりません。全国の支援者、被収容者・非正規滞在者に心を寄せていただいている皆さまの力をお借りしなければなりません。
東日本センターによる被収容者の増大、それに伴う長期収容者の増大に対して、抗議・意見提起をお願いしたします。
東日本センターの連絡先は以下の通りです。
- 029-875-1291
- 029-830-9010(FAX)
どうしても食後服用の薬を飲まなければならない被収容者も今回のハンストに参加しています。彼らにはビスケットなどを差し入れ、何とか薬を飲み続けてもらう必要があります。今回のハンストの規模はいまだかつてない大規模なものなので、差し入れをするにも資金が必要です。カンパしていただけるかたは、以下の口座に送金をお願いします。
ゆうちょ銀行 記号10560 番号 22655891
口座名 カリホウメンシャノカイ
郵便局以外から振込する場合は、
店名 〇八五(読み ゼロハチゴ) 店番 085
普通預金 口座番号 2265589
にお願いいたします。今回のハンストに先立ち、あるブロックは以下の要求書を所長あてに提出しました。長期収容者が増えるなか、重病者も増え、切羽詰まった中で提出した文章です。
所長殿
私達、全収容者は今まで何度も何度も、長期収容をやめて頂きたくお願いしてきましたが、この問題は今だに解決されていないにも拘わらず、この2ヶ月間に大勢な人の仮放免が不許可となっております。
この問題は今、全収容者に多大なストレスとなっております。私達はこのままではストレスの限界にいたすと感じています。
早急にこの問題を改善して頂くよう宜しくお願い申し上げます。
東日本センター被収容者が置かれた苦境に御理解いただき、ご協力いただけるよう重ねてお願いいたします。
以 上
わずかですが、カンパさせていただきました。ハンストに参加中のみなさまのご無事と、改善の実現を祈っています
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