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Friday, November 8, 2019

大阪入管で10名がハンガーストライキ(10/5-)


 すでに共同通信による報道が出ていますが、11月5日から大阪出入国在留管理局(大阪入管)の被収容者10名が、ハンガーストライキをおこなっています。


 被収容者との面会等をつうじて確認したところ、開始から3日目になる7日時点で10名がハンストを継続しています。ハンスト参加者の国籍はウガンダ、カメルーン、ブラジル、スリランカ、イラン、タンザニアなど。難民申請者や家族が日本にいる人、長期間日本で働いてきて出身国にはすでに生活基盤がないなど、それぞれに帰国しようにもできない事情のある外国人たちです。

 ハンストをとおして被収容者たちが抗議しているのは、収容の長期化、仮放免申請の不許可理由が説明されないこと、劣悪な医療処遇、購買品目の値上げと品目減少などに対してです。

 とくに収容の長期化は深刻で、今回のハンスト参加者のなかにも、2年をこえる「超長期」というべき被収容者が3名、うち1名は収容期間が5年におよびます。入管法で規定された収容の位置づけは、強制送還が可能になるまでのあいだ身体を拘束するというものです(「出入国管理及び難民認定法」第52条第5項)。収容が長期化するということは、送還という収容の法的に位置づけられた目的を達する見込みがたたないにもかかわらず、入管が収容の継続に固執することから生じる現象です。その意味で、1年や2年をこえるような収容は、法の趣旨を逸脱した、被収容者の心身を痛めつけるだけの有害でまったく無益な行為なのです。

 医療処遇の問題も深刻です。ハンスト参加者のひとりは、左ふとももに直径20cmぐらいの範囲で皮膚の感覚がなく、つまようじで刺しても痛みを感じないという症状が出て、医師の診察を求める申出書を大阪入管に提出しました。ところが、4日後に入管側から受けた返答は「不許可」でした。この人は、「医師免許のない人がどうして判断できるのか」といきどおり、ハンストを開始しました。医療の専門的知見をもたない職員が診療の可否を判断し、被収容者の医療へのアクセスを不当にさまたげる。こういったことが横行しているのが、入管施設における医療の重大な問題点といえます。

 大阪入管の被収容者たちがこうした人権侵害に抗して声をあげていることに注目してください。

 また、報道関係者のかたは、収容されている当事者に取材し、報道していただけるとさいわいです。取材を希望されるかたは、以下の支援団体で受け付けておりますので、ご連絡ください。

TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)
ウェブサイト http://try-together.com/index.html
メールアドレス try(a)try-together.com
 ※(a)は@にかえてください。



◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇


追記)

 大阪入管に対しては、9月18日に5団体の連名で申入れをおこないました。以下の記事に申入書を掲載しているので、参照してください。



 また、大阪入管の職員から暴行を受けたトルコ国籍の元被収容者が国を相手取って裁判をたたかっています。こちらもご注目ください。




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