先にお知らせしていたとおり、8月24日(水)に法務省入国管理局に申入れをおこないました。
この申入れは、仮放免状態にある高校生・大学生らに在留資格を付与するよう、法務省入国管理局に対して求めたものです。以下の申入書に述べたように、自身の進路選択をせまられる高校生・大学生らにとって、在留資格がなく、ほとんど見知らぬ国籍国へと送還されるかもしれない仮放免の状態におかれることの精神的なダメージははなはだ大きく、在留を合法化すべききわめて高い緊急性があると言えます。
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申 入 書
2016年8月24日
法務省入国管理局長 殿
東京都新宿区高田馬場3-13-3-404仮放免者の会
当会は貴殿に対してこれまでも、2003年以前に入国した仮放免者や日本に家族がいる仮放免者への在留特別許可を申入れてきた。
今回、緊急性が極めて高い、高校生・大学生などへの在特付与を申し入れる。
これまで当会は、高校生・大学生なども含んで、日本への定着性が極めて高い仮放免者家族全員に対しての在特付与を申入れてきた。当該家族の子どもらが、自己に深い愛情を注いでくれる大切な親と、これからも生活をともにしてゆきたいと考えるのは、人間として極めて自然なことである。
しかし、高校生・大学生などとなった当該家族の子どもらの現状を鑑みる時、せめてまずはこの子らだけにでも、速やかな在特付与が必要とされている。その事情は以下である。
今回、当会が速やかな在特を求める当該家族の子どもらとは、日本で生まれ育った、ないしは幼い頃に入国し、日本でしか就学していない子どもらである。この子らは、日本で義務教育を終え、日本語を通じて知識・経験を吸収し、人間関係を構築してきた。まわりの日本人の生徒らと同じように学校での勉強や部活動などに精を出してきた。
しかしながら、仮放免という不安定な状態では、今の生活がいつ、失われてしまうのかわからず、かといって、国籍国というこれまでの言語体系とは全く異なる世界での生活は想定できないことから、将来の見通しも持てずに苦境に立たされている。現在の努力が将来、実を結ぶのか否かも不透明なままに過ごす子らの学校生活は、本人の精神状態に大変大きなダメージを与えている。たとえば、高校三年生であれば、来春には卒業を控え、卒業後の進路についての不安や恐怖は極限に達している。仮に高校一年生であっても、自己の将来について出口も見えず、押しつぶされそうなほどの不安にさいなまれながら高校生活を送っている。
子どもらが、安心して学校生活に打ち込み、子らの持つ能力と向上心を十分に発揮し、その才能の芽を摘むことなく生きてゆけるよう、当該の高校生・大学生らへの早急の在特を求める。進路の選択を迫られている者もいるため、遅くとも、年内には在留資格を付与していただきたい。
以 上
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